環境ソリューション工学科
本格的なフィールドワークを体験
 |
 |
潜水コースの調査体験の様子 |
理工学部環境ソリューション工学科は、自然現象についての生態学的理解を基盤におき、工学的な知識や技術を活かすことにより、環境の保全と持続可能な社会の構築に貢献する人材を育成することを目的としている。この学科の象徴的な科目が、環境問題の現場で本格的なフィールドワークを体験する「環境実習」である。
2007年度は、4つのコースが開講された。韓国ソウルの上下水道や廃棄物処理施設を訪れて海外の環境問題を学ぶコース、北九州市エコタウンで先端的な再資源化施設を見学するコース、紀伊半島の森林で生態学的調査を体験するコース、そして、沖縄の珊瑚礁で潜水調査を体験するコースである。
潜水コースでは、盛夏の沖縄県伊江島において、およそ1週間の合宿が行なわれた。このコースでの実習内容は、〈1〉水域での環境学でしばしば用いられるスキューバ・ダイビング技術を身につけること、〈2〉調査区設置などの水中調査の体験、〈3〉各自が抱いた疑問に対する自由研究の取り組み、の3つである。
タンクを背負った水中調査では、はじめは呼吸をすることに懸命だった受講生たちも、3日目を過ぎると自分たちの周りに多様な生物が生息していることに気づく。珊瑚礁は、生物の多様性が地球上で最も高いとも言われ、そんな生物群集を間近に観察することができる。純粋な発見や疑問と、それにともなう新鮮な興奮が、受講生の好奇心を刺激したのだろう。会話ができない、機材が浮かぶなど、陸上ではあり得ない困難に悩まされながらも、受講生15名は、独創的な研究テーマに取り組んでいた。
 |