龍谷 2009 No.67
BOOKS 新刊紹介

出版助成

『Windows PCによる材料力学』
大塚尚武(理工学部教授)著者

 材料力学は各種機械や構造物を設計する際に必須の機械工学系専門分野であるが、コンピュータを用いて解析する手法に関する学術書は余りなく、特にWindows PCを対象としたものはほとんど見られない。本書はPC による材料力学解析に必要な専門知識を詳述するとともに、解析手順や実際的な応用例に至るまで広範囲の内容を含むものである。
2008年2月刊/317頁/晃洋書房/3675円
Windows Pによる材料力学



『日本的亜洲報道与亜洲外交』 
(『日本のアジア報道とアジア外交』)
卓南生(国際文化学部教授)著者

 本書は戦後の日本とアジアの国々の間に存在する諸々の具体的問題について、日本のマスメディアの報道と論調を整理・分析し、日本とアジア諸国との情報のギャップを中心として検討を加えてきたものである。第T部「日本のアジア報道とアジア論」、第U部「アジアから見た日本の変化と不変化」の二部構成、計11章から成っている。
 なお、本書の台湾版(繁体字版)は「財団法人卓越新聞奨基金会」の「卓越ジャーナリズム賞叢書」(“Program of the Excellent Journalism Award Book Series”)第七作として台北巨流出版社より2009年春刊行される予定。
2008年2月刊/392頁/北京世界知識出版社/38人民元

日本的亜洲報道与亜洲外交



『動作行為性状与結果的表達方式研究』 
嵐(国際文化学部准教授)著者

 本書は日本人に対する中国語教学の観点から、意味論的、語用論的、認知言語論的視点から現代中国語の文法研究を行うものである。大量の言語事実を踏まえて、意味・語用的機能の分析をより重視した研究法を用いて、形容詞の2大文法機能  連用修飾語と補語の比較研究及び、補語の下位分類になる結果補語と“得”を伴う補語をより包括的、体系的な研究をおこなった。
2008年12月刊/224頁/好文出版/4200円

動作行為性状与結果的表達方式研究



『都市の内乱 西宮(一九六〇ー一九六三)』 
平野孝(法学部教授)著者

 高度経済成長に突き進む昭和三十年代半ば、灘の酒造業者と西宮市民たちは、日本最大規模の石油化学コンビナートの街になることを拒否して環境都市の道を戦いとった。三島、沼津に先行する日本で最初のコンビナート誘致阻止運動は、史書に記されていないだけでなく、西宮の人々の記憶からも忘れられていた。本書は、阪神大震災による崩壊を免れた酒造の蔵に眠っていた史料の発掘と分析、聞き取り調査により、歴史の教科書を書き換える三年間の「内乱」を活写したものである。
2008年8月刊/557頁/日本評論社/7770円

都市の内乱 西宮(一九六〇ー一九六三)





共同研究活動

人間・科学・宗教オープン・リサーチ・センター研究叢書8
『心の病と宗教性 深い傾聴』

鍋島直樹(法学部教授、人間・科学・宗教オープン・リサーチ・センター長)共編
 誰にも言いようのない悩みを抱えた時、人は分析や解釈をされるよりも、そばでいっしょに聞いてくれるような心の絆を求めている。「隻手の音声」「アウシュビッツにおける深い傾聴」「親鸞における海のメタファー」などの研究成果は、人間の苦悩とその救いについて、日米の心理療法と仏教の研究者とが力を合わせて探究したものである。
2008年10月刊/283頁/法蔵館/3780円

心の病と宗教性 深い傾聴



龍谷大学社会科学研究所叢書第77巻
『宗教法と民事法の交錯

鈴木龍也(法学部教授)編著
 宗教は人の心にあるだけでなく、一つの組織として社会に存在し、習俗や慣行を通じ人々の行動を方向付ける。世俗秩序たる法は社会的存在としての宗教を如何に処遇すべきか。本書は宗教法人の組織、宗教地の所有、祭祀財産の相続、中世社会における暴力など幅広い問題を取り上げ、市民的秩序としての民事法と宗教の関係について検討する。
2008年3月刊/328頁/晃洋書房/5040円
宗教法と民事法の交錯



龍谷大学社会科学研究所叢書第81巻
『非営利放送とは何か 市民が創るメディア』

松浦さと子(経済学部准教授)共編著
 1992年に制度化されたコミュニティ放送局は全国で220局を超えた。地域社会のコミュニケーションインフラを誰が所有し誰が支えるのか、本書は人々の連帯や互助を育む地域メディア、とくに「放送」の在り方を問い、放送通信に関するコミュニケーションの新しい制度構築に資する公共性について、アイヌ語放送や震災時の多言語放送、コミュニティ放送の国際ネットワークや仏、独、台湾、韓国の事例を検討した。
2008年9月刊/274頁/ミネルヴァ書房/2940円
非営利放送とは何か 市民が創るメディア




◆みんなの本棚◆

『まさかの交通事故』

 交通事故は、いつ遭遇してしまうかわかりません。平櫛恵美子を含む7名の行政書士が事例なども含め、それぞれの立場から解決のヒントを紹介。
平櫛恵美子(1973年法学部卒業・行政書士・奈良県)共著
2008年8月刊/180頁/日本文学館/1575円

まさかの交通事故



『犬の性格診断 タイプ別、育て方のコツがしっかりわかる本』

 犬も人間と同じようにそれぞれ性格が違います。そんな犬の性格に着目した画期的な犬育て本です。犬を家族の一員だと考える人に読んでほしい一冊。
山ノ上ゆき子(1984年経営学部卒業・ライター・大阪府)著者
2008年10月刊/154頁/講談社/1470円

犬の性格診断 タイプ別、育て方のコツがしっかりわかる本



『時の基底 短歌時評98-07』
 1998年から10年間の短歌を鋭利なまなざしで見つめた時評集。9・11以降の世界構造の変化やグローバリゼーションの進展のなかでの短歌の変化を追跡。
大辻隆弘(1985年文学研究科哲学専攻修了・歌人・三重県)著者
2008年9月刊/330頁/六花書林/2940円


時の基底 短歌時評98-07



『Heart Hearten Hearty』
 LIFE IS COOL!!水面に連鎖するわだちのような日々をなぞった言葉たち45編入り。
結月さらら(2007年法学部法律学科卒業/詩人/愛知県)著者
2007年12月刊/97頁/文芸社/945円


Heart Hearten Hearty


「龍谷」出版情報

『英語が好きになる英文法』
角岡賢一(経営学部教授)共者
 品詞から始まって語・句・節など英語の文法を一通り身に付けるよう編集しています。分量や難易度が副教材に最適です。姉妹編に『英音法』。
2009年1月刊/55頁/
英宝社/1050円



『英語が好きになる英音法』
角岡賢一(経営学部教授)共著
 綴りと発音の規則であるフォニックスについて解説した英語音声の教科書。英語の発音が体系的に習得できます。音声CDは別売。姉妹編に『英文法』。
2009年1月刊/55頁/
英宝社/1050円



『Keep Talking : Strategies for Interpersonal Communication』
村田和代(法学部准教授)共著
 初級英語コミュニケーションテキスト。言語の対人関係機能面に焦点を置き、円滑なコミュニケーションを目指し、相手に配慮した様々な表現を習得する。
2009年1月刊/61頁/
マクミラン ランゲージハウス/1995円



『三つのエコロジー』
杉村昌昭(経営学部教授)翻訳
 フランスの思想家フェリックス・ガタリの名著を改訳し、多くの人が読めるように文庫化し、解訳を充実させたもの。アクチュアルなテーマが満載。
2008年9月刊/177頁/
平凡社/1050円



『カフカの夢分析』
杉村昌昭(経営学部教授)翻訳
 フランスの思想家フェリックス・ガタリが、生前カフカについて書き残した論考を編集した貴重な本の翻訳。ガタリの映画シナリオの断片も含まれている。
2008年9月刊/162頁/
水声社/1890円



『野生のアノマリー』
杉村昌昭(経営学部教授)翻訳
 イタリアの思想家アントニオ・ネグリの名著であるスピノザ論を28年の時をへだてて初訳したもの。帝国論で有名になったネグリの原点がここにある。
2008年10月刊/529頁/
作品社/6090円



『自分の説明書の作り方』
東田晋三(社会学部教授)著者
 就職活動はキャリアプランニングの手段であり内定をとるために取組むものではない。将来に向けてどう生きるか、その考え方と方法を学生に平易に伝える。
2008年11月刊/247頁/
近代科学社/1260円



『薄膜トランジスタ』
木村睦(理工学部教授)共著
 液晶TV・PC・携帯などの表示素子として発展めざましい薄膜トランジスタの解説。非晶質・多結晶Si・酸化物・有機TFTの原理・作製・評価から応用・将来まで。
2008年11月刊/240頁/
コロナ社/3150円



『三輪山と古代の神まつり』
平林章仁(文学部教授)共著
 三輪山を神体とする大和の大神神社は、古事記や日本書紀にも登場する古社である。律令国家成立後のその祭祀、特に動物性祭料から、古の祭祀を復原。
2008年8月刊/230頁/
学生社/2080円



『行政不服審査制度の改革』
本多滝夫(法科大学院教授)編者
 現在、国会において審議されている『行政不服審査法案』の概要の紹介と国民の権利利益の実効的な救済の確保の観点からの建設的提言の書。
2008年9月刊/293頁/
日本評論社/3170円



『図説 わかる環境工学』
岸本直之(理工学部教授)・石垣智基(理工学部講師)共著
 基礎知識を、最新のトピック・多数の図版で解説。詰めこむだけでなく、例題を解きながら知識の使い方を学ぶ入門書。
2008年11月刊/191頁/
学芸出版社/2940円



『裁判員のための刑事法ガイド』
村井敏邦(法科大学院教授)著者
 2009年5月からの裁判員裁判実施に向けて、裁判員裁判制度についての解説と、刑法・刑事訴訟法の基本を解説したもの。
2008年11月刊/173頁/
法律文化社/1995円



『これでわかる!裁判員制度』
平野哲郎(法科大学院教授)監修
 ある日、突然あなたに裁判所から「呼出状」が届いたら?そのときどうしたらよいかを140のQ&Aとマンガで分かりやすく解説した新書。
2008年9月刊/223頁/
実業之日本社/800円



『ケインズの闘い』(ドスタレール著)
小峯敦(経済学部教授)監訳
 副題「哲学・政治・経済学・芸術」。20世紀最大の経済学者・ケインズを、副題の側面から多角的に分析。真の自由主義を問う。
2008年9月刊/700頁/
藤原書店/5880円



『OHラジカル類の生成と応用技術』
岸本直之(理工学部教授)共著
 OHラジカルの特性・生成法から、水、大気、廃棄物、食品、医療・医薬品、材料など様々な分野における応用技術について幅広く解説。
2008年9月刊/564頁/
エヌ・ティー・エス/43890円



『ゲーム形式で鍛えるサッカーの体力トレーニング』
長谷川裕(経営学部教授)翻訳
 サッカー選手の体力トレーニングに関する最新理論と、ボールを用いて行う150種類以上のトレーニングを紹介。UEFA指導者資格養成に対応。
2008年12月刊/141頁/
大修館書店/1680円



『ヨーロッパ契約法原則V』
(ランドー=ツィンマーマン他編)
中田邦博(法科大学院教授)共監訳
 ヨーロッパ各国契約法の共通原則を取り出した研究書(T・U)の続巻。統一法および日本の民法改正の基礎を形成する。
2008年10月刊/281頁/
法律文化社/6825円



『過ぎていく鳥のまなざし』
國重裕(経営学部講師)著者
 著者の三冊めの詩集。すべて三行詩からなる。1月18日付京都新聞の詩評で取り上げられた。
2008年10月刊/80頁/
黒菅工房/1000円



ホッブズ『市民論』
本田裕志(文学部教授)翻訳
 ホッブズの哲学上の主著である三部作『哲学原本』 (Principia Philosophiae)の第三部De Civeを、ラテン語原典から邦訳した本邦初の市販訳書。
2008年10月刊/478頁/
京都大学学術出版会/4095円



『教行信証』入門
矢田了章(文学部教授)著者
 親鸞の主著『教行信証』の主要な文章を、著者の宗教的心情に基づいて、丁寧に解説したものである。特に巻頭部分は基礎的理解を進めるのに役立つ。
2008年12月刊/416頁/
大法輪閣/3150円



『中興禅林風月集抄総索引』
来田隆(文学部教授)著者
 室町時代後期の抄物である惟高妙安『中興禅林風月集抄』の全語彙の用例文付き索引。新村出記念財団刊行助成金の交付を受けた。
2008年9月刊/852頁/
清文堂出版/16800円



『立地ウォーズ:企業・地域の成長戦略と「場所のチカラ」』
川端基夫(経営学部教授)著者
 企業に成長力や競争力をもたらす「場所のチカラ」とは何か。本書は、企業や地域の成長戦略と場所のチカラとの関係を多角的に解明したものである。
2008年12月刊/260頁/
新評論/2520円



『ステップアップ 大学の物理化学』
林久夫(理工学部教授)共著
 「ステップアップ」の趣旨に沿った書籍の一環をなすものであり、物理化学を扱うものである。理・工・医・歯・薬・教育学部の教科書として最適である。
2009年1月刊/146頁/
裳華房/2520円




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