祝 辞
卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
本日、ここに卒業式を迎えられるにあたり、卒業される皆さんはもとより、保護者の皆様に心からお祝いの言葉を申し上げます。
本日の、このよき日を迎えられた喜びは、卒業される皆さんのたゆまぬ努力の結果であることは勿論でありますが、今日に至るまで、温かく見守り支えて下さった保護者の方々をはじめ、ご指導下さった諸先生方、また、すばらしい学友の励ましなど、多くの方々の限りないお力添えがあったことにほかなりません。そして、もう一つ忘れてならないことがあります。それは本学で皆さんがみ仏の教えに出遇われたということです。
今日の世界の情勢は、急激な変化を続け、国家という枠組みを超えて世界の平和を探ろうとしている一方で、紛争は絶えることがなく、逆に激化していることは否めません。また、人類の発展の代償となった深刻な環境破壊のほか、人権問題など地球規模の課題は山積されたままです。我が国においても、「いのち」が軽んじられる事件が頻発しています。人間そして科学中心の現代社会の中で、私たちが人生の指標とすべき「真実」というものが、何かということが今真剣に問われています。
「真実」を一生かけて見つめていかれた方が親鸞聖人です。親鸞聖人はみ仏という「真実」を通し、本当の自己に出遇っていかれました。卒業生の皆さんは、この親鸞聖人のみ教えを学ばれました。これからの人生で、多くの喜びや悲しみに出会っていかれることと思います。どんな困難なときにも常に「真実」を見つめることを通し、自己を見失うことなく、人々の苦しみに共感できる温かい心を持ち続けていただきたいと思います。
どうか今後とも更なる学究や実践に励まれ、思いやりの心と広い視野を持つこと、そして何にも増していのちの尊さを肝に銘じ、人類福祉の向上のために活躍されますよう念願し、祝辞といたします。 |