社会学部の「大津エンパワねっと」構想
平成19年度文科省現代GPに採択
本学社会学部の「大津エンパワねっと」構想が、平成19年度文部科学省の現代GPに採択された。
現代GPとは、「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」の略称で、文部科学省が社会的要請の強い政策課題に対応したテーマ設定を行い、各大学等から応募された取り組みの中から、特に優れた教育プロジェクト(取組)を選定し、財政支援を行うことで、高等教育の活性化が促進されることを目的とするもの。社会学部が応募したのは、「地域活性化への貢献〔地元型〕」というテーマで、採択率は2割という難関だった。
社会学部の取り組みは、「学生力と地域力を相互に高め合う教育実践〜地域活性化の基盤をつくる「大津エンパワねっと」構想〜」というもので、ユニークで本格的な地域連携教育をめざす。
「大津エンパワねっと」とは、「学生の伸びようとする力〔学生力〕」と「地域社会の自ら活性化しようとする力(地域力)」を融合することで、相互に高めあうことを意図した教育プログラム。地元大津市で、学生や地域住民をエンパワメント(潜在化している力を引き出す)し、地域ネットワークを構築していこうという思いから名付けられた。
具体的には、大津市内で、中央地区(江戸時代の宿場町からの伝統をもつが、高齢化が深刻)と瀬田地区(高度成長期に住宅開発が始まり、現在も混住化と開発の問題あり)の2つをフィールドに設定。そこで、学生が地域住民・諸団体と協働して、地域課題を「発見」し、その「解決」のためのプロジェクトを企画・実行し、その成果を地域社会で「共有」するという連続性のある学習を進める。
そのため、社会学部4学科の学生が受講できる「大津エンパワねっとコース」を新設し、その単位修得者には「龍谷大学まちづくりコーディネーター」の認定を行うというユニークな取り組み。
取り組み責任者の筒井のり子教授は、「社会学部は、かねてより 現場主義 をモットーにしており、これまでも地元大津市の住民や機関との連携は行われていたが、あくまでも学科や個々の教員単位での取り組みだった。今回は、社会学部4学科の総合力を発揮することで、より地域社会に貢献できるのではないか。また、学科を超えた学生・教員の交流、さらに地域住民との協働で、より 社会参画力 あふれる人材を育てていきたい」と話す。
社会学部では、「大津エンパワねっとコース」の充実にむけて、現在、地元大津市の住民や機関との協議を進めている。 |