RYUKOKU VIEW 深草学舎に新たな研究拠点『至心館』完成
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至心館2階に展示された国宝・山越阿弥陀図之復元画
文部科学省の私立大学学術研究高度化推進事業の採択をうけて設置された「人間・科学・宗教オープンリサーチセンター」は、国宝・山越阿弥陀図を最新の複製技術で屏風に復元した。
 この目的は、中世の日本人が阿弥陀仏の来迎を信じて、死にゆく人を看取り、悲しみを共有しながら、仏の慈悲に摂取されていったことを現代の私たちが体感的に学ぶため。特別に永観堂禅林寺の許可を得た。
 21世紀に入り、日本では、病院等施設内での死亡が80%以上となり、臨終にいたるプロセスに触れることが少なくなってきた。すべてのいのちは様々なものに支えられ、大切な人に願われて、今ここにあり、限りあるいのちの自覚のなかで、限りないいのちの輝きの意味について考えてもらえればという思いが込められている。
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10月20日の展観記念セレモニーで「山越阿弥陀図」の説明をされる永観堂禅林寺法主・五十嵐隆明氏
山越阿弥陀図の展示にあわせ、木造金泥塗宝冠仏坐像(中央)を初公開した。
人間・科学・宗教オープン・リサーチ・センター2F
10月11日、平安神宮周辺で、「第一回京都学生祭典」が開催された。この祭典は、京都全体の活性化に寄与することを目指し、京都府・市、そして京都の主要経済団体、大学コンソーシアム京都の支援のもと、龍谷大学の学生を含む実行委員が、企画の立案から当日の運営までをフルプロデュースした。
 祭典の幕開けを飾ったのは、吹奏楽や和太鼓、ダンスなどに彩られた華やかなパレード。これには龍谷大学のバトン・チア「SPIRITS」が参加し、パワーあふれるチアリーディングで会場を盛り上げた。
 その他にも、J―POP学生No.1コンクールや、ストリートパフォーマンス大競演、世界各国屋台村、大学合同オーケストラ、京都国際学生映画祭などの様々な企画が繰り広げられた。
 なかでも平安神宮の境内に設けられた特設ステージでは、2003年度の全国吹奏楽コンクールで金賞を受賞した龍谷大学吹奏楽部が演奏を披露。つめかけた観客は素晴らしい音色に聞き入っていた。
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吹奏楽部の演奏。レベルの高さを見せつけた。
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龍大チアリーダーによるパレード
「地域人材・公共政策開発システムオープン・リサーチ・センター」いよいよ始動
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基調講演を行なったピチャース氏(左)とオブライエン氏
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パネルディスカッションでは、白熱した議論が展開された。
 文部科学省の2003年度私立大学学術研究高度化推進事業の一つとして採択された「地域人材・公共政策開発システム オープン・リサーチ・センター(LORC)」は10月14日、国際シンポジウム「地域を拓く人材・政策開発システムを考える」を深草学舎で開催した。これは総合テーマ「地域における公共政策と人的資源の開発システムの研究」のスタートとして行なったもの。
 ドイツ・シュパイヤー行政大学院教授で世界各国の公務員制度改革に深く関わってきたライナー・ピチャース氏が「ドイツにおける公務員の養成・研修システム」と題し講演。続いてイギリスで住民・企業・行政が協力する専門組織の「グラウンドワーク」で社会貢献活動を支援しているマイク・ブライエン氏が「英国グラウンドワークにおける参加型地域再生」をテーマに講演した。
 また、パネルディスカッションでは、河村能夫副学長(当時)のほか地方行政・NPO活動に詳しい縣公一郎・早稲田大学教授と浅野令子・日本サステイナブルコミュニティセンター事務局長にピチャース氏も加わり、21世紀の持続的な社会的発展を実現するための地域社会と公共政策の変革を担う人材を開発、育成するシステムについて議論した。
 LORCは、地方分権化や官民の協働によって進められる地域公共政策形成や人材開発のシステムを研究することを目指し、(1)参加型・協働型の公共政策開発システム、(2)地域公共政策を担う人材育成のための教育・研究システム、(3)政策・人材システムの社会的認証の提言、(4)日本や途上国における公共政策・人材育成に関する政策提言、と4つのプロジェクトを立ち上げ、今後5年にわたり研究を進めていく。
龍谷ボランティア・NPO活動センターがセミナーを開催
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  公共サービス分野で優れた実績をもつライ氏
地域と大学とを結ぶ核になることを目的に設立された「龍谷ボランティア・NPO活動センター」は10月24日、「コミュニティにおけるNPOの可能性を探る」と題したセミナーを深草学舎で開催した。
 ニューヨークのアジアン・アメリカン・フェデレーション(The Asian American Federation of New York)から、プログラム・企画部門ディレクターのチャールズ・ライ氏を招き、9・11テロの救済・復興・再建などに取り組むフェデレーションの活動についての講演が行なわれた。その後、大学院生や一般の参加者を交えての質疑応答が行なわれ、アメリカのNPOの活動方法や内容、日米のNPO制度の違いや人材育成などについて、熱い議論が展開された。
龍谷大学ミレニアム・プロジェクト 国際シンポジウムを開催
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ロシアの環境政策について講演するアレクセイ・ココーリン氏  
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全体講演会の様子  
 地球温暖化や異常気象、環境汚染など地球規模で克服しなければならない環境問題について考える国際シンポジウム「21世紀の地球環境とサスティナブルディベロップメント(持続可能な開発)」が10月4日、深草学舎で開催された。
 政府が1999年10月、新世紀を前に、産業を生み出す技術革新に向け、情報化・高齢化・環境対応の3分野への取り組みを推進したのがミレニアム・プロジェクト。本学ではこれを受け、環境について産学官共同プロジェクトを結成。環境理論・地球温暖化・中国環境問題と3つの研究グループを組み、環境の保全、再生について有効な政策提言を行なうべく研究を進めてきた。
 プログラムは、午前と午後の2部構成。午前の部には、トヨタ自動車FC企画室長の河合大洋氏が「トヨタ自動車の燃料電池車開発」を、中国国家環境保護総局局長付顧問の金鑑明氏が「中国の経済成長と環境政策」をそれぞれ講演。午後の部では、各グループに分かれ、「環境政策の有効性に関する理論的実証的分析」や「アジアにおける環境の世紀の創造:中国の環境と西部開発」などをテーマにパネル討論が行なわれた。
 中でも「地球温暖化防止に関する国際制度の課題」をテーマとするパネルには、京都議定書の発効の鍵を握るロシアから世界自然基金ロシア計画事務局長のアレクセイ・ココーリン氏が参加。「京都議定書の国際制度とロシア」をテーマにロシアの最新動向を報告すると、詰めかけた研究者や学生から盛んに質問を受けていた。
 このプロジェクトでは今後、共同研究を通じて収集したデータを整理、公開することとし、研究成果を出版物として発刊する予定。
「イラク戦争はまだ終わっていない」報道されなかった真実
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映しだした映像に説明を加える久保田弘信氏
 
社会学部学会は10月31日、社会福祉を進める上での前提条件である平和への理解を深めること、また、真の国際人になるために同時代に生きる人間としての自覚を促すことを目的とした学生向けの講演会を瀬田学舎で開催。会場となった教室は400名を超える受講生で満員となった。
 フォトジャーナリストでアジアを中心に現地密着型取材を続ける久保田弘信氏が音と映像で実状を紹介。
次々と映し出される衝撃的な“真実”を目の当たりにした学生からは「あたり前の平和が壊される日が近いように感じられた。今までの無関心を改め、本当の世界の姿、日本の姿を知る努力をしようと思った」「自分には何ができるのか、どう動けば日本が変わるのか。何でもいいからとにかく行動しようと思った」「今までは『自分ひとりが何かしたところで、どうにもならない』と考えていたけど、大きな間違いであるとわかった」とくちぐちに感想を述べていた。
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  現地取材の迫力ある映像で、イラク関連報道の『真実』を訴えた。
  
龍大野球部、明治神宮野球大会で善戦 4強入りを逃すも、完全燃焼!
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熱投の齋藤信介投手。中京大戦では7回を投げ、14奪三振と強腕ぶりをみせた。  
 秋の関西六大学リーグ戦を制した勢いそのままに、第34回明治神宮野球大会出場をかけて臨んだ第1回関西地区大学野球選手権も見事優勝。3年ぶり2回目の大会出場を果たした。
 11月14日の開幕初日、初戦の相手は愛知大学野球連盟の覇者、中京大学。1回、古里直己捕手(文4年)の2ランでリードしたが、7回に追いつかれ延長戦へ。しかし斉藤信介(国際文化4年)、柳瀬明宏(経済2年)の両投手が22奪三振を奪う力投を見せると打線が奮起、延長11回3対2で勝利した。
 翌15日の準々決勝は東都大学の雄、青山学院大学と対戦。0対3の劣勢で迎えた9回裏、4本の長短打で同点に追いつく驚異の粘りを見せたが、延長10回勝ち越し点を奪われ、3年ぶりの準決勝進出の夢は消えた。しかし、リーグ最終戦から前日の中京大戦まで、5試合連続で1点差ゲームを制してきた勝負強さはこの試合でも随所に見られ、全力で戦いきった選手たちは、晴々とした表情を見せていた。
地域に根付いた活動が認められ野外活動部が厚生労働大臣表彰受賞
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  キャンプ活動の様子(8月18日〜20日、近江八幡国民休暇村にて)
 福祉分野等ボランティア活動の功績が顕著であると認められた個人・団体に贈られる平成15年度ボランティア功労者厚生労働大臣表彰に学術文化局・野外活動部が選ばれた。
 野外活動部は今年で創部25年目、「青少年児童との野外活動の実践普及、豊かな人間関係を通じ、創造的で健全な心身の育成に寄与すること」を目的に活動してきた。龍大付近の小学校の生徒達と自然界でのキャンプを行なうなど、子ども達が人間性豊かに成長できるよう積極的に取り組んでいる。
 今回、過去10年以上にわたり率先して活動又は支援を行なってきたこと、さらにその活動が他の模範となることが評価された。
 幹事長の藤原康弘くん(法3年・兵庫県立山崎高校出身)は、「これまで子ども達といかに楽しく遊ぶかを考えてきました。これからも変わらず共に楽しく遊び、そして共に学んでいきたいです」と語っている。
たくさんのご応募本当にありがとうございました。「龍谷大学第1回青春俳句大賞」
写真16北海道から沖縄までの全国各地から予想を上回る、延べ34,592人、総合計68,261句の応募をいただきました。
ただ今選考を行なっています。
年末に最終選考会を開催し、結果公表は2004年の年明けです!!乞うご期待!!
なお、最終選考会の様子は次号(3月中旬発行)でも紹介予定。
また、2004年3月27日(土)に受賞者を本学深草学舎に招き、レセプションを開催します。
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