社会学部に新学科を開設 「コミュニティマネジメント学科」誕生へ
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地域社会を元気にする人材を育てたい 日本ではまだ珍しい“コーオペレイティヴ教育”を導入
 瀬田学舎にある社会学部では「コミュニティマネジメント学科」を新設、一人ひとりがいきいきと生活できる地域社会(=コミュニティ)の創造へ向け、「自分から地域社会を活性化できる」「地域社会を元気にできる」人材の育成を目指します。つまり、コミュニティをつくり、運営できる“コミュニティリーダー”の育成です。
 コミュニティリーダーには、人と人、人と組織・集団、人と地域社会、組織・集団と地域社会を結びつける能力(=マネジメント)が必要となります。例えばネットワーク構築能力、組織運営能力、情報発信能力、企画力、実践力、そしてパートナーシップ力など、これら“コミュニティマネジメント”に欠かせない能力を育成することがコミュニティマネジメント学科の目的なのです。
 地域社会を自らの手で動かし、創り上げる人材を育成するために、コミュニティマネジメント学科は日本ではまだなじみのない新しい教育システムを採り入れました。それが、「コーオペレイティヴ教育(Co-operative Education)」です。
 コーオペレイティヴ教育では、教室と現場を有機的に結合して、学生、教員、フィールドインストラクター(現場指導責任者)の3者が連携して、系統的に学習を高度化していくことを目的にしています。教室→現場→教室→現場→教室…といったように教室で得た知識を社会現場(実社会)で試す。これを繰り返すことで、見聞が広がり、新たな知識を修得できます。
 実習をより効果的にするための演習も、教員が一方的に知識を伝達する講義型ではなく、教員がサポート役となり、学生がプレーヤーとして主体的に運営できるよう支援します。
とことん実習主義
 コーオペレイティヴ教育の柱はなんといっても実習。学びのフィールドは無限大です。しかし、実習といっても何をすればと尻込みするかもしれません。そこで、1・2年次には「フィールド実習」を、3・4年次には「キャリアアップ実習」を開講し、段階的な現場学習プログラムによって、学生が、徐々に、かつ円滑に現場学習が可能になるよう配慮しています。
コミュニティマネジメントを学ぶための3つの“系”
コミュニティマネジメントを学ぶための3つの“系”図
 コミュニティマネジメント学科では、学生が一人ひとりの個性と希望にそって自由に科目選択できるよう、コース制をとらず、“コミュニティデザイン系”“ライフデザイン系”“ジャーナリズム系”と3つの「領域」を用意しました。1・2年生でコミュニティマネジメントに欠かせない一定の知識とスキルを修得したあと、学生の自主性にもとづき、学びたいいずれかの領域で、より高度で専門的に学修していきます。所属するわけではありませんので、学生の学習意欲があればどの領域科目でも自由に受講できます。
(1)コミュニティデザイン系
 地域社会の活性化のプロセスをデザインし、実践する人材を育成します。地域社会で行なわれているさまざまな活動に関わり、人と人、人と組織、人と地域社会を結ぶ能力を育てます。
◆主な授業科目
「コミュニティプランニング論」、「まちおこし論」、「NPO創設法」、「企業と地域社会」、「リスクマネジメント論」、「目標管理論」

(2)ライフデザイン系
 一人ひとりのQOL(生活の質)向上を支援する担い手を育成します。主としてスポーツ、レクリエーション、寺院活動を通じて、心と身体の教育を実践し、地域社会を形成する住民一人ひとりの生き生きとした日常生活を支援する能力を育てます。
◆主な授業科目
「スポーツマネジメント論」、「レクリエーション運営法」、「人間の心理とライフステージ」、「はなし技法」、「寺院運営論」、「運動心理学」

(3)ジャーナリズム系

 コミュニティメディアの担い手を育成します。ジャーナリズムを通して人と人、人と組織、人と地域社会とを結ぶ情報を収集し、発信する能力を育てます。
◆主な授業科目
「マス・メディア論」、「映像とジャーナリズム」、「出版ジャーナリズム」、「広告とメディア、「インタビュー技法」、「報道論」、「映像制作」
 
コミュニティマネジメントを学ぶための3つの“系”
卒業後の進路について
 一人ひとりが4年間の学修のなかで、自分の生き方を設計して、それを目指すことになります。参考までに次の進路を示しておきます。
○コミュニティデザイン系…行政、NPO・NGO、地域企業など
○ライフデザイン系…地域スポーツ団体、レクリエーション活動団体、教育機関、寺院など
○ジャーナリズム系…プロダクション、出版社、新聞社、放送局など

資格について

 コミュニティマネジメント学科では左記の資格が取得可能です。
 ・中学校教諭一種免許状(社会)
 ・高等学校教諭一種免許状(公民)
 ・社会教育主事  ・プレイワーカー(協会認定資格)
 ・社会福祉主事(任用資格)
 ・児童厚生員資格(保育士資格を有する編入生が主たる対象)
 ・本願寺派教師資格
コミュニティマネジメントを学ぶための3つの“系”