龍谷 2008 No.66
チーム「RYU-JU」

「鳥人間コンテスト」

6名の力作、手づくり飛行機が、 琵琶湖に飛び立った・・・? 6名の力作、手づくり飛行機が、 琵琶湖に飛び立った・・・?

西本願寺門前町総合調査チーム
 7月26日に「鳥人間コンテスト選手権大会」が琵琶湖(彦根・松原水泳場)でおこなわれ、9月15日に読売テレビで放映された。今年で、32回を数えるこの大会に出場したのが、龍谷大学「RYU-JU」の面々だ。「RYU-JU」の母体は、大学のサークル「航空宇宙研究会」である。2004年に人力飛行機を開発し始め、理工学部杉山研究室で2年前から製作に取り組んでいる。
  毎年、全国から100チームを超える応募があるという人気コンテスト。本選に進めるのは、その中の50チーム程度なのだという。昨年は書類審査で残念ながら落選したが、今年は見事、予想外ながら一次審査を突破した。
  「本体の設計図と安全面のアピールなどを書類にして提出するんです。出場が決まったときは、びっくりしました」とリーダーでパイロットも担当した中堀さん。
  機体名は「蒼龍(SOHRYU)」。4月に予想しなかった出場決定の通知がきてから、約3カ月という短い期間で、パート別にメンバー6人で機体を製作した。
  「RYU-JU」が出場した部門は「人力プロペラ機 タイムトライアル部門」。スタート地点から1キロ先にある折り返し点をターン(旋回)して、再びゴールラインに到達するまでの時間を争う競技だ。


  「鳥人間コンテスト」

 当日は晴天だったものの、風が強く、人力プロペラ機にとっては、けして良好とはいえない状態。「蒼龍」も健闘したが、スタート地点から飛び立ったものの、50メートルほど飛んだところで惜しくも湖に着水。記録なしに終わったが、メンバーには、充実感が漂う。
  「しんどかったけど楽しかったです。普通の学生ではできない経験だし、一生忘れられないですね」(西脇さん)、「組み立てでは細かい部品を担当していたので地味な作業で面倒だなと思いましたが、全部組み立て終わったときには感動がありました」(青木さん)。「今回パイロットとしては意外と落ち着いて乗れましたし、リーダーとしてはチームワークが学べてよかったです」(中堀さん)、「4月下旬から泊まり込んで、やっと形になってここまでこれたという感じ。うれしかったです」(宮岸さん)、「パイロットの乗るフェアリングを担当しましたが運ぶときに壊れないよう気を遣いました。役目が果たせてよかったです」(木村さん)、「自分達の作っているものが形になっていくのが見えるのがうれしかった。みんなで一つになって同じことをやるのはいい経験になりました」(河村さん)。
  初めの一歩を踏み出したばかりの「RYU-JU」。「これからどんどん歴史が積み重なってよりよくなっていけばいいですね」という中堀さん。来年はさらなる高みへと、飛び立ってくれるに違いない。


青木秀典さん 青木秀典さん

理工学部4年生
京都府立南丹高校出身
木村勇斗さん 木村勇斗さん

理工学部4年生
滋賀県立八日市高校出身

河村尚徳さん 河村尚徳さん

理工学部4年生
滋賀県立守山高校出身
西脇裕さん 西脇裕さん

理工学部3年生
京都府立嵯峨野高校出身


宮岸徹さん 宮岸徹さん

理工学部4年生
滋賀県立北大津高校出身

中堀賢一さん 中堀賢一さん

理工学部4年生
滋賀県立守山高校出身




ソーラーカープロジェクト

「2008 Dream Cup ソーラーカーレース鈴鹿」

昨年の屈辱を跳ね返し、猛暑のなかの4時間耐久レース、見事に完走! 昨年の屈辱を跳ね返し、猛暑のなかの4時間耐久レース、見事に完走!

「2008 Dream Cup ソーラーカーレース鈴鹿」
    8月1〜3日に鈴鹿サーキットで開催された「2008 Dream Cupソーラーカーレース鈴鹿」。太陽光エネルギーで動く車づくりをめざして1992年に始まった、国内最大規模のレースである。
  この4時間耐久レース部門(ENJOYクラス)にチャレンジしたのが、理工学部機械システム工学科(塩見研究室)の藤原さんと山本さんの二人だ。
  8月2日に公式予選がおこなわれ、無事決勝へ進出。決勝当日は炎天下のなか51チームがエントリー。龍谷大学チームは45位で見事完走、ここ数年続いた途中リタイアの無念を晴らした。
  4時間耐久レースは、1周5.8キロのコースを4時間以内で走行した周回数を争う。龍谷大学チームは16周を記録した。
  「去年までは、3年続いてリタイアしていたので今年は完走できてよかったです。チェッカーフラッグを振ってもらったときには満足感がありましたね」と山本さん。
  当日は、藤原さんが8周、山本さんが6周、もう一人のドライバーが2周を周回。最速時速60キロで走行した。このマシンでの平均時速は30キロ程度なので一周するだけでも10分はかかるのだという。マシン名は「龍龍(ロンロン)」。機械システム工学科の総合演習とも言えるこの取組みは1998年から始まり、今年で8回目の出場になる。今年は、今までに先輩達が作ってきたマシンに、二人で改良を加えて出場した。
  「去年はレースに出たものの、結局走らなくて・・・今年はゼロからのスタートでいろいろな方に助言をもらいながら作りました。ソーラーカーに詳しい鉄工所の方に機構のことや加工についてアドバイスしてもらったりしました」。走行練習は主に学内で。人のいない時間帯を見計らって、練習を重ねた。
  猛暑のなかでの4時間耐久レースは、並大抵の気力と体力では達成できない。「太陽を浴びたままの運転なので、かなりの暑さですね。僕らのマシンは密閉されていなくて、顔の部分が出ているのでまだましな方でした(笑)」(藤原さん)、「暑くて疲れましたが、終わったときは達成感と充実感があり、やり遂げたという感じでした」(山本さん)。秋からは今回のレースで得たデータをもとに、去年のものと比較して、改良点を卒業研究としてまとめる予定。
  すでに企業に就職が決まっている二人。「大学では受動的だったけれど、今回のことで指示を待ってやるだけでなく、自分たちで考えてやるということを学びました。この考え方を持続して、就職してからも率先して自分から行動をおこしていきたいですね」(藤原さん)。
  社会に出てからも、今回の体験は様々な場面で生きてくるに違いない。


  「2008 Dream Cup ソーラーカーレース鈴鹿」

山本友也さん 山本友也さん

理工学部4年生
滋賀県・光泉高校出身


藤原啓太郎さん 藤原啓太郎さん

理工学部4年生
大阪府立春日丘高校出身




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