RYUKOKU SPORTS
ボクシング部

気合と団結の勝利
関西学生リーグで9年ぶりの優勝

前主将
金 成龍(キン ソンリョン)さん
経済学部4年生
大阪朝鮮高級学校出身
主将
田中 航希(たなか こうき)さん
経営学部3年生
南京都高等学校出身
最優秀選手賞
竹迫 司登さん
階級賞
ライト級 澤井 剛志さん
ウェルター級 中谷 正成さん
ミドル級 竹迫 司登さん
*竹迫さんは最優秀選手賞と階級賞のW受賞

第66回関西学生アマチュアボクシングリーグ戦でつかんだ9年ぶりの優勝。主将としてチームを率いたのは金成龍さん。「主将であることの責任の重さとプレッシャーは、想像以上に大きかった。しかし、後輩達は僕についてきてくれた。この出会いとつながりは僕の宝物です」

金さんが主将になって最初に取り組んだのは、部員一人ひとりと腹を割って話し合うことだった。話し合いでは金さんへの不満も噴出。「そこまで言うか…」と涙したこともあったという。落ち込みもしたが、思い当たることでもあった。それからは金さんが模範を示しながらチームの一体感、ムードづくりに努めた。掲げたモットーは、「明るく、元気に、楽しく」。そして「やるときはやる!」だった。

監督・コーチが毎日選手を指導するわけでもなく、練習メニューは自分達で考える。そのような環境のなかで、優勝にたどりつくのは、容易なことではなかった。最大の敵は絶対王者である関西大学。しかし、「最強チームをリングの上で倒してみせる」、そう意気込んで臨んだ戦いで番狂わせが生まれる。「1年生の澤井が関西大学の主将に勝ったんです!」。チームのモチベーションは上がり、怒涛の攻めを展開し、関西大学に勝利。その勢いのまま見事9年ぶりの優勝を決めた。ボクシング部全員の力で勝ち取った関西ナンバーワンだった。

金さんの主将としての役目は終わったが、ボクシング人生は来年1月の全日本大学ボクシング王座決定戦まで延長された。「関東の壁は厚いですが、がむしゃらに勝ちに行きます」。「要は気合」と刺繍を入れた金さんのシューズが闘志を物語る。

攻撃的でストイックな雰囲気を漂わせる金さんから主将を引き継いだのは、一見温和なイメージの田中航希さん。しかし、ふと見せる表情がボクシング選手としてのストイックな姿を想像させる。

新主将に託された目標は、全日本王座決定戦での勝利。そして、田中さんが主将として迎える来年の関西リーグ戦での連覇だ。

その大きな目標を達成するうえでも、これまで以上に部員全員の力を集結して戦っていかなければいけないことを彼らはわかっている。

心身ともに大きく成長した部員達。彼らは今回の優勝で確信しているにちがいない。涙を流し、必死で練習し続けた努力は、決して裏切らないことを…。