親和会だより

全国保護者懇談会が無事終了しました。 全国保護者懇談会が無事終了しました。

2009年度全国保護者懇談会は、新型インフルエンザの影響が出るのではと懸念されましたが、昨年度とほぼ同数の2,642名もの保護者にご出席賜りました。
保護者懇談会では、現在の学修・大学生活状況や、今日の経済不況に関連した就職状況、卒業後の進路等、保護者からの様々なご相談に対して直接教職員と詳しく懇談ができ、大変貴重な機会でございます。 遠方各地よりお越し頂きました保護者のみなさま、誠にありがとうございました。


「魅力ある人で組織を埋め尽くす」-資生堂における採用と新入社員育成について-

●講師 深澤 晶久(ふかざわ あきひさ)氏

1980年に(株)資生堂へ入社。
営業や商品開発を担当後、
人事部次長、人材開発室人材育成グループリーダーとして活躍される。
現在は人事部人材開発室長として自社の社員採用から講演会まで幅広く活動し、人材育成に努めている。

 大学懇談会として開催する全国保護者懇談会大阪会場は、保護者が学生の就職活動環境に触れることを目的に、保護者向けの就職支援に重点を置いた講演会を実施しています。今年度は、(株)資生堂人事部人材開発室長の深澤晶久氏より、現在の就職状況や採用担当者が求める人材像等を中心にご講演いただきました。

学生と企業は互いに選び選ばれる関係

 当社は採用の際、面接官のレベルアップに非常に力を入れております。採用は「学生さんの人生の一部をお預かりする仕事」だと思いますので、選考の際、もちろん面接官もアセスメントをしていますが、学生さんにも、面接官をアセスメントしてもらっていまして、「強みや魅力を引き出す努力はあったか」「話したいことを聞き出す能力はあったか」等を聞き、その評価の低い面接官は、さらにトレーニングを受けてもらっています。よって毎年評価の高い面接官だけが、学生さんの対応をする、このように、お互い「選び選ばれる関係」を実現していこうと取り組んでいます。
 それから、学生さんの良さ・強み・自分らしさをどのように引き出すかを、一番に置くべきと考えています。当社の例ですが、一次選考は比較的話しやすいグループインタビューをします。ここでは志望動機は聞くことなく、「学生生活で何に取り組んできたか」だけです。その中から、学生さん一人一人の強みを見極めると共に、ご自身のプレゼンテーションの力を拝見しようとしています。
 そして、プロセスの中で学生さんに求めることは、今の時代は、強い会社でなく、変化に対応できる会社が生き残れるのが定説ですので、多様な価値観を持った人材が企業にとって必要です。ありがちですが、資生堂の常識イコール世間の非常識ということがあります。むしろ、一番ユーザーに近い学生さんに欲しいのは、お客様の視点から資生堂を変える力、チャレンジ精神。即ち「資生堂で、資生堂を超える人材」です。

自ら考えて行動してやりきることと感謝の心が大切

 入社後、力を入れているのは、「自ら考えて行動してやりきる」ことです。そもそも、延々と正解のないことに挑戦し続けるのが「仕事」だと思っています。要するに、自ら考えて動いて、失敗したら変えて、次に進み、最後までやりきることが大事だろうと思います。ですので、当社では、あるテーマを研修のスタートで提供し、研修中にそのことを自分なりの言葉で、アウトプットをすることに重点を置きます。
 それと並行して、当社は常に相手の立場に思いを馳せるという「感謝の心」を持つことを大切にしています。「感謝することの出来る人へ」が新入社員研修のテーマになっています。研修の最終週に、「この会社に入って3週間たって、周囲の人への感謝の気持ちを手紙にたくして」というセッションを設けました。新入社員のほとんどがご両親への手紙を書いていました。社会人になって、ここまで生きて来られたのは、けっして一人の力ではないと、改めて、ご両親、周囲の人々の自分への愛情、どれだけご苦労されたのかということを、ここで分かったのだろうと思います。

親との関わり方、父母の役割

 内定者から、親御さんとの関わり方を聞きました。3パターンありまして、「基本的にお前に任すぞ。頑張れ」と信頼をしてくれたという、権限委譲・信頼型が約50%。どこを受けたとか就職に関してノータッチの、放任・無関心型が約30%。残念ながら、内定者にもあまり望ましくなかった密着・過保護型が約20%でした。
 そこで親の役割を2つにまとめました。1つめが「見守り力」。自分軸にぶれがないかを見守るということ。就職活動が上手くいかなくなるパターンがあります。それは、学生さんがそれぞれの会社のやり方にあわせようとして、どんどん自分をなくしてしまうことです。自分らしくあることに軸を持つことが、良い結果につながると思いますので、ぜひ、ご子息ご令嬢の一番の形というのを、しっかりと持つということが大事だと思います。2つめが「守・破・離」。ご両親は長く、社会をいうものを経験されてきたのですから、まずは、「社会とはなんぞや」ということをお伝え頂くという「守」。その中で、あなたは何をしたいのかという「破」になっていき、就職活動に入ったら、自分で決めなさいと離していくという「離」。これが、学生から社会人への意識変換の一つのストーリーだと思います。
 したがって、どう見守って頂くかということと、この就職活動を通じて、ご子息ご令嬢と正面から話し合って「守・破・離」を体現して頂くことが親御さんの役割なのではないかと思います。





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