部員数8名、それも大槻恵子主将(経営学部)のみ3回生で、あとの7名は1回生。大槻主将も昨年4月、他大学から編入してきたため、龍谷大学での活動は全員が1年目というフレッシュなサークルである。
8名の部員は高校時代、バスケットボール部に所属していたものの、課外活動推薦で入ってきた学生は、一人もいない。部も関西学生リーグでは2部リーグ(大阪市大・大阪教育大・関学大・大谷大など12校)に所属し、昨シーズンは9位という、不本意な結果だった。
「大会は春と夏で、関西女子学生、西日本学生、京都学生などで、5位以内の上位に入れると思っていたのですが、9位という残念な結果でした。何とかこの屈辱をはらしたい」(山本浩子副主将=国際文化学部1回生)
しかし、部員たちには「今シーズンこそ」という思いが強く、取材中も笑い声が響きわたり、快活でやる気満々、悲壮感などみじんも感じさせない。
練習は深草体育館で週6回、男子バスケットボール部と重なるため、放課後を前半と後半に分けて1日2時間。さらにスクワットやベンチプレスといったウェイトトレーニングが加わる。
「高校時代と違って、練習時間が短くなりました。その分、中身の濃い練習をしなければなりません。ただ、学業などの時間も作れますから、気分的には楽になりました」(辻愛子=経営学部1回生)
「ようやく1年を迎えようとしています。サークルに入っていい友達に出会えて、本当によかったと思っています」(進藤百恵=社会学部地域福祉学科1回生)
「授業の時間が空くと部室に行きます。すると必ず誰かがいます。紫朋館にはシャワーもあるし、お湯もわいている。もちろん、共益費なんかも不要です(笑)。サークルに入っている特典ですね」(多田綾子=文学部哲学科1回生)
「香川県の高松桜井高校出身ですので、下宿しています。親のありがたみがわかったこの1年でした。食事はもっぱら生協食堂でお世話になっています。とにかく楽しい学生生活です」(黒島舞=経済学部1回生)
「高校と違って、いろんな考え方をしている友人と出会えます。それが、課外活動の醍醐味でしょうか」(竹内裕子=法学部法律学科1回生)
このように、全員が大学生活を満喫している。肝心の女子バスケットボール部についてはどうか。
「ともかく、個人個人の能力を高めることが第一。結束力では負けません」(大槻主将)
「高校では先生にすべてを託していればよかったけれど、大学では主体的に取り組まないと、何の進歩もありません」(山本副主将)
「今は、どこか互いに遠慮があるみたい。欠点や不足するところを、もっとストレートに指摘しあうような厳しさが必要です」(宇野千代副主将=社会学部地域福祉学科1回生)
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