やっとスタートに立てた
フェンシングの競技種目はフルーレ、エペ、サーブルの3種目があり、それぞれに剣と得点となる有効面が異なる。基本はフルーレで、上半身が突きの有効面であり、エペは突きの有効面が全身となる。サーブルは、突きに切るという動作が加わる。一瞬の間に攻守が入れ替わることも多々あり、西洋の騎士を思わせる優雅なコスチュームからは想像できないほど激しいスポーツだ。
関西学生フェンシングリーグ戦は、3種目に対して3人ずつの総当たりでポイントを重ね、先に45本取ったチームが勝ちとなる。大学によっては、得意種目にあわせてメンバーが入れ替わることも。当然、3人しかいないチームには過酷な戦いが強いられる。
また、試合は技術戦だけでなく、相手の裏をかく心理戦がある。また、メンバー交代の際には、相手の癖や弱点などを次に伝える情報戦もある。
胃が痛くなるほどの緊張感のなか、優勝がわかったときは、「うれしいというよりホッとしました。1部に昇格できて、やっとスタートに立てたという思い」と藤村由美さん。「入部してすぐの試合。優勝できたのは諸先輩のおかげ」、福原望美さんの笑顔がはじける。
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