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2019.09.09

福知山のまちづくりを考える次世代交流ワークショップに龍大生がまちづくり仕掛人を目指し参画 <無作為抽出の福知山市民40人が参加>- 9月13日(金)~15日(日) 京都工芸繊維大学にて

【本件のポイント】
・福知山市民と行政の協働の場(市民参加、市民協働)に、熟議※1の機会創出として「良い話し合いの場」をつくるため、龍谷大学・福知山公立大学の学生が福知山のまちづくりを考えるワークショップにスタッフとして参画
・次世代交流ワークショップでは、熟議民主主義※1や、市民協働の意義を学んだ学生たちが、将来、主体的にまちづくりに関わることも期待(まちづくり仕掛人の養成)
・次世代交流ワークショップは、地域の役員・委員ではなく無作為抽出で福知山市内から選出された市民※2 40人が、立場や世代を超え福知山について語り合う(熟議民主主義※1)

 龍谷大学政策学部で開講しているPBL科目「政策実践・探究演習」の「福知山プロジェクト」(只友景士教授)では、「話し合いがまちを変える」「まちづくり仕掛人を養成するプロジェクト」をテーマとして、「市民参加、市民協働」「熟議、良い話し合い」などをキーワードに学修をすすめています。
 本科目は、実際の行政の現場で必要な技術である、「良い話し合いの場をつくり進めることができるファシリテーター(進行役)及びグラフィッカー(記録役)として、学生がスキル向上すること」を目指しています。
 学生は、今回、福知山のまちづくりを考える次世代交流ワークショップにおいて、市民の話し合いの場にファシリテーター(進行役)及びグラフィッカー(記録役)となるスタッフとして参画し、将来のまちづくり仕掛人としての経験を積みます。


1.日 時: 2019年9月13日(金)~15日(日)

2.場 所: 京都工芸繊維大学福知山キャンパス 
       〒620-0886 京都府福知山市字堀3385

3.参加者(予定)
  福知山市民 約40名
  龍谷大学政策学部学生 16名、教員2名
  福知山公立大学学生 数名、教員2名
  福知山市役所市民協働課(担当部署)ほか
  
4.実施内容・スケジュール
  福知山のまちづくりを考える次世代交流ワークショップ
   9月13日(金)17:30~19:00   参加者への事前説明会
   9月14日(土)10:00~16:00   次世代交流ワークショップ(1日目)
   9月15日(日)10:00~16:00   次世代交流ワークショップ(2日目)
  
〇次世代交流ワークショップ タイムスケジュール(予定)
※14日と15日両日とも実施内容は同じです
 10:00~開会行事・挨拶、説明、只友教授のミニ講義
     グループワーク① 明智光秀と福知山のまちづくり(50分)
     全体発表
 12:00~昼食(グループごと)
 13:00~グループワーク② SDGsから福知山のまちづくりを考える(120分)
     全体発表、講評、まとめ
 16:00~グループごとにアンケート記入 等


5.補足
※1 熟議と熟議民主主義について
熟議とは、他者の意見に耳を傾けながら自らの立場を修正しようとする態度を持って議論すること、といわれます。一般的に、市民の意見を拝聴する場として、行政が主催する各委員会がありますが、出席者は自治会長ほか地域の役職者であることがほとんどです。今回のワークショップのように、参加市民が平等な立場でそれぞれの考えを発言し、他人の意見を聴きながら自らの意見を修正し、より深い考え・結論を目指すものもあります。(ワークショップの中では、「良い話し合い」という表現を用いています。)
学生たちは、講義での事前学習として、熟議に関する文献を読み、熟議とは何かということを議論してからワークショップに臨んでいます。市民参加者に対しては、事前説明会の中で、只友教授からの講演と、学生から「良い話し合いのためのルール」について寸劇を用いて説明する予定です。
 熟議民主主義は、一般的に採用されている多数決民主主義と対比され、「多数による横暴」に陥り かねない民主主義のあり方と区別されます。異なる意見(少数意見にも配慮)について、議論を重ねながらじっくりと合意形成をはかっていく民主主義だともいえます。


※2 無作為抽出で選出された市民について
無作為抽出による市民の話し合いである「市民討議会」を取り入れている自治体はまだ僅少です。龍谷大学が関わる事例でいえば、只友教授が別途、プロジェクトで関わっている守山市が先に導入、次に福知山市が同じく只友教授の紹介により同様の方式を導入しています。さらに、只友教授とプロジェクト学生に京丹後市の大宮市民局からオファーがあり、2019年10月から、京丹後市大宮町でも同様の取組を開始する予定です。今後、市民の意見を広く聴取する有効な方法として、広く導入される可能性が高い取り組みとして注目されています。
なお、「市民討議会」は、ドイツで住民自治の手法として行われている「プラーヌンクスツェレ  Planungszelle (計画細胞の意)」を日本で取り入れたものです。2005年に初めて東京都千代田区で社団法人東京青年会議所によって試行実施され、その後、青年会議所を中心に各地に広まり、市民の話し合いの場として導入している自治体もあります。
「市民討議会」の元となったプラーヌンクスツェレは、「無作為抽出で選ばれ、限られた期間、有償で、日々の労働から解放され、進行役のアシストを受けつつ、事前に与えられた解決可能な計画に関する課題に取組む市民グループである」と定義されています。日本の市民討議会も報酬を支払うことが定義されていますが、龍谷大学が関わっている福知山市、守山市の市民の話し合いの参加者は無報酬です(したがって、厳密にいうと市民討議会の要件は満たしていません)。



問い合わせ先…龍谷大学 政策学部教務課 担当:奥村・石倉  Tel 075-645-2285