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2018.05.31

新任教員の紹介 (5) (文学部歴史学科文化遺産学専攻 木許 守 教授)【文学部】

2018年4月に文学部に新たに着任した教員を紹介します。

 文学部歴史学科文化遺産学専攻
  木許 守(きもと まもる)教授

① 研究内容を教えてください。
 私は「文化財行政学」を教えています。「文化財」と「行政」って関係があるの? と言われますと、それは大いに関係があるのです。現在、日本では、国も都道府県も市町村も、文化財保護のために相当な金額の予算を使っています。その予算はもちろん税金によるわけですが、どうして文化財保護に税金を使うの? 文化財をその場に保存するだけではなく有効に活用するにはどうすればいいの? 私はそんなことを考えているのです。

② 専門分野のおもしろさは何ですか。
 行政は私たちの生活に密着しています。一方、文化財は案外生活とは遠いところにあって、貴重な文化財であっても忘れられがちで、放っておくと壊れたり失われたりします。しかし、こうした文化財を、私たちのより身近なものとして保存し活用することに成功している事例はたくさんあるのです。そうした成功例を研究しそれをまた行政にフィードバックしていきますと、より文化的薫りの高い活気ある街づくりに貢献することがきます。文化財行政学はこのように現実社会と関わっていくことに面白さがあると思います。

③ なぜその分野を専門として選ばれましたか。
 私は、元々考古学を専攻していました。考古学の勉強は今も続けているのですが、大学卒業後は発掘調査を行う専門職員として、とある地方自治体に就職したのです。小さな街でしたが、そこで30年間一貫して文化財保護行政を担当してきました。ですから、私の「文化財行政学」は現場主義というか、具体的な事例の積み上げから掴み取ってきたものなのです。経験的に見聞きしてきたことの理論化、今はそうしたことに取組んでいます。

龍谷大学研究者データベース(木許 守)