龍谷 2007 No.64

トピックス

人間・科学・宗教オープン・リサーチ・センター

セレモニーの様子
セレモニーの様子

ノーベル物理学賞メダル
ノーベル物理学賞メダル
 
【アインシュタイン展】
アインシュタインの平和主義と宗教観


2007年10月9日から25日の間、ヘブライ大学アインシュタインアーカイブ、アインシュタインLOVE日本実行委員会の協力をえて、「アインシュタインの平和主義と宗教観」というテーマでアインシュタイン展が開催された。
  来館者1370人を集めたこの展示では、アインシュタインの訪日記録、著名な人物との交流によって高めていった平和主義の取り組みなどを、書簡や語録を中心に紹介した。特に、アインシュタイン自らが原子爆弾の開発に携わったことへの内省の姿勢は、来館者に強い印象を与えた。「人間性に絶望することはできない。なぜなら私たちは人間だからである」というアインシュタインの精神に私たちも学んでいきたい。

銀河鉄道ジオラマ
銀河鉄道ジオラマ

(c)林風舎 宮沢賢治5歳と妹トシ3歳頃
(c)林風舎
宮沢賢治5歳と
妹トシ3歳頃
【宮沢賢治の銀河世界展】
みんなのほんとうのさいわいをさがしに


 2007年11月20日から2008年2月7日まで「宮沢賢治の銀河世界展」を開催した。会期中には、1600名を超える来館者が訪れた。
  今般の展示では、宮澤家や宮沢賢治記念館などの協力により、特別企画展「風の又三郎」の初出展のほか、木版画家の井堂雅夫氏、佐藤国男氏の作品を数多く展示した。また、初公開となった「銀河鉄道のジオラマ」(当センター製作)は、来館者からの注目も高く、「正しく強く生きるとは銀河系を自らの中に意識して、これに応じていくことである(『農民芸術概論網要』)」という賢治の世界観に共感する声が多数よせられた。

里山学・地域共生学ORCシンポジウム
「瀬田山会議-大津の里山の過去と未来」
(2007年12月15日 瀬田学舎開催)


展示の様子
展示の様子
 瀬田学舎および「龍谷の森」が位置する瀬田丘陵は、かつて地元の人びとによって「瀬田山(勢多山)」と呼ばれていた。本シンポジウムでは、瀬田山を挟んで北側の瀬田および南側の上田上(かみたなかみ)からそれぞれ2名のパネリストが登場し、さらに里山ORCから横田岳人理工学部講師が「龍谷の森」の多様な生物相を紹介して、瀬田山をめぐる里地里山の暮らしの豊かな姿を改めて知り、今後の地域共生と自然環境保護の可能性について考えた。今回のシンポジウムでは、膳所藩郡方の日記を読み解いて江戸時代から明治初年までの「村山」の様子を紹介するとともに、戦前戦後の暮らしぶりや、田上山の麓で棚田と共に暮らす今を伝えるなど、田上盆地での環境にこだわり、農業の実践と今後の里山保全について活発な意見交換が行なわれた。会場には約240名の聴衆が集まり、「瀬田・田上鳥瞰絵図」の初公開も好評を博した。

「2007年度国際シンポジウム」を開催
『持続可能社会を実現するマルチパートナーシップの可能性と現実』
ー地域ガバナンスのためのパラダイム・シフトをめざしてー


シンポジウムの様子
シンポジウムの様子
  去る1月12日に2007年度国際シンポジウムが開催された。ボブ・エバンス氏をはじめ国内外から4名のパネリストを招聘し、持続可能な社会を実現するための地域運営と人材育成のシステムについて、活発な議論が展開された。当日は様々な分野から多くの参加者があり、このテーマに対する社会の関心の高さがうかがわれた。
  参加者から「研究者と実務家が一緒に議論をしたことにより、難しい理論を現場の活動・経験の紹介で補うことが出来てわかりやすかった」といったコメントも寄せられ、現実社会とのリンクと公開性を特徴としたLORCの最終研究イベントにふさわしい有意義なシンポジウムとなった。


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