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文学部

松浦善満ゼミ
現場に飛び出して、教育の真実を覗く。
大津市長訪問

2017.01.18大津市長訪問

文学部 松浦善満ゼミ

11月12日、松浦ゼミいじめ対策研究グループは、滋賀県大津市長の越直美さんに取材を行いました。越市長は、市長就任前の平成23年10月の大津いじめ事件について、既存の調査のずさんさに疑問を抱き、第三者委員会を設置して、審議に審議を重ねながら、調査を行いました。被害者遺族が委任した調査員も含まれるという前例のない調査委員会の取り組みは、その調査報告書からいじめ調査のモデルとなり、それに伴い市長部局のいじめ対策推進室の設置などを始めとした、大津市特有の先進的ないじめ対策にも取り組まれています。


実際に大津市長と対談し、大きないじめのニュース報道後には、いじめ認知件数が大幅に上がるものの、時間が経つと風化してしまうという状況になっているため、同じことを繰り返さないよう継続したいじめ対策を行うことの必要性を語っていただきました。


また、いじめ対策が明文化されたことにより、学校・教師・保護者などに対しての心得としての役割を担い、大人に対しても「いじめへの意識化」がなされるようになりました。ただ、意識するだけでなく、大人にとっての「当たり前」で子どもたちを見ていないか、本当に子供たちの声が届きやすい窓口作りができているのかを考えながら対策に取り組んでいるということもお聞きすることができました。


全国でも条例が制定され、独自のいじめ対策を行う地域も増えてきました。いじめにより自ら命を絶った子どものことを決して忘れてはなりません。教育問題という域を超え社会問題化している「いじめ」に対する策として、大津市の取り組みが更に広く認知され対策が全国的に発展する。そうすることで、子どもたちはいじめに怯えない、また声を上げやすいような環境を当たり前にできるのではないかとと私たちは考えました。 


吉野 里帆(滋賀県立守山高等学校卒業)