龍谷 2007 No.63
BOOKS 新刊紹介

出版助成  

『自動車産業と生産システム』
松岡憲司(経済学部教授)・伊達浩憲(経済学部助教授)編者


 本書は、日本をはじめとする自動車産業の生産システムの変容を明らかにすることを目的とし、以下の7章から構成されている。
第1章「トヨタ生産方式はなぜ他の企業に浸透しにくいのか」(佐竹弘章)、第2章「トヨタ生産方式の生産方式発展の6段階モデルへの位置づけ」(同上)、第3章「トヨタ生産方式における非典型雇用の役割」(伊達浩憲)、第4章「米国自動車産業における先任権ルールと作業組織編制」(同上)、第5章「中国自動車産業における企業間分業と産業集積」(同上)、第6章「中国上場企業の経営分析」(肖 威)、第7章「イギリスの自動車産業と産業政策」(松岡憲司)。
2006年3月刊/192頁/晃洋書房/2625円
『自動車産業と生産システム』

NEWS
 本誌60号でご紹介した苗村吉昭さんの『オーブの河』(編集工房ノア)が第17回富田砕花賞に選ばれました。おめでとうございます!


共同研究活動  

人間・科学・宗教オープンリサーチセンター研究叢書4
『死と愛 いのちへの深い理解を求めて』

友久久雄(文学部教授)・浅井成海(名誉教授)・内藤知康(文学部教授)・玉木興慈(文学部准教授)・鍋島直樹(法学部教授)編者


 本書では、人生の終末期ケアにおける人間の成長、自殺の理解と防止、仏教と心理療法、浄土教における死と慈愛、ビハーラの意義について、15名の研究者によって解明されている。人はどんなに苦しくても秩序を求め、成長する可能性を有している。親鸞の往生思想は、いまここにおける仏の救いを実感し、凡夫の素朴な感情をよく受け入れた思想であることを本書で学べる。
2007年1月刊/318頁/法蔵館/3780円
『死と愛 いのちへの深い理解を求めて』



『旅順博物館蔵 トルファン出土漢文仏典断片選影』
旅順博物館・龍谷大学共編(研究協力・西域研究会)


 大谷探検隊収集資料を保管する旅順博物館と龍谷大学は、2002年より科研費の交付を受け、約26000点の漢文仏典資料について共同研究(代表者・上山大峻)を行った。本図録は、その研究成果の一部であり、特に重要な1429点を厳選して原寸あるいは縮小して図版刊行したものである。元康六年(296)の紀年をもつ『諸仏要集経』の写本離片から、唐代の写経、ウイグル時代までの書体や筆跡の変遷を見ることができる。
2006年11月刊/262頁/法蔵館/84000円
『旅順博物館蔵 トルファン出土漢文仏典断片選影』


「龍谷」出版情報  

『大学英語の基礎固め』
村田和代(法学部助教授)共著
基礎的な文法演習から、リスニング、会話練習、語彙演習と、総合的な学習項目をカバーし、大学生に必要な英語運用能力の基礎固めを図る。
2007年1月刊/61頁/CORNERSTONE/1890円



『福祉国家の経済思想』
小峯敦(経済学部助教授)編者
本書は経済学者がどう福祉を扱ったかを課題にする。マーシャル、ウェッブ夫妻、ミュルダール、ブレア、ベヴァリッジの経済思想を考察する。
2006年9月刊/279頁/ナカニシヤ出版/2520円



『キャリアVIEV〜高校から大学、大学から社会へのスムーズな移行を目指して〜』
東田晋三(社会学部教授)監修・共著
高大連携の1つの形として、大学進学が決まった高校生から大学入学前期の大学生を対象に企画、共同執筆。主に基礎ゼミ用テキストとして監修した。
2006年12月刊/128頁/学事出版/1050円



『図解 電子ディスプレイのすべて』
木村睦(理工学部助教授)共著
著しい進歩を続ける電子ディスプレイについて、実用化段階の液晶やプラズマに、新たな可能性のある最新デバイスも加工、基礎から最新動向まで解説。
2006年10月刊/319頁/工業調査会/3000円



『ジャーナリズムと権力』
小黒純(社会学部助教授)共著
ジャーナリズムに引きつけて「権力」という概念が持つ意味を再検討し、新たな視点を提示する。第5章は「誤報」のメカニズム。
2006年12月刊/234頁/世界思想社/1995円



『ヨーロッパ契約法原則I・II』
中田邦博(法科大学院教授)翻訳
 わが国の契約責任法理の現代化および今後の立法課題となる債権法改正に向けてヨーロッパ私法の動向を知るための待望の邦訳書である。
2006年12月刊/579頁/法律文化社/11550円



『タイ国─近現代の経済と政治─』
北原淳(経済学部教授)翻訳
 バンコク王朝初期から現代にまで至る経済と政治の概略。32年立憲革命以降の政治経済史は独自の見解をも加え、研究書としても注目される内容。
2006年11月刊/702頁/刀水書房/10500円



『地域研究の課題と方法:アジア・アフリカ社会研究入門【実証編】』
北原淳(経済学部教授)編者
 アジア・アフリカの家族、地域、階層等の社会構造およびその規定要因としての政治、経済、文化、教育の概観。
2006年12月刊/374頁/文化書房博文社/2835円



『グローバル権力とホモソーシャリティ─暴力と文化の国際政治経済学』
清水耕介(国際文化学部助教授)著者
 暴力をめぐる言葉の支配関係を国際関係学/国際政治経済学を通して考察。ファルス中心主義が憂延する政治学言説を批判的に検証した。
2006年12月刊/247頁/御茶の水書房/2940円



『アジア市場のコンテキスト【東アジア編】─受容のしくみと地域暗黙知─』
川端基夫(経営学部教授)著者
 中国・台湾・韓国の消費市場が有する固有のダイナミズムを現場の視点で解読し、グローバル化の真実を解明する。05年刊行の【東南アジア編】の続編。
2006年8月刊/300頁/新評論/2625円



『走向 中国』
金子眞也(法学部教授)共著
 中国での使用を前提に実践的語学力の養成を考えて編んだ中級向け中国語会話教科書。上海師範大学石慧敏氏と共著。
2006年1月刊/170頁/北京大学出版社/38元



『オットー・ハーン 科学者の義務と責任とは』
小長谷大介(経営学部講師)翻訳
 ドイツの化学者オットー・ハ―ン(18791968)の伝記である本書は、ハーンの生きた時代の社会情勢を描きながら、戦中・戦後、ハーンが科学者としてどのように振るまったかを描出している。
2006年9月刊/297頁/シュプリンガー・ジャパン/3570円



『ジェンダーで学ぶ社会学』
松浦さと子(経済学部助教授)共著
 「男はこう」「女はこう」という固定的な枠づけが社会や文化の産物だというジェンダーの視点による斬新な社会学の入門書。「生まれる」から「死ぬ」まで、身近な人間の一生を通して現代社会を読み解く。全面改訂した新版。
2006年11月刊/234頁/世界思想社/1890円



『子育て上手』
内田眞理子(短期大学部助教授)共著
 子育てに不安を持つ、若い親に向けて子育てに自信が持てるように、保育・栄養・医学・心理などの専門家と地域子育てサークル実践者が共同で執筆。
2006年11月刊/231頁/棋苑図書/1260円



『ミクロ人類学の実践』
青木恵理子(社会学部教授)共著
 東インドネシア、フローレス島中部山岳地域での私自身の経験を糸口として、その地域の人々の世界構築とそのありようについて論じた。
2006年11月刊/466頁/世界思想社/5040円



『刑務所の風景』
浜井浩一(法科大学院教授)編者
 刑務所は、社会の中で、唯一、受け入れを拒否できない公的施設である。そのため、社会に居場所のなくなった人々が集まってくる。本書は、刑務所を通して現代社会を観察する。
2006年10月刊/272頁/日本評論社/1995円



『犯罪不安社会』
浜井浩一(法科大学院教授)共著
 日本の治安は本当に悪化しているのか。厳罰化や防犯パトロールで犯罪は防止できるのか。本書は、正確な犯罪分析に基づいた、科学的に効果のある犯罪対策を訴える。
2006年12月刊/249頁/光文社新書/777円


◆みんなの本棚◆

『IDEA HACKS!』

 この本は入社3年目くらいの人たちが知っておくと便利な仕事のコツや習慣をまとめたものである。昨年7月に発売され、ベストセラーになっている。
原尻淳一(1998年経済学部大学院卒業・マーケティングプランナー・埼玉県さいたま市)
2006年7月刊/230頁/東洋経済新報社/1575円
『IDEA HACKS!』



『あっ、螢〜歌と水辺の風景』

 和歌、狂歌、短歌を問わず五句三十一音詩に登場する螢を追った24篇の随筆と講演録「狂歌で楽しむ近世の川」。螢の一大コレクションである。
吉岡生夫(1974年文学部卒業・歌人・兵庫県川西市)
2006年9月刊/181頁/六花書林/2310円
『あっ、螢〜歌と水辺の風景』



『ウッド君の一生』

 木の一生を通して生と死という重いテーマと、リサイクルという環境問題を問いかける内容で、子供から大人まで絵を通して何かを感じていただきたく、創作しました。
太田道子(1991年文学部卒業・絵本作家・愛知県)
2007年1月刊/26頁/新風舎/1470円
『ウッド君の一生』



←トップページへ戻る