経営学部
経営学部ゼミ連全国大会に向け活動を活性化
 2003年12月に第50回日本学生経済ゼミナール全国大会が龍谷大学で開催されることになった。この大会を運営することになった経営学部ゼミナール連合会は、大会を円滑にすすめるために昨夏、再結集し、11月28日に、「研究発表会」を開催した。学生達が常日頃研究している内容について、経営管理・企業経済・国際経営・会計・経営情報の各コース11ゼミから21組の報告を行ない、140名余の学生の参加を得る盛況ぶりだった。

 なお、全国大会は、年に1回、全国の大学の経済系分野で学ぶ学生が、日頃のゼミ活動の研究成果を発表、議論する場として開催される最大の学生討論大会である。主催するのは、経済学、経営学、商学を学ぶ学生の唯一の全国的学術団体であり、加盟校80以上を数える日本学生経済ゼミナール。

 本学部ゼミ連では、ゼミ連に加わって2年後の大会を運営するスタッフを募集している。また、新たに作成した経営学部ゼミ連のホームページ(www.rsemi.com)では、研究発表会の様子等を公開している。

(写真・昨年11月に行なわれた「研究発表会」の様子。
法学部
普段の努力が実を結ぶ学部生各種討論会で活躍
 法学部生の各種討論会での活躍がめざましい。

 昨年11月10日に行なわれた京都弁護士会が主催する「学生司法制度改革審議会」の中の、「ロースクールの理想像」をテーマにした討論会で、関西大学、同志社大学、立命館大学を相手に龍大チームが優勝。続いて、12月22日に行なわれた「関西三大学国際法ディベート大会」では関西大学、立命館大学を相手に田中則夫ゼミが優勝した。

 法学部には、学生が主体となってゼミを活発に運営していく、「法学部ゼミナール連合会」があり、その活動の一環として、毎年、「法律学科基礎演習合同討論会」、「政治学科基礎演習合同討論会」、「政治系ゼミ合同討論会」、「インターカレッジ民法討論会」などを開いている。先の輝かしい成績は、教員の指導もさることながら、このような学生達の普段からの努力の成果といえるだろう。

(写真・7大学10ゼミが参加した第8回インターカレッジ民法討論会の一場面。)
文学部
学習意欲の高い社会人が揃う4月からスタートする特別コース
 昨年12月2日に実施された社会人特別コース入学試験(12月日程)の報告会が行なわれた。この社会人特別コースは、23才以上の社会人を対象に2002年度より開設するコースで幅広い層の人々が入学できるように配慮している。

 今回、初めての入学試験ということで文学部では面接委員による報告会が行なわれた。受験生は全般的に前向きで勉学意欲もあったと面接委員の評価も上々であった。男性高校教諭の受験者は「自分自身を鍛えるためにも再教育を受けたい。幅広く勉強したことは自分の生徒の刺激に繋がる」と面接時にアピールした。

 また、入学試験の動機のひとつに学費の半額、学力試験廃止をあげるなど、恵まれたチャンスを生かそうと踏み切った受験生も多く見られた。

 このコースでは、社会人の多様な関心に応じて早い段階でも専門的科目を履修できるよう、多くの科目で年次指定を取り払うなどカリキュラムでの配慮がなされている。また、平日の6・7講時と土曜日の受講で、4年間で卒業できるようになっているが、受験生で保育園の園長を務める女性からは「4年間にこだわらず、時間がかかっても勉強したい」と予想を超えた発言もあった。

 神子上恵群文学部長は報告会の総括として、「社会人の勉学意欲は高い。現在は勉学から離れている社会人がほとんどで学力の面では劣っているが、このコースは社会人に勉学の場を与えることが目的である。従って、劣っている分は社会人の方の学ぶ意欲によって克服していただきたい。時間がかかっても勉強したい人は、ゆっくり卒業していただいても良い」とまとめた。

 なお、2月17日(日)には後期分の試験が行なわれた。。

(写真・大宮図書館自習室で。)
経済学部
新学部長決まりました。任期は2002年4月から2年です。井口富夫教授
 「イギリスの偉大な経済学者・マーシャルの言葉を借りれば、経済学は『社会改良の学問』である。つまり、世のため、人のため、の学問で、自分だけ金儲けが出来ればいいという考えは経済学ではでてこない。世の中の誰もが幸せになるにはどうすればいいか? これを考えるのが経済学である」とする井口富夫教授。

 専門分野は、経済政策、産業経済論。近年は保険論を取り上げた研究テーマを中心に著書・編著の他、多くの論文を発表している。

 長年、学部の教務委員を積極的に取り組んできた井口教授。2003年の経済学部カリキュラム改革を控え、難しい舵取りが予想される中、その経験とパワフルさが期待される。本学着任は、1977年。

 今年度は西本願寺門前町の町おこしをテーマとしたプロジェクト型講義を新たに開始した。常に進取の気概を忘れない。

 「考えてばかりで何も行動しないのではなく、たとえ小さいことでもできることから積極的にチャレンジする勇気を持った学生諸君、卒業生の皆さん、教職員からなる経済学部になって欲しい」という。

理工学部
物質化学科をまるごとチェック!更なる発展を目指し外部評価を実施
 物質化学科は、2月23日(土)に学外より評価委員を迎え外部評価を実施した。これは理工学部では初めての試みである。

 当日、外部評価委員の企業の技術部長や研究所所長、他大学の教授、卒業生等8名を前に、物質化学科の教員が教育理念やカリキュラム改革、研究活動、学生への就職支援等、現在の取組を詳細に報告し、16項目にわたって、5段階による評価を受けた。

 学科設置以来12年間、大学に対する社会の要請も大きく変貌を遂げている今日、学外より客観的な評価を受けて、その結果から、より社会にフィットした教育・研究を進める学科を目指そうとするものである。


(写真・評価委員が実験室の設備を見学。)
社会学部
不登校、家庭内暴力などの解決に向けての相談事業を開始学部教員を中心に4月から
 今年4月から瀬田キャンパスの福祉実習棟(6号館)で「龍谷大学福祉フォーラム相談事業」(有料)として、種々の福祉関係の問題解決のための相談室を開設する。

 初年度は、臨床福祉にかかわる社会学部専任教員と学外の専門家3名が、月曜日午後と火曜日午後(予定)に福祉実習棟内の第2相談室やプレイセラピー室に駐在し、主に、登園拒否や不登校、家庭内暴力などの問題をかかえる子どもとその家族の方の相談を受ける。また、こうした問題をかかえる子どもにかかわっている保育士や幼稚園教諭などを対象に、その解決について検討する会合も予定している。

 2年目以降は、学術交流の始まる滋賀医科大学と連携し、より幅広い相談活動にしてゆく予定。また、将来は相談活動だけでなく、地域住民の協力も得て、地域全体で各種の福祉の問題に対応していける活動への展開を考えている。

 これまで6号館では福祉施設職員への研修・相談活動を実施してきたが、こうした実績を基にして今回の地域住民の相談活動を実施する。

問い合わせは
077―543―5111(瀬田キャンパス代表)
福祉フォーラム相談室受付まで

(写真・相談事業を予定している福祉実習棟の第2相談室(下)とプレイセラピー室(上)。)
国際文化学部
21世紀のキーワード インターカルチュラリティー 日本国際文化学会第1回年次大会を、7月に瀬田キャンパスで開催
 21世紀の世界を理解するには、国際関係(国と国との関係)を一歩深め、文化際関係(文化と文化の関係・インターカルチュラリティー)という視点が不可欠となる。

 国際文化学部は、全国の大学の国際文化学部ならびにそれに関連した学部に呼びかけ、異文化間の摩擦や多文化共存の枠組みに関し、方法論的な研究を進めるだけでなく、教育やその他さまざまなフィールドにおける実践も視野に入れた日本国際文化学会を昨年11月に設立した。

 そして、今年7月6日(土)、7日(日)に第1回の年次大会が瀬田キャンパスで開催される。内容は、「国際文化学教育の在り方」「文明の衝突と融和」「日本人の異文化体験」のテーマで講演されるとともに、国際文化に関する多くの研究報告がなされることになっている。

 同学会入会希望者、年次大会参加希望者は下記までご連絡を。

日本国際文化学会事務局
〒520―2194
大津市瀬田大江町横谷1―5
国際文化学部 松井賢一研究室
TEL&FAX 077―543―7866

www.world.ryukoku.ac.jp/jsics
新しい学問「国際文化学」の一貫した教育研究制度が整う大学院国際文化学研究科博士課程が4月からスタート
4月から、新たに、大学院国際文化学研究科博士課程が開設される。これにより学部・修士・博士の一貫教育研究ができる体制が整ったことになる。
21世紀は、ニューヨークでの同時多発テロ、アフガンでの戦闘という人類の未来を深く憂慮させるような宗教対立・文化対立の事件とともに始まった。

 世界の未来は文明間の衝突によって規定されていくのだろうか。日本の不景気は世界の動向とどのように関係しているのだろうか。──国際文化学研究の原点はこうした疑問の中にある。

 異なる文化や文明はどのように交流し、関係を保ってきただろうか。異文化の交流や相互の深い理解なしに、21世紀以降の人類は生きていけるのだろうか。国際文化学研究科は、こうした地球的な課題を生活・文明・思想・芸術という4つの文化の分野に即して勉強する学問である。

 新課程の特色の第一は、宗教研究、南西・中央アジア研究において伝統を誇る本学が、世界に開かれた学際的な新しい研究・教育を行なうことである。第二は外国人教授を含め、現在国際的に活躍中の多くの優れた教授陣により、使える英語が修得できることに加えて、留学指導の便宜も図られていることである。そして、第三は研究者養成に加え、社会人教育、実務におけるキャリア・アップも目標にしていることなどである。
短期大学部
伝統ある仏教の魅力を説く「仏教総合講義」開設により17年目に「佛法東漸─シルクロードから古都奈良、そして現代へ─」を刊行
 本書は平成12年に薬師寺管主(現法相宗管長)松久保秀胤師を招聘して行なった仏教総合講義「奈良の仏教」をもとに刊行したもので、山田明爾短期大学部教授の「シルクロードの天女たち」、松久保秀胤師の「魅惑の古寺薬師寺」、江里康慧大仏師の「木に仏の声を聞く」など、17の小編を収録している。

 シルクロードから古都奈良そして現代へと続く仏教の壮大な流れの中より、興趣あふれる事項を鋭くえぐり出し平易に語った点に本書の特色があり、読者からは「この様な書物が出版されるのを待っていた」等の声が寄せられている。

 短期大学部の「仏教総合講義」は、昭和59年から17年に渡り、東大寺管長を始めとする錚々たる方々を招聘し伝統仏教の実地研修を続けてきた。平成3年からはアメリカやラオス等の仏教文化を肌で学ぶ海外研修も導入しカリキュラムの充実をはかっている。

「佛法東漸─シルクロードから古都奈良、そして現代へ─」龍谷大学短期大学部仏教科編(2001年12月刊/393頁/自照社出版/2000円)