龍谷 2009 No.69


 
BOOKS
出版助成

『国連人権理事会』ーその創造と展開ー
戸塚 悦朗(法科大学院教授)著

 日本が国連安保理常任理事国になれなかったことから、国連改革は失敗したと思われてきた。しかし、国連人権理事会の創設により国連改革は成功した。著者は、1984年から国連人権委員会など、国連憲章上の人権機関にNGO代表として参加し、ジュネーブ国連欧州本部で活動してきた。体験に裏付けられた生の情報をまとめたもの。ほかに類書がない。

2009年11月刊/236頁/
日本評論社/4725円

 
漱石先生の暗示(サジェスチョン)』
佐々木 英昭(国際文化学部教授)著

 「思ひがけぬ心」の湧出、「感化」の力。驚嘆すべき心の動きで読者を打つ漱石文学の鍵が、『文学論』や『明暗』に頻出する<暗示>( )の語にあったことを実証的に解き明かす。独自の<暗示>理論を生むに至った、同時代欧米の諸科学の先端的成果との苦闘、催眠術の実態への探求、名作『心』に片鱗を見せる師弟間の吸引ドラマなど新視点満載。


2009年8月刊/336頁/
名古屋大学出版会/3570円


出版助成

龍谷叢書21 『黒船の行方 ーアメリカ文学と「日本」ー』
中川 法城(文学部教授)監修 高橋 勇二(文学部教授)・
藤谷 聖和(文学部教授)・藤本 雅樹(経済学部教授)共編著

 黒船到来で始まった日米交流。日本開国を予言したメルヴィル、岩倉使節団にスピーチをしたエマソン、明治皇后に影響を与えたフランクリン、日本人と深く関わったロンドンやシンクレア、フロストと原爆、スナイダーと禅。そしてルース・L・オゼキの現在に至るまで、日米交流の跡をアメリカ文学の視点から追った書である。

2009年11月刊/234頁/
英宝社/3150円

 
龍谷大学国際社会文化研究所叢書第8巻
『戦争と家族 ー広島原爆被害研究ー』
新田 光子(社会学部教授)編集

 本書は、「戦争と家族」についての研究、とくに女性、子どもの戦争被害研究では、戦中戦後の長期的変化をとらえる分析が必要であるという視点から、広島原爆爆心地内世帯への影響(新田光子)、原爆孤児問題(高橋三郎)、そして在韓被爆者における原爆被害(山中美由紀)に関する三篇の論文をおさめた。

2009年3月刊/128頁/昭和堂/2310円
 
みんなの本棚

 
『観光ビジネス未来白書』
 プロのコンサルタントと中小企業診断士が、観光関連68業種の
『現状』と『未来戦略』を見開き1ページで解説。

吉田 喜彦(1997年理工学部卒業・会社員・奈良県) 共著

2009年5月刊/173頁/
同友館/2730円

観光ビジネス未来白書
 
『対峙と対話  週刊短歌時評 06-08 』

 06年から08年の2年間、青磁社のホームページに毎週掲載された短歌時評の集成。吉川宏志氏との対話によって現在の短歌の諸問題が鮮やかに浮かび上がる。

大辻 隆弘(1985年文学部文学研究科哲学専攻修了・
歌人・三重県)共著

2009年8月刊/398頁/
青磁社/3000円


対峙と対話 週刊短歌時評 06-08
 
『八色の姓と古代氏族』
 2008年8月に逝去した著者の遺稿集。八色の姓成立とその性格について詳細に検討。著者にゆかりのある方々からの追悼文も収録。

岡森 福彦(2000年大学院文学研究科博士課程国史学
専攻 修了・元龍谷大学文学部非常勤講師・三重県)著者、
岡森福彦君遺稿集刊行委員会(1991年文学部入学)編

2009年8月刊/335頁/
自費出版(岡森福彦君遺稿集刊行委員会)

八色の姓と古代氏族
 
『八島 太郎─日米のはざまに生きた画家─』
 プロレタリア芸術運動に身を投じたことから幾度の官憲の捕捉をのがれ、アメリカへ亡命し、著述を通じて平和を呼びかけた「八島太郎」の生涯を詳述する。

野本 一平(1955年文学部卒業・会社役員・
米国:カリフォルニア州フレズノ)著

2008年3月刊/242頁/創風社/1785円


八島 太郎─日米のはざまに生きた画家─


出版助成

『自死を見つめて
−死と大いなる慈悲− 』
鍋島 直樹(法学部教授) 著
父親を亡くした学生からもらった手紙に書かれてあったものとは…。親鸞や宮沢賢治、自死遺族の声を手がかりに、自死理解の道を探る。
2009年8月刊/142頁/
本願寺出版社/840円

『保育の理論と実践講座 第4巻
(保育所運営と法・制度)』
田村 和之(法科大学院教授) 共著
保育所運営に関わる法と制度を、最近の保育所改革の動きを展望しながら、分析・検討する。
2009年12月刊/305頁/
新日本出版社/1890円

『 日本の未来を探る─』
角岡 賢一(経営学部教授) 共著
少子高齢化や不安定雇用など、社会問題を扱った大学英語用教科書。現状をよく把握した上で、明るい未来を探る糸口を見出す内容に纏めた。
2010年1月刊/84頁/
成美堂/1890円

『比較・政治参加』
高橋 進(法学部教授) 共著
投票行動、レファレンダム、議会参加、市民運動など、欧米・韓国・日本の多様な政治参加の現状比較をもとに、日本の参加民主主義深化の視座を提供。
2009年6月刊/290頁/
ミネルヴァ書房/3360円

『アスリートとして知っておきたい
スポーツ動作と身体のしくみ』
長谷川 裕(経営学部教授) 著
スポーツをするうえで知っておくべき生理学、解剖学、バイオメカニクス、トレーニング理論の基本中の基本を、豊富な図と写真で平易に解説(オールカラー)。
2009年12月刊/207頁/
ナツメ社/1575円

『メディアと文学が表象するアメリカ』
西山 けい子(社会学部准教授) 共著
文学はメディアの変化をいかに表現したか、またメディアの発展はいかに文学を変えたか。メディアとアメリカ文学の交差・共振する地点を探る。
2009年10月刊/394頁/
英宝社/3990円

『ドゥルーズとガタリ 交差的評伝』
(フランソワ・ドス著)
杉村 昌昭(経営学部教授) 翻訳
本書はフランス現代思想史の最大の事件であるドゥルーズとガタリの共同作業を、二人のたどった足跡を中心に描き出した評伝作品の傑作である。
2009年8月刊/621頁/
河出書房新社/7245円

『環境倫理学』
丸山 徳次(文学部教授) 共著
鬼頭秀一・福永真弓編。多彩な執筆陣が具体的な環境問題の現場に注視し、「人間か自然か」の対立を超克する新たな環境倫理の探求に挑戦している。
2009年12月刊/296頁/
東京大学出版会/3150円

『学習コンメンタール民法U親族・相続』
中田 邦博(法科大学院教授) 共編
民法の条文を理解することは民法学習の基礎である。本書は、学習用に最適化された民法の注釈書(親族・相続)である。インターネット版も刊行されている。
2009年9月刊/416頁/
日本評論社/2940円

『親鸞聖人と建学の精神』
林 智康(文学部教授) 著
著者が「お逮夜法要」と「ご命日法要」で話した法話五篇から構成されている。前著『親鸞聖人と念仏の教え』(2000年6月刊・永田文昌堂)の続篇。
2009年10月刊/141頁/
永田文昌堂/1300円

『損害保険数理』(T.ミコシュ著)
山岸 義和(理工学部助教) 翻訳
アクチュアリーをめざす人のための、損害保険数理の教科書。確率過程の視点で実際の災害データを扱う。「生命保険数学」の姉妹書。
2009年11月刊/248頁/シュプリンガー・ジャパン/4200円

『日本立法資料全集61
民事訴訟法〔戦後改正編〕(1)』
松本 博之(法学部教授)編著
民事訴訟法昭和23年改正の経過を解説するとともに、新発見の資料を含む関係資料を整理・編集した立法資料集。
2009年11月刊/信山社出版/520頁/52500円

『幻の東京オリンピックとその時代
│戦時期のスポーツ・都市・身体│』
佐々木 浩雄(文学部講師)共著
1940年に開催が予定されながら、38年に返上された「幻の東京オリンピック」。その招致から返上までの経緯や時代背景を多様な角度から描く。
2009年9月刊/448頁/
青弓社/4200円

『史料で読む日本法史』
畠山 亮(法学部准教授)共著
前近代の日本法史の入門書。初学者にも興味深く、重要なテーマごとに、史料を交えて解説している。
2009年10月刊/301頁/
法律文化社/3255円

 

 

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