親和会だより

キャンパスライフを健康面でサポート 健康管理センター  
診療時間
深草学舎 月〜金(内科) 13:30〜16:30
大宮学舎 水・金(内科) 13:30〜16:30
瀬田学舎 月〜金(内科) 13:30〜16:30

健康管理センター長 秋口一郎 健康管理センター長 秋口一郎 麻疹対策についてのお願い



 今年は麻疹が学生の間で大流行し、ちょうど4月から6月にかけての大切な新学期に学校閉鎖や休講が続出しました。麻疹は感染から約10日間の潜伏期を経て、熱発や咳などの風邪症状の後に高熱と全身の発疹が出現するウィルス感染症です。病原体である麻疹ウィルスは人から人へ、咳やくしゃみからの飛沫や分泌物への接触で伝染します。飛沫は、通常は1m以内で下に落ちますが、飛沫中のウィルスは落ちずに空気中に漂い、講義室のような大きな部屋のなかでも2時間ほど感染力を保つと言われています。ウィルスは鼻やのどの粘膜に付着・侵入し、その近くのリンパ節から全身のリンパ組織に拡がり増殖します。粘膜付着・増殖を経て風邪症状が出るまでが潜伏期です。ウィルスは体内で十分に増殖していますから潜伏期の終わりから風邪症状期の間は他人に対する強い感染力を示します。この三日ほどの風邪症状期の熱が下降した頃に再び、高熱(39度〜40度)が出現し、同時に耳後部・頚部・顔面から上肢、体幹、下肢へと発疹が拡がります。この発疹期が三〜四日ほど続き、その後、七日ほどの回復期をへて治癒へと向かいます。感染者はこれにより麻疹に対する強力な自然感染免疫を獲得したことになるのです。

  さて麻疹を流行させないためには、免疫を持っている人を一定数以上保つ必要があり、一般的には、1歳時と小学校入学時の2回のワクチン接種が必要とされます。なぜ2回の接種が必要かと申しますと、1回のみでは約15%の人が十分な抗体価を獲得できず、また、後に非典型的な修飾麻疹を発症することがあるからです。従って、日本でも2006年度からは、MRワクチン(風疹、麻疹の混合ワクチン)の形で2回接種が基本となりました。今回の流行に曝された、自然感染もワクチン接種も不十分な大学生群は、これら小学校低学年群までに2回ワクチン接種をすませた群と、50歳以上の自然感染による終生免疫獲得群との谷間に位置付けられるのです。現に近年の成人麻疹発病者のうち6割までが15歳から24歳までの年齢層なのです。

  世界保健機関(WHO)が各国の麻疹対策状況を調査したところ、日本は、東南アジアやアフリカなどの開発途上国と同じ「最低ラインの制圧期段階」とされています。この対策としては、さしあたって各大学の、とくに、教育実習、医療関連実習、対外スポーツ活動、海外留学予定の学生諸君に必ず、抗体検査を行ってもらい、抗体価が不十分であればワクチン接種をして頂かなければなりません。このためには保護者の皆様のご理解とご尽力が不可欠です。学生諸君の抗体検査やワクチン接種を積極的に推進し、我が国の「予防接種後進国」「はしか輸出国」の汚名を返上するためにどうか宜しくご協力をお願いいたします。



健康管理センター事務部課長 安食真城 健康管理センター事務部課長 安食真城 健康診断で病気の予防と健康チェックを!



 健康管理センターは、大宮・深草・瀬田の3学舎にあり、学生が充実した大学生活を送れるようサポートしています。
  センターでは診療所を開設していますので医師による診察(内科)を受けることができます。また健康について相談したいことがあれば看護師が相談に応じます。体重計、身長計、血圧計、体脂肪計なども常設していますので気軽に健康管理に役立ててください。
  毎年4月には定期健康診断を実施し、病気の予防・早期発見に努めています。健康診断の結果をもとに、学外実習や留学・海外セミナー・就職活動・体育局サークルの試合参加などに必要となる健康診断証明書を発行しています。健康診断を受けていないとこれらのサービスを受けることができませんので受検は必須です!
  大学生は、夜更かしや偏食、喫煙など生活習慣が乱れがちで、心身の疲れが溜まりやすい年頃です。家族の方のチョットしたひと言が一番の良薬になることもあります。保護者の方々のご協力をお願いします。

AEDをご存じですか?
  最近、駅や公共施設などで見かけるようになったAED(自動体外式除細動器)。突然心肺が停止した人を救うこの機械を、龍谷大学ではほとんど全ての建物に設置しています。総数なんと50台以上。これほどの台数を設置している大学は龍谷大学をおいて他にありません。
  龍谷大学がこれほど熱心なのは「人命救助」が、「建学の精神」に通じるからです。AEDの設置とともに救命講習会も積極的に開催しています。講習会に参加した人は、もれなく龍大特製の人工呼吸マスクがもらえます(親和会の援助で作成したものです!)。

無煙キャンパスを目指します。
  龍谷大学は全国に先駆けていち早く建物内全面禁煙を実現しました。タバコは、喫煙者だけでなく周りにいる家族や友人にも大きな健康被害を与えます。残念ながら1年生時に男子6.3%、女子1.2%であった喫煙率が、4年生ではそれぞれ30.9%、6.5%になることが健康管理センターの調査で明らかになりました。龍谷大学は、学生の健康を守るため、将来、敷地内の全面禁煙を目指しています。



私たちがいます。気軽に立ち寄って下さい。

健康管理センター(深草)の皆さん
(写真左上から)
中村典子、井上和美、石田茂子、五十川泉、百々由岐子、秋口一郎センター長(医師)、安食 真城課長

深草学舎の健康管理センター
深草学舎の健康管理センター
深草の五十川泉さん談=精神的に悩んで休学していた学生さんが、「無事に卒業できました」と報告に来てくれました。心配していただけに、本当に嬉しく思いました。


健康管理センター(大宮)の皆さん
(写真左から)
中藪マミ、増田直美、井上譽久医師

大宮学舎で診察を受ける学生
大宮学舎で診察を受ける学生
大宮の増田直美さん談=「ここにくると落ち着くわ」とやってくる学生さん。社会人や本願寺の門徒さんが来られるのが、大宮のセンターならではの光景です。


健康管理センター(瀬田)の皆さん
(写真左上から)
堀井智子、小池由香、西澄子、速水葉子、中村慎一医師

瀬田学舎の処置室
瀬田学舎の処置室
瀬田の小池由香さん談=学舎までが坂道なので、バイクの転倒事故が多いようです。放射線の検査など、特別な検査をするのが理工学部のある瀬田の特色でしょう。

 深草・大宮・瀬田学舎の龍谷大学健康管理センターでは、5人の医師と7人の看護師、5人の事務スタッフが、診療や健診をはじめ、以下のように学生の健康をサポートしています。

〈診療〉
体調をくずした学生に対して、医師が診療を行います。有料のため受診の際は「健康保険証」か「遠隔地保険証」を持参下さい。

〈健康診断〉
就職や進学、留学などで必要な証明書や健康診断書を発行。そのためには、必ず4月に健康診断を受検下さい。

〈健康相談〉
身体やこころのことで心配事や聞いてみたいことがあれば、医師や看護師が相談に応じています。

〈応急処置〉
ケガをしたときや急な発熱、腹痛などの応急処置を行っています。病状によって、外部の医療機関に連絡をとり、出向いてもらいます。

〈健康管理〉
各センター内に身長・体重計・体脂肪計・自動血圧計などがあり、窓口が開いている時間内は自由に利用してもらっています。





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