龍谷 2010 No.70


RYUKOKU SPORTS

バドミントン部
バドミントン部 大舞台での経験が、新たな目標に気づかせてくれた。
今年、バドミントン女子ダブルス日本ランキング29位の成績で日本ランキングサーキット大会への出場を果たした西友理さん。日本ランキング上位選手だけが出場資格を得るこの大舞台で、西さんは悔しさと、新たな目標へ気付きの両方を経験した。
 
快挙! 国内トップクラスの選手が集う 大会への出場
 今年5月におこなわれた日本ランキングサーキット大会にダブルスで出場した西友理さん。混合ダブルスの池田信太郎・潮田玲子選手、通称「イケシオ」ペアなど、国内トップクラスの選手が集まるこの大会は、実業団の選手も含め、その年の日本ランキング32位までの選手だけが出場資格を得る。大学生としては出場するだけでも快挙といえる大舞台だ。
 「実業団のトップ選手達も多く出場する大会。出るからには自分にできることを精一杯やるしかないと思いました」。西さんは出場が決まったときの気持ちをそう話す。
 西さんは、「オグシオ」ペアで活躍し、今年、惜しまれつつも引退した小椋久美子選手を輩出した強豪、四天王寺高校の出身。高校時代にもインターハイでダブルス準優勝を飾るなど早くから注目を集めてきた選手だ。昨年は、1年生ながら4年生のエース、安念選手とのペアで大活躍。全日本学生選手権ではダブルスでベスト8、同大会での女子団体3位入賞にも大きく貢献した。
 今回の日本ランキングサーキット大会では、初戦で日本ランキング4位のペアと対戦して惜しくも敗退。慣れない他校の選手とのペアに戸惑いながらの善戦だったが、西さんには悔しさが強く残る結果となった。
 「初戦の相手は高校の時にもインターハイの決勝で対戦して負けた選手だったんです。同じ相手に2度も負けたことが本当に悔しかった。でも、それ以上に悔しかったのは、高校卒業後、実業団に進んだその人との実力差を痛感したことです。パワーがあり、一球一球が重く感じたその人の球を私はしっかりと打ち返すことができなかった。たった2年でここまで引き離されているなんて…、そう思うとつらかったです。でも、3度目の対戦では絶対に負けないんだ、という新しい目標もできましたから、また来年も日本ランキングサーキット大会に出場できるようにがんばります」
 「いつまでも悔しさには浸ってはいられない」。そんな思いで西さんはすでに次の機会に備えている。次の団体戦インカレ出場も決まっているので、そこでの優勝をめざして練習に励む毎日だ。
 バドミントン部主将の村瀬結花さんは、「西さんは相手の力をうまく利用して打ち返すタイプ。そんな彼女が『重い』と感じる球は相当なものだったと思います。監督には体力面での弱さをいつも指摘されているので、練習後に自主的に縄跳びを続けるなど筋力アップに励んでいるようです。悔しさはあまり口には出さず、静かに闘志を燃やす芯の強い選手です」と話す。
 
強いダブルスプレーヤーに
 西さんの活躍はバドミントン部全体にとっても良い刺激となっている。
 「国内トップレベルで活躍する選手がチームの中心にいることは、ほかの部員にとっても励みになりますし、なによりもチーム全体の技術力アップにもつながっています」(村瀬さん)
 宮崎克巳監督は、西さんについて次のように語る。
 「上級生とペアを組んでいた昨年とは違い、チームでは今年、1年生とのペアですから、うまく後輩を引っ張ってほしいですね。西にはパートナーの良い部分を引き出し、1+1を2以上にする本当の意味で強いダブルスプレーヤーに成長してもらいたいですね」
 
村瀬 結花さん 西 友理さん
バドミントン部主将
むらせ ゆか
村瀬 結花さん 
文学部4年生 滋賀女子高等学校
(現:滋賀短期大学附属高等学校)出身
にし ゆり
西 友理さん 
法学部2年生 四天王寺高等学校出身

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