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龍谷大学

指揮棒を振り下ろした瞬間、観客がステージにくぎ付けに。
12月12日、大津市民会館にて龍谷大学交響楽団第22回定期演奏会が行われました。今回のプログラムは、1曲丸ごと知らなくても、「あ、これ知ってる!」と思うようなメロディーが聞こえてくる曲ばかりで構成されていました。


オープニングを飾ったのは、歌劇『カルメン』組曲です。情熱的な部分も、しっとりと歌う部分も魅力的な一曲は、会場いっぱいにきらきら光る音を舞わせました。各ソロは観客をうっとりとさせ、打楽器のリズムによって『カルメン』の舞台に観客を誘います。オーケストラ全体が一体となってテンポを加速させ、華々しく盛り上がるラストは圧巻でした。


次の演奏は、交響詩「フィンランディア」作品26です。作曲者のジャン・シベリウスは今年生誕150年だそうです。暗く深い闇の中を歩くような低音がメインで始まるこの曲は、美しい旋律が流れる中で徐々に音域も高くなり、音色も明るさが増していき、最後は光に満ちたフィナーレを迎えます。


最後に演奏されたのは、ベートーヴェンの交響曲第5番ハ短調作品67です。日本では「運命」と呼ばれるこの曲、実は第1楽章から第4楽章まですべてを通して演奏すると40分ほどあります。ですが、主題の「ダダダダーン」というフレーズの移り変わりや弦楽器の表情豊かさ、木管楽器の透明感のある音色、金管楽器の力強さ、打楽器の強弱の幅によって観客を飽きさせません。


全3曲を演奏後、鳴りやまない拍手の中、再び指揮者が出てきてアンコールを演奏しました。1曲目は弦楽器のピチカートから始まる、穏やかなパヴァーヌ。2曲目はラデツキー行進曲です。軽快なリズムに合わせて観客も手拍子で演奏に参加しました。
会場が大きな拍手に包まれ、定期演奏会は終了しました。終演後、にこやかに感想を語り合う観客の姿が印象的でした。


楽しい余韻に浸りながら終わった定期演奏会は、文章に起こした私自身、交響楽団の音楽の魅力や各曲の各楽器の見どころなど書き足りないことが多くあります。開演前のロビーで演奏されたアンサンブルも木管楽器の温かい音や、弦楽器の宮廷音楽のような優雅さも表現できていないのです。


というわけで。興味を持たれた皆さん、クラシックが好きなみなさんにお知らせです。次回の大きな演奏会、「龍谷大学交響楽団サマーコンサート2016」は2016年7月9日に京都府長岡京記念文化会館で行われます。ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。


【取材】鈴木夏実(法学部3年)、石川沙希(社会学部2年)
【記事】石川沙希(社会学部2年)

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