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大学紹介

学長挨拶

学長 入澤 崇
学長 入澤 崇

龍谷大学は、「真実を求め、真実に生き、真実を顕かにする」ことのできる人間の育成に努める大学です。

龍谷大学での学び、それは人生に深みと広がりをもたらします。いかにこれまで自分のもっているものさしだけで物事を判断していたか、いかにこれまで狭い世界に閉じこもって世の中を見ていたか。こうしたことに気づかせてくれるのが龍谷大学です。

龍谷大学の歴史は古く、その淵源は1639(寛永16)年にまで遡ります。西本願寺境内に設けられた教育施設「学寮」がその出発点です。龍谷大学は2019年度に、創立380周年を迎えました。歴史を刻み、日本で一番長く教育・研究活動を行なっている大学ということになります。

長い伝統は深い人間洞察の気風を育みました。これは、激動の鎌倉時代を生きた浄土真宗の開基である親鸞聖人の生き方に由来します。龍谷大学は創立以来、浄土真宗の精神を建学の精神とし続け、現在に至っているのです。

伝統というのは古めかしいものと映るかもしれません。しかし、社会の現実に常に向き合うことをしなかったならば、伝統は続くはずもありません。多くの矛盾や課題をはら んだ社会的現実と対峙する中で伝統は刷新されていくのです。龍谷大学のもつ「先進性」や「進取」を尊ぶ気風は紛れもなく伝統が生み出したものです。

明治期の教育大改革、シルクロード調査で名高い大谷探検隊、戦後の研究の高度化推進事業、仏教系大学初の理工学部創設、仏教系大学初の農学部創設など、新たな知の創造は龍谷大学の大きな特徴です。しかし、それ以上に龍谷大学を特色づけるのは、他者と共に生きていく姿勢を形成しようとする空気です。

龍谷大学は創立380周年の際に、行動哲学「自省利他」を掲げました。絶えず自らを省みることで、数限りない「縁」から成り立っている己の存在を見つめ、他者との関係性を重んじながら、他者の安寧に資することを考えて行動するという志をあらわしています。今、世界的にみれば排他的感情が渦巻いています。龍谷大学では、すべてのいのちを大切にする利他的な生き方を培います。「利他」は「排他」とは真逆の精神作用です。利他の精神は仏教が長きに渡って育み、伝えてきました。龍谷大学で学ぶ学生一人ひとりは、折につけ、助け合うこと、支援し合うことの大切さに目覚めるはずです。

自分は肝心なことは何も知らなかったと気づくとき、真の学びがスタートします。龍谷大学は、うそ・偽りの人生ではなく、本物の人生をめざす学生を育てる大学なのです。

龍谷大学長 入澤 崇