親和会だより

親和会講演会 『落語は楽語』〜笑いでつむぐ上方文化〜 講師 林家染二氏

全体に響く声は、さすが噺家!
全体に響く声は、さすが噺家!

笑いはコミュニケーション
 人にとって、笑いは大切なコミュニケーションです。皆様も、これからいかにご自分のコミュニケーション能力を高めるか、それが、豊かな笑い・健康につながってきます。
 上方で生まれた笑いの文化「落語」。笑いを生む修業の原点は、師匠が黒いものを白と言うとそれに従う。つまり「素直な気持ちで学ぶ。」無垢な心で学び、また、その心の伝播こそが笑いのコミュニケーションの原点です。

明るい気持ちは自信・エネルギーを与える
 日々のなかでも、まず皆様が明るい気持ちでおられる事は、自信を生み、周りの方にエネルギーを分かち与えます。これは泣いている暇があったら、笑って儲けようという上方文化の根底にあるパワーそのものでもあります。
 朝起きた時も、明るさのサイン・健康のサインがあります。自分自身で「おはよう」という言葉が言えるかどうかです。例えば、夫婦喧嘩をしたとします。子ども達もハラハラ致します。明くる朝、お父さん・お母さんが、少々顔がひきつっておりましても、お互い「おはよう」と言っていると、子ども達も安心して学校に行けますね。
 日本人は、笑いとコミュニケーションを重んじます。関東に比べますと上方は特に言葉を楽しくエネルギッシュに使います。例えば、今不景気で、お知り合いの方に「どうでっか」と聞かれて、「あきまへん。お客さん、見るばっかりで買いませんわ」と申しますと、モチベーションが下がります。そこで大阪の商人は「あきまへんなー。夏の蛤ですわ」と申します。『夏の蛤』イメージをしてください。夏、どんなに暑くても、表の貝は腐りません。ところが中の身は腐る。ですから「身(見)腐って、貝腐らん(買いくさらん)」そういって笑いあえば、ポジティブなエネルギーに転化します。

今、笑いで大事な事
 今、笑いで一番大事な事は、笑いあえる事が少ない事です。子ども達に小学校で落語を致しますが、子ども達はいわゆるパソコンとか、無機質な画面と向きあう事が多いです。そのなかで自分のお父さんくらいの私が、汗をかいて一生懸命笑わせる。その感想はおもしろいです。感想の1つに「僕は初めて落語を見た。とてもおもしろく、僕の封印された笑いの扉が今日開かれた」とありました。今、子ども達の心が大事な時代です。大きな声で笑えないご家庭もあります。環境もあります。
 笑わずに、ストレスがたまってきますと、気持ちが沈んで、前屈みになってしまいます。スイマーの木原光知子さんのトレーナーさんのお話ですが、前屈みになると、空気を吸う量が減り、脳にたくさんの酸素が回らないので、モチベーションが上がらないそうです。ですから気持ちが沈んだら、胸を張って歩いた方が良いそうです。
 笑うというのは、とても大事です。笑う事は、副作用がないのです。笑いますと、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)がどんどん増殖して、ガンにも対抗していくそうです。言葉は心をつむいでおり、そのなかでも「笑い」というのは、心の潤滑油です。
 また「一笑一若」と申します。ひとつ笑うと、ひとつ若くなります。
 言葉に情を通わせ、笑いを生み人の心を癒すやわらかさとやさしさが上方文化の源です。楽しいコミュニケーションを広げてください。





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