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経済学部

原田太津男ゼミ
3つの悪をグローカルに解決し平和の実現を目指す
発展途上国でのヒアリング調査 ~フィリピン編~

2017.09.13発展途上国でのヒアリング調査 ~フィリピン編~

経済学部 原田太津男ゼミ

開発チームは、個人別に夏休みにフィリピン、インド、タイのスタディツアーに参加して発展途上国の現状について直接見聞きする機会を得ました。これから三回に分けて報告します。今回はフィリピンについてまとめました。

8/17(木)~8/23(水)に参加したフィリピンのスタディーツアーでは、山岳地域の貧困地区、海沿い・山の集落のスラムエリア、スモーキーマウンテン、山奥の学校を訪問しました。各場所で子供たちとの交流、食事配給、家庭訪問、ストリートチルドレンの青空教室への参加、母親の収入を支援するろうそく作りを行いました。

フィリピンには、1日1ドル以下で生活する人が約25%います。これは、アジアで最も大きい数字です。実際に訪問したスラム街でも衛生面が非常に悪く、子供たちの服や靴はぼろぼろでした。

私たちの関心は、開発と環境(特に水)の関係にあります。そこで家庭訪問では、主に水についてのヒアリングを行いました。各家庭には15ペソ(1ペソ=2円)のミネラルウォーター(1ガロン=4546.092ml)が設置してあります。ヒアリングの結果、6人家族の家庭では、1か月で約8本消費することが分かりました。このように、衛生設備や下水道の普及の遅れから、貧困層にとっては高価な水をわざわざ購入する必要があります。この悪循環から抜け出すためには、上下水道の整備が必要であると改めて感じました。また、浸水被害に悩まされるという声もあり、治水対策も行う必要があります。貧困が安全の問題とも結びついていることを実感しました。

しかし、このような状況にも関わらず、子供たちはどの地域に行っても笑顔に溢れており、とても明るい雰囲気でした。そこには彼らなりの幸せの感じ方があり、積極的に人生を楽しもうとする姿勢が伝わりました。今回交流した子供たちの笑顔をもっと増やすために、私達は今後も途上国の開発について勉強していきます。

板倉 有希(愛知県立刈谷北高校卒業)