2019.06.25
アカデミックスカラシップ奨学生授与式(3・4年生)を実施しました【文学部】
本学では、学部2~4年次生の学業成績・人物が特に優秀な学生を対象に「アカデミック・スカラシップ奨学生(在学採用型)」の制度を設けています。
2019年度採用された3・4年次生を対象に表彰状授与式が、大宮学舎本館にて2019年6月21日(金)12:30に実施されました。
大宮学舎では文学部長の安藤 徹先生 から、賞状の授与と祝辞がありました。
賞状授与後の安藤 徹学部長祝辞
『アカデミック・スカラシップ奨学生に採用され、奨学金を授与されたみなさん、おめでとうございます。
この奨学金は、単に学業成績が優秀な人への「ご褒美」として授与するものではありません。
奨学金の対象となるには、学業成績だけでなく「人物としても」特に優秀であることが求められています。
その意味で、みなさんは単なる「成績優秀者」ではない。
しかも単に「ご褒美」でもない。それはどういう意味ででしょうか。
ご褒美とは、「これまでよくがんばりました」と褒め称えることであり、その目的のために与える金品のことです。
つまり、「これまで」の努力、「これまで」の成果に対する評価を形にしたものです。
しかし、この奨学金は「これまで」を踏まえつつも、むしろ「これから」の活躍を願って授与するものです。
むろん、「これまで」があるからこそ、「これから」もあります。
「これまで」優れた結果を出してきたみなさんだからこそ、「これから」もっと努力してくれるにちがいないという確信を高めてくれています。
さらに、「これまで」以上の「これから」の努力は、きっと他の学生にもよい影響をもたらしてくれるに違いない、という強い期待が、この奨学金には込められています。
人物としても特に優れていることを条件にしているのは、その点と深く関わってきます。
今から100年ほど前に亡くなった社会学者(デュルケム、ウェーバーとともに社会学の三巨人の一人とも言われる)のゲオルク・ジンメルに、こんな言葉があります。
「一粒の水滴のために容器が溢れる時、流れ出すのは、この一滴よりも多くなる」(「日々の断想」)
4000人ほどいる文学部生のなかにあっては、一人ひとりの学生はほんの一滴のような存在にすぎません。それは、みなさんも同じです。
しかし、盛り上がるほどの水が入ったコップに、ほんの一滴垂らすと、垂らした一滴をおおきく上回る水がこぼれ出てしまうように、全学生数からすれば、ほんのわずかでしかないみなさんの活躍が、この文学部全体に、文学部の学生全体にみなさんが思っている以上のよい効果をもたらしてくれるはずです。
「一粒の水滴のために容器が溢れる時、流れ出すのは、この一滴よりも多くなる」。
みなさん、ぜひきらりとかがやく一粒の水滴として、大いに学び、大いに友人と語らい、刺激し合い、溢れ出てください。
今後、皆さんがさらに学業を中心に、充実した学生生活を送ることを心から念じます。
そして、他の学生達の模範となるよう、努力を怠らないでください。
期待しています。
改めて、奨学生として採用されたことを心からお祝い申しあげます。
本当におめでとうございます。』
奨学生には給付対象者となったことを励みに、より一層の飛躍を期待しています。