龍谷 2010 No.70


青春クローズアップ
 
経済学部伊達浩憲ゼミナール

シフォンケーキ担当の「京男スイーツ開発チーム」 左より、 経済学部現代経済学科3年生の 塩沢諒一さん、
伊藤圭祐さん、鹿子礎揮さん
シフォンケーキ担当の
「京男スイーツ開発チーム」
左より、 経済学部現代経済学科
3年生の 塩沢諒一さん、
伊藤圭祐さん、鹿子礎揮さん
龍大オリジナル宇治茶『雫』ブランド新展開
2009年、経済学部伊達ゼミが商品開発した、南山城村産100%の龍大オリジナル宇治茶『雫』が新たな展開をみせている。2010年産の『雫』を生産・販売するとともに、『雫』をスイーツ分野に活かして、(株)京都ブライトンホテルとの共同で『緑茶のシフォンケーキ』を開発。フェアトレード紅茶とのセット販売や、京都市交通局とのタイアップによる、駅ナカオリジナルスイーツ『抹茶ばなな』の発売など、めざましい進展には、学生の地域活性化への情熱と「ほんまもん」に対するこだわりが背景にある。
 
男子パワーで誕生  『緑茶のシフォンケーキ』
 「丹誠込めて作られた南山城村のお茶『雫』の魅力を一人でも多くの方に知ってもらいたい」という思いで、ゼミから(株)京都ブライトンホテルに企画を持ち込み、実現に至ったのがスイーツの共同開発。企画・開発にあたって結成されたのが、「京男スイーツ開発チーム」だ。スイーツが大好きな男子ばかりの3名で「デコレーションにこだわらず、『雫』の個性を活かし、かつ多くの男子が美味しいと感じる本格お茶スイーツを作りたい」との思いからチームがスタート。ホテルの企画担当者やパティシエと協議を重ねた。
 『雫』の味と香りを最大限に引き出すため、素材や製法に徹底的にこだわったという。「シフォンケーキにした理由は、他のケーキと違い、素材の味を最も活かすことができるからです」(伊藤圭祐さん)。
 そうして完成した『緑茶のシフォンケーキ』は、同ホテル1階ラウンジにてテイクアウト及びイートイン形式で6月1日から1ヵ月間限定販売された。「一番苦労したのは、南山城村活性化への私達の思いを、パティシエさんにスイーツの形に表現してもらうことでした」(伊藤さん)、 「昨年末から始めたこのプロジェクトですが、『駄目出し』の連続で何度も企画を練り直しました」(鹿子礎揮さん)、「一番難しかったのは、『売れる仕組みづくり』。これは今後も追求し続けます」(塩沢諒一さん)。
緑茶のシフォンケーキ

 
駅ナカオリジナルスイーツ への採用
 また、京都市交通局、京都菓子工業株式会社との連携で、駅ナカオリジナルスイーツ「抹茶ばなな・麿のお気にいり」の素材に『雫』の抹茶が採用された。商品は、『雫』の抹茶がふんだんに使用された生地のなかにバナナクリームが入ったもの。7月13日から、京都駅や四条駅などのブースで発売され、発売初日に実施したキャンペーンには、門川大作・京都市長も駆けつけ、一緒にPR活動をおこなった。 発売開始キャンペーンには門川京都市長も
駆けつけた
発売開始キャンペーンには 門川京都市長も 駆けつけた

 
スリランカ産フェアトレード紅茶とセット販売
 7月には『雫』のさらなる取り組みが展開した。発展途上国の貧困問題や環境問題等の解決に取り組む、NPO法人 JIPPO(十方)と連携し、同団体が手がけるスリランカ産フェアトレード紅茶と『雫』とセット販売を開始したのだ。オリジナルパッケージも制作し、「スリランカが、ふたたび光り輝く島になってほしい」という学生達の思いから『光』と命名した。発売開始に先駆けて、学生達は祇園祭でカフェを開設し、販売促進キャンペーンも展開。『光』の売上代金の一部は、JIPPOを通じてスリランカ・ウバ県のグリーンフィールド茶園の労働者とその子ども達のコミュニティに還元し、同じアジアの茶産地の地域再生を支援するという。「8月下旬にはスタディツアーでグリーンフィールド茶園を訪れ、ヒアリング調査をしてきます。先進国に住む学生が貧困削減のために何ができるかを、深く考えられるようになりたいです」(小西和成さん)  『雫』の誕生から始まった学生達のさらなる奮闘。彼ら・彼女らの情熱は後輩へと受け継がれ、また新しい展開を生み出していくに違いない。 抹茶ばなな 麿のお気に入り
抹茶ばなな麿のお気に入り
龍谷大学オリジナル宇治茶 SIZUKU スリランカ産
フェアトレード紅茶 HIKARI

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