親和会だより

「こころの相談室」を紹介します

2008年9月24日、深草学舎の保健管理センターが4号館1階に移転しました。それに伴い、4号館1階は、学生部、保健管理センター、診療所、こころの相談室などが集まる「学生生活支援フロア」として生まれ変わり、学生生活に関する様々な疑問や相談を、よりスピーディーに解決できる環境を整えました。そこで今回は「こころの相談室」を訪問し、カウンセラーの方にお話をうかがいました。

どんな相談がありますか?
 まず、友達や教職員、親子関係といった対人に関わる相談が多いですね。
  友達関係の相談では2パターンあります。1つは友達を作れないことへの悩み。「一人でご飯を食べる姿を見られたくない」「ゼミに行きづらい」「授業に出たくない」という風に、学校生活にも影響を与えます。もう1つは、友達はいるけど「心を通わせられない」「外見上は楽しそうに一緒に行動しているが、実は孤独を感じている」など、孤独への恐怖がそういった悩みを引き起こしています。
  就職に関する相談もあります。「キャリア開発部に行くのが怖い」という就職活動前からの悩みや、「内定が出ない焦り」といった就職活動上での悩み。面接の失敗から、まるで全世界から自分を否定されたような気分になって次の会社へエントリーできなくなったり、自分の限界を感じて落ち込んだりするパターンもあります。
  もともと、自分の持つ感覚や意見に自信がない学生が多いですね。感覚や、感情なんて正解・不正解もなく自由であるべきなのに「人と違っていることは間違い」と思い込んでしまっていて、少しでも人と違う面があると「自分がおかしいのではないか」と相談に来る学生もいます。

相談にどう応じていますか?
 カウンセラーからの少しの言葉で単純に納得できるほど、人間の感情や悩みは簡単なものではありません。
  彼らの持つ感情や思いをじっくり聴いて、彼らの悩みを受け入れていきます。そこで初めて学生が「自分のことを理解してもらえている」と感じてくれるようになります。
  時にはアドバイスをすることもありますが、説教をしたり、「あなたの考えはおかしい」とカウンセラーの考えを押し付けたりすることはありません。むしろ、「あなたはそんな風に感じるのですね」と返し、学生のあるがままを受け止めることが役目です。乾ききった海綿が水を含んでいくようなプロセスにつきあいます。

保護者も相談できるのですか?
 相談のなかで多いのは、「学業不振」や「不登校」などです。たとえば、大学進学時に「みんなが大学へ行くから」「親に勧められたから」と、自分が本当に龍谷大学で学ぶべきかを判断せず入学した結果、学業不振になるケースがあります。また不登校になって部屋へ引きこもったり、アルバイト優先になってしまったりで、授業に出ず学業不振に陥ってしまっているという相談もあります。
  なかには、親子の関わり合いを避けてしまっていたり、面と向かって話ができない状況の家庭もあるでしょう。そんなときは、一刻も早く相談室を始め第三者に話を聞いてもらうことが不可欠です。何回かカウンセリングをするなかで、状況をより客観的に受け止められるようになれば、気持ちも落ち着いてきます。保護者が心の落ち着きを取り戻すことによって、事態が好転することもあるのです。親も誰かに相談するという気持ちを起こしてください。相談することで自分自身を見つめたり、心の余裕を持つことができたりすることってあるんです。

相談に来る学生はどんなタイプ?
 真面目な学生が多いように思います。勉強も頑張っているし、ダブルスクールに行ったり、資格をめざしている学生も多いようですね。反面、傷つきやすく、一旦心に傷を負うとその後の落ち込みが激しく、重い状態になる学生もいます。また、「親や友達に迷惑をかけない」「友人関係でも場の雰囲気を崩さない」と、人に対してものすごく気を遣いますね。そうしなければ、友人や家族のなかで孤立してしまうとも感じているからでしょう。

仕事でやりがいを感じる時は?

 以前、退学した学生から「大学に来た意味は相談室に来たことにあった」という言葉をもらいました。結果は退学になってしまいましたが、本人が答えを出して「龍大に来てよかった」という気持ちで学生生活を終えた姿を見られたのは嬉しいことでした。

 それは、大学を卒業する、しないに関わらず、学生の「自分の人生にどう向き合っていくか」という作業に関われたからだと思います。大学の相談室ですので、修学支援を一番に考えますが、何より大切なのは、学生一人ひとりの人生がいい形になっていく応援をすることなのです。
  相談室に来る時点では皆さん迷っていますよね。悩んでも決められない状態で「どの道を選ぶのが正しいのか」という気持ちでやって来られます。
  そんなとき、いつも思うのは、何を選んだっていいということ、自分で選び取ることが大切なのです。本人が納得して出した答えであれば、それはそれでベストなのです。
  それから、相談室に来て人の援助を受けるという経験も大事だと思います。何でも自分でやれると思うのではなく、時には人の援助を受けたり、話をする体験は、行き詰まった時の対処法として役立つ時がきっとあるでしょう。
  私達はその援助者として役目を担っているわけですが、最終的に決断するのは学生自身であるということには違いありません。自分の道を自分で決めて引き受けていくことは、大人として生きていくうえで大切なこと。それゆえ、学生が成長していく姿を見たり、また、「成長したな」と自身で感じてもらえたりすることが私達の大きなやりがいになるのです。


最後に、保護者の方へメッセージを
 まず、「親自身がストレスを抱え込まないようにしてください」と伝えたいですね。親が心に余裕を持って、生き生きと毎日楽しく過ごすことが、子どもにとって一番の教育になると思います。
  色々な問題を親自身が抱えてしまって、子どもにそれをぶつけてしまう方がおられます。子どもと向き合う心の余裕がないために、じっくり話をすることはせず、子どもにはすぐに結論を求めがちです。子どもは子どもで自分自身に問題を抱えているのに、「就職活動は?」「学校は?」「成績は?」などの質問攻めはプレッシャーとなって、却って悪影響をもたらすことがあります。
  ただし、子どもから「話を聞いてほしい」という要求があれば、しっかり向かい合ってやり取りをしてください。
  龍谷大学は、学生だけではなく親ともつながっています。保護者の方も一人で抱え込まないで積極的に相談してください。私達に話すことで、少しでも問題解決へのきっかけになればと願っています。

瀬田学舎 面談室2 深草学舎 事務室
瀬田学舎 面談室2 深草学舎 事務室
大宮学舎 面談室1  
大宮学舎 面談室1  


2008年度来談状況(4月〜9月)

1.在学生の来談状況(来談利用実数)

1.在学生の来談状況(来談利用実数)

2.学年別来談状況

2.学年別来談状況

3.相談内容別内訳

3.相談内容別内訳

《保護者相談窓口》
大学に対する各種問い合わせ、相談、要望などをお気軽にお問い合わせください。
お問い合わせいただいた件について、敏速かつ的確に各部署におつなぎし対応いたします。

保護者相談窓口(電話相談)
[電話番号]075-645-2780
[ご利用時間]9:00〜17:00(土・日・祝日休業)




←前ページへ ↑目次ページへ戻る 次ページへ→