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経済学部

原田太津男ゼミ
発展途上国でのヒアリング調査 ~インド編~
発展途上国でのヒアリング調査 ~インド編~

2017.11.01発展途上国でのヒアリング調査 ~インド編~

経済学部 原田太津男ゼミ

今回は8月20日から27日の8日間参加した、インドでのスタディーツアーについて報告します。

このスタディーツアーでは「スラム街」を訪問し、インドの一般家庭にもホームステイしたため、2つの全く異なる生活から貧富の格差を体感しました。

スラム街は2日目に訪問する予定だったのですが、政府とスラム街の住人がスラム街へ家を建てることについて揉めだしてしまい、緊迫した状態になってしまったため、急遽後日の訪問に延期になりました。そのようなこともあったので、いざスラム街へ訪問するとなると同行していた仲間たちにも緊張感が走ります。スラム街のガイドさんに「スラム街での写真撮影は禁止」と言われ、更にここがいかに危険な場所なのかを再確認させられました。

大きな門で二重に封鎖された中にスラム街はありました。中へ入ると外の街とはまるで違った雰囲気を感じました。ゴミが街よりも散乱しているため、匂いの違いを感じましたが、それよりも子どもたちが睨むような目でこちらをじっと見ていることが気になりました。街にいる子どもたちには笑顔があるのにも関わらず、スラム街の子どもたちに手を振ってみても反応がありませんでした。
スラム街の中は階段のようなものはなく、山登りのような感覚で上へ登って行きました。一番スラム街を見渡せるというポイントで、ガイドさんに一枚だけ写真を撮ることを許してもらいました。

一方で、私達のホームステイ先は4階建の一軒家で、ホストファミリーの皆さんは英語が堪能だったので教育にも力を入れている裕福な家庭なのだろうと思いました。親戚も同じ家に住んでいたり、真向かいに住んでいたりしたので、日本よりも家族や親族の繋がりを大切にしていることがわかりました。
シャワールームは二箇所あったのですが、どちらも水圧は弱く、しかもお湯は出ないという状況でした。

インドはいま新興国と言われています。確かに実際に行ってみると、人々は活気にあふれていました。様々な宗教が混在しているインドですが、誰かを咎めるわけでもなく、みんなで共存していくという気持ちを感じました。

しかし、その中でもインドにはスラム街が未だに存在していて、学校に通うお金がなく働かざるを得ない子どもたちや、1日働いて貯めた300ルピー(日本円にして約500円)で生活していかなければならない家庭が多数存在しています。
私たち先進国が物資で支援するのは簡単ですが、長期的な開発には繋がっていきません。スラム街の子どもたちの笑顔が見ることができるよう、教育の機会を与えてあげることや、インフラ整備を進めていくことなどが大切なのではないかと思いました。

私たち学生ができることは小さなことかもしれませんが、それでも一歩前に進むことができます。これからも私たちは「開発」について研究を進めていきます。

井上 和穂(さいたま市立浦和南高校卒業)