中村久子女史と歎異抄展
-生きる力を求めて-
3歳で両手両足を失いながらも、ひたむきに生き抜いた中村久子女史の生涯に注目し、彼女の書、人形、編み物や写真を展示した。特に岡田至弘教授の協力により、彼女の大切にした『真宗聖典』『歎異抄真髄』をデジタルアーカイブとして展観することができた。
中村久子女史はヘレンケラーとの交流があり、『歎異抄』との出遇いによって深い安らぎを見出した。「逆境こそ恩寵なり」「どんなところにも生かされていく道がある」等の彼女の言葉は、生きる力を与えてくれる。深草学舎至心館パドマには、小学生から一般の方まで、約2900名もの来館者が訪れた。中村久子女史顕彰会の三島多聞氏や中村久子女史の娘、富子氏の講演や、鍋島直樹人間・科学・宗教オープン・リサーチ・センター長との対談など、来館者の心に余韻を残した。 |