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2017.09.27

科研費成果公開インターナショナルワークショップ『「伝統知」と「近代知」の相互作用:先住民族の自然と文化に関する伝統知を手掛かりとして』

開催日時 2017年10月15日 10:00 ~ 2017年10月15日 17:00
開催場所 龍谷大学深草学舎 和顔館202教室
お問い合わせ 龍谷大学国際学部 友永研究室(℡:075-366-2201 / 077-543-7670)(Email : tomou5@world.ryukoku.ac.jp / spark@ad.ryukoku.ac.jp) 

持続可能な文化資源及び天然資源の管理のためには、先住民族の伝統知 と様々な利害関係者の多様な価値観や関心との相互作用が不可欠である。このワークショップにおいて私たちは、いかにしてそうした共同作業を達成できるのか、そしてそのような相互作用が良いものも悪いものも含めてどのような政治的、経済的、文化的な影響をローカル・コミュニティに与えるのかについて考察します。私たちはまた、アジア・太平洋地域の事例研究から、先住民族の伝統知と近代知との相互作用を通じた文化資源及び天然資源の共同管理のあり方について検討する。特にそうした資源管理の直面する倫理的課題やジレンマに焦点を当てていきます。


本ワークショップは、事前申込不要・参加費無料となっております(逐次通訳なし)。お誘いあわせの上、是非ともご来場ください(当日の開場は9:30からです)。
※当日の主な使用言語は英語です。一部の発表は日本語で行われます。
※本シンポジウムは、科学研究費補助金「オーストラリアと日本における先住民族による流域資源保全に関する環境人類学的研究(課題番号:16K03246)」の助成を受けています。

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主な招聘者:マーティン・F・ナカタ氏(オーストラリア先住民研究者、ジェームズクック大学)、マリー・クラーク氏(オーストラリア先住民アーティスト、キュレーター)

(マーティン・F・ナカタ氏について)
 2016年からジェームズクック大学にてアボリジナル及びトレス海峡諸島民研究センターの所長を務める。トレス海峡諸島民の母と和歌山の串本から渡豪した真珠貝ダイバーの父を持ち、トレス海峡諸島民として初めてジェームズクック大学にて博士を修了した。研究分野はアボリジナル及びトレス海峡諸島民の教育、先住民族の伝統的知識、先住民のアルコールや薬物依存に関する問題など。

 2007年に出版されたDisciplining the Savages-Savaging the Disciplinesは、トレス海峡諸島民に対するそれまでのヨーロッパ人研究者による解釈や表象を批判し、そうした解釈や表象をトレス海峡諸島民がどのように再解釈し、自らを提示できるかについて考察した画期的な書物。この書物の他に、先住民族の伝統的知識と図書館におけるアーカイブ化についてや、刑務所に留置されたアルコールや薬物依存の問題を抱える先住民に対する対応などに関する研究論文を発表している。

(マリー・クラーク氏について)
 オーストラリアのヴィクトリア州北東部に居住する先住民族Mutti Mutti, Yorta Yorta出身のクラーク氏は、出身地のミルドゥラで1978年にアボリジニ教育者としてキャリアをスタートさせた。アーティストとしてのクラーク氏はやがて南東部オーストラリア・アボリジニの文化的実践の再生の中心的な人物となり、また現代の南東部アボリジニのアーティストたちのリーダーとして多様性を育成することに貢献した。

 1990年代始めまでにはクラーク氏はヴィクトリア州のアボリジニ芸術の世界では重要な存在となり、ヴィクトリア州の先住民芸術家たちの様々な才能を発信することに関わっていた。アボリジニの視点からアボリジニの物語を語ってゆくことへのより包括的なアプローチが必要だという意識の高まりから、メルボルンにおいてクーリー・アート・ユニットが結成され、クラーク氏はクーリー・ヘリテージ・トラストの上級キュレーターを10年間務める。

 クラーク氏は‘Reflections on Creative Practice, Place & Identity’という論文で修士号を取得したが、彼女の研究は自らの祖先たちが生み出したデザインを、現代芸術作品の中で再活性化させる一連のアートプロジェクトの着想を与えることとなった。彼女の祖先たちの物質的文化についての情報を提供する上で、その研究は今も重要な役割を果たしている。