Need Help?

News

ニュース

2018.09.26

大谷光瑞師遷化70年記念国際シンポジウム 「大谷光瑞師の構想と居住空間」 ―建築・居住空間から大谷光瑞の事績に新たな光をあてる― 10月6日(土) 9:30~18:00 大宮キャンパス にて

【本件のポイント】
・ 大谷光瑞※1(おおたにこうずい)の没後70年を記念して、特に建築・空間の観点から、その現代的意義を改めて見直し、光瑞の構想や世界認識に迫る。
・ イギリス、トルコ、中国、台湾、日本各地から、大谷光瑞の研究者が一堂に会して研究報告。
・ 従来の「大谷探検隊※2」への注目から視野を広げて、大谷光瑞の思想と事業の全体像に迫る。


 龍谷大学世界仏教文化研究センター※3・アジア仏教文化研究センター※4が主催する国際シンポジウム「大谷光瑞師の構想と居住空間」を、2018年10月6日(土)に開催いたします。

 本年は、浄土真宗本願寺派第22世宗主、大谷光瑞(1876-1948)の没後(遷化)70年の節目となります。これを記念して、大谷探検隊を含む様々な活動を通して、光瑞がめざしたものは何であったのかを探ります。今回のシンポジウムでは、特に、光瑞が関与した建築や居住空間について、これまで光瑞の足跡を辿ってきた内外の代表的な研究者が、一堂に会して議論します。

 大谷光瑞は、明治・大正・昭和の激動の時代を生き抜いた知の巨人であり、探検家・実業家・著述家・政治家など、いくつもの顔を持つ、きわめて多面的な人物です。しかし、既存の研究や著作では、その多面性や光瑞の行動範囲の広さが、十分に明らかにされ、理解されているとは言い難い状況です。

 本シンポジウムでは、彼の設計した建築物や居住空間から、光瑞の壮大な構想や世界認識の一端に迫ります。これは、従来の「大谷探検隊」に関する研究とは異なる、まったく新しいアプローチです。光瑞にとって建築は、自己の構想を具現化し、世界認識を紡ぎ出す場でした。その東洋西洋文化の融合としての建築物のデザインには、光瑞の先進性や国際性を読み取れます。

 当日は、イギリス、トルコ、中国、台湾、日本各地から研究者を招聘するほか、光瑞が遷化した別府鉄輪(かんなわ)の地にある別府大谷記念館の全面協力のもと、光瑞の関わった建築物の歴史と現状を詳しく見ていきます。たとえば、光瑞によるトルコでの絹織物工場や農園経営の実態が明らかにされ、あるいは台湾高雄・逍遙園の復元事業に関する報告からは、日本と台湾の良好な関係が示されます。これらの報告をとおして、光瑞の知られざる構想や世界認識に迫り、その現代的意義を議論します。

 本シンポジウムは、1953年に発足した龍谷大学西域文化研究会はじめ、2015年に開設された世界仏教文化研究センターの中心的事業として、また、2019年に迫った本学創設380年の先行事業としても位置づけられます。従来の「大谷光瑞=大谷探検隊」という図式でははかれない、光瑞の様々な側面に焦点を当てる、新たな試みとなります。

1. 日   時 : 2018年10月6日(土)9:30 ~ 18:00
2. 会   場 : 龍谷大学 大宮キャンパス 東黌 101教室
         (京都市下京区七条通大宮東入大工町125番地の1)
3.プログラム  : 別紙チラシ参照
4.主    催 : 龍谷大学世界仏教文化研究センター・アジア仏教文化研究センター
5.協    賛 : 京都府 明治150年京都創生事業
6.参加費・定員: 無料・なし
7.申込み方法 : 下記のアドレスに名前と参加人数を明記して申込み
          barc@ad.ryukoku.ac.jp
8.用語・組織解説
※1 大谷光瑞(1876-1948)
西本願寺第22世宗主(鏡如上人)。伯爵。浄土真宗本願寺派のリーダーとして教団の近代化を推進し、仏教研究や教育事業のほか、アジア各地での地域開発にも尽力。特に大谷探検隊の主導者として日本近代史上に大きな足跡を残す。

※2 大谷探検隊
大谷光瑞が1902年8月16日から1914年7月10日にかけて3回に渡り西域(中央アジア)の仏教遺跡の調査、古写経の収集、発掘などを実施した探検隊。その調査・研究の成果は、現在の西域文化研究やシルクロード学の基盤になっている。
http://idp.afc.ryukoku.ac.jp/pages/collections_jp.a4dより)

※3 龍谷大学世界仏教文化研究センター(RCWBC)
2015年4月1日に設立。仏教の思想・歴史・文化に関する総合的学術研究を基礎研究部門・応用研究部門・国際研究部門の3部門に分けて行っている。現代世界の諸課題・苦悩に応答する研究を推進することを目的としてシンポジウム・講演会等において研究成果の発信を行っている。

※4 龍谷大学アジア仏教文化研究センター(BARC)
世界仏教文化研究センターの傘下にある研究センター。2015年度より5年間にわたる文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業の助成を獲得し、現在、「日本仏教の通時的・共時的研究一多文化共生社会における課題と展望一」をテーマに研究を進めている。

問い合わせ先 : 龍谷大学アジア仏教文化研究センター  
          Tel  TEL (075)343-3811
          E-mail:barc@ad.ryukoku.ac.jp (土日は閉室)


ファイルを開く