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経済学部

神谷祐介ゼミ
世界と戦い続ける、経済学を武器にして。
手洗いから見る子どもの健康 in ラオス

2016.10.24手洗いから見る子どもの健康 in ラオス

経済学部 神谷祐介ゼミ

9月中旬、「手洗いと下痢の関係」を調べにラオスの現地の小学校と農村へ調査に行きました。ゼミ生が用意したアンケートをラオス国立大学の学生に手伝っていただき、小学3〜4年生を対象に現地の言葉に直したアンケートに答えてもらいました。ラオスの小学校では、低学年の頃に先生から手洗いの指導を受け、家庭でも帰宅後、食事前などに石鹸を使って手を洗う習慣があり、日本と変わらないようにも見えます。


さて、ここで問題です。小学校の子供達は下痢が原因で、月に何回学校を休むと思いますか?


正解は、私たちの想像を上回る5、6回という結果でした。日本と手洗いの習慣は同じなのになぜこのような結果が出たのでしょう。それは子供達が帰る農村にありました。学校近くの農村の家庭へお邪魔して、お風呂、トイレ、洗濯、キッチン、手洗いの水周りを拝見したところ、これらに使用する水が井戸水だったこともわかりました。ここが日本との大きな違いです。子供達もこの井戸水を使って手を洗っていたと思われ、下痢の原因の一つにこの井戸水の可能性もあることが農村調査で明らかになりました。


今回の調査でヤシの実石鹸などで有名なSARAYAさんに協力していただきました。泡で出てくるハンドソープを提供しいていただき、「何円で買いたいか」という質問を各家庭にしてみたところ、固形石鹸を日常的に利用しているラオスの人々ですが泡石鹸への反応は良かったように思われ、値段設定は低めが妥当であるという結果が出ました。


これからの活動では引き続きSARAYAさんに協力をいただいて、手洗いチェッカーを使った手洗い指導、商品開発を企画中です。神谷ゼミでは世界をまたにかけた交流はもちろん、企業さんとのコラボも積極的に行っていきます。


樋口 安奈(大阪市立東高等学校卒業)