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法学部

畠山亮ゼミ
「外」に出て、多様な問題を発見し、解決する。
消費税プロジェクト ~消費税ってなに?~

2017.01.31消費税プロジェクト ~消費税ってなに?~

法学部 畠山亮ゼミ

消費税プロジェクトとは

2014年に消費税率が8%になり、2度の延期を経て2019年10月に消費税率が10%に引き上げられる予定なのは皆さんご存知でしょう。
しかし、延期を繰り返すにもかかわらず消費増税を行うことは本当に正しいのか?増税することによるメリットやデメリットは?消費税は何に使われているのか?といった多くの疑問が私たちには湧いていました。
私たち学生にとって消費税は一番身近な税です。だからこそ消費税について知るべきであり消費増税について考えるべきだと感じ、9月からプロジェクトとして動き始めました。


勉強会について

11月25日に2回生のゼミに参加して税金に関する勉強会を行いました。そこで消費税について知る前に税金について知ってもらおうと考え、以下の2つについて報告を行いました。
1つ目は税金の起源についてです。実は3世紀後半には既に税が存在していました。実際に魏志倭人伝にも“租賊を収む邸閣あり”と記されています。しかし当時は神や天皇に対する貢ぎ物や供え物としての意味を持っており、宗教的要素が強かったのです。現在のように国の運営のための税に変わったのは645年の大化の改新により、唐風の徴収制度を取り入れたことが始まりとされています。
2つ目は現在の税制とその問題点についてです。所得税や法人税の内容とタックス・ヘイヴン1)について説明しました。所得税は個人の所得への課税であり、法人税は企業の利益への課税を指します。現在、脱税は違法ですが節税は私法上・税法上合法と認められています。しかし、脱税と節税の明確な判断基準が存在しないこと、タックス・ヘイヴンがあることで富裕層は少ない納税で済むのではないかという問題を挙げました。

1) 日本語で租税避難地。外国企業に対し、税制上の優遇措置をとっている国または地域。


先生・学生の評価

勉強会を行うにあたり、どのようなプレゼンをすれば興味を持ってもらえるか、自分たちの言いたいことが伝わりやすいかという面で苦労しました。そのため、事前から準備を重ねパワーポイントとレジュメの整合性を心がけました。
報告後のディスカッションでは、ゼミ生から「タックス・ヘイヴンへの解決策はあるのか」「このままでは日本は貧富の格差が広がるばかりではないか」などという意見が出ました。先生からはもう少し問題意識を明確にすることと今回の勉強会を今後にどう生かすかが重要とのご指摘をいただきました。
勉強会をやったことで皆さんの様々な意見や疑問を知ることができました。また税金に興味を持ってもらい、現代の税問題について考えるきっかけが作れたことが一番の成果だと感じています。


今後の展開について

今後は消費税に焦点を絞り私たちだけの意見ではなく、多くの人々の意見を知るために消費税に関する街頭アンケートを実施します。実際に働いている人と私たち学生の意見を知ることで、私たちなりに消費増税はどうするべきかという結論を出します。


木下 航平(京都府立北嵯峨高等学校卒業)
辻 梨乃(京都暁星高等学校卒業)