龍谷 2009 No.69


「大学のまち京都・学生のまち京都」と「龍谷大学創立370周年記念事業の意義と今後の大学の役割
 
若原 道昭 門川 大作 小川 信正若原 道昭 門川 大作 小川 信正
 創立370周年を迎えた龍谷大学は、370周年記念事業を展開。また、歴史と文化、学問のまち京都において京都市は、「大学のまち京都・学生のまち京都推進計画」構想を推進している。そこで、門川大作京都市長、若原道昭学長、小川信正創立370周年記念事業事務室長の鼎談をおこない、創立370周年記念事業の意義や成果を振り返るとともに、龍谷大学の社会に果たすべき役割や期待などについて話し合った。

若原 道昭
龍谷大学学長
わかはら どうしょう

若原 道昭
1947年生まれ。
1973年京都大学大学院教育学研究科教育学専攻修士課程修了、
1976年京都大学大学院教育学研究科教育学専攻博士課程単位取得。
1979年京都芸術短期大学専任講師、
1982年龍谷大学短期大学部専任講師に就任。
同助教授・教授を経て、
1997年短期大学部長、2003年副学長を務め、
2007年4月から龍谷大学学長に就任、現在に至る。専門は教育哲学。
 
門川 大作
京都市長
かどかわ  だいさく

門川 大作
1950年生まれ。立命館大学二部法学部卒業。
教育委員会生え抜きで長年地域と連携した小中高・
養護学校の改革の先頭に立ち、
京都独自の教育モデルの確立に尽力。
教育長時代に内閣の教育再生会議委員などの公職にあって、
国に対し数多くの政策提言をおこない注目される。
2008年2月から現職。
 
小川 信正
龍谷大学事務局長、
創立370周年記念
事業事務室長
おがわ  しんしょう

小川 信正
1944年生まれ。
1967年龍谷大学文学部文学科英文学専攻卒業、
1967年龍谷大学入職。
1983年経済学部事務長、1984年学生課長、1990年学長秘書課長、
1994年法人事務室長、1996年総務部長兼広報室長。
2001年総務局長、 2008年事務局長、現在に至る。
 
創立370周年記念事業の意義と成果  創立370周年記念事業の
 意義と成果

小川 本日tはご多用のなかご出席を賜り、誠にありがとうございます。また、市長には、昨年の本学創立370周年記念祝賀会にお越しいただき、ご祝辞をいただきました。重ねて厚くお礼申しあげます。
 さて本日は、本学発祥の地である大宮学舎でお話を伺うことになりました。大宮学舎をご覧になっての感想はいかがでしょうか。

門川 京都のなかでも、私が特に誇りにしている大好きな場所です。ここには京都らしい伝統とアカデミックな雰囲気が息づいています。深い祈りと高い志が感じられ、心が洗われるような気持ちがします。

若原 私は重要文化財であるこの本館の2階の講堂に入るだけで、身が引き締まるような厳かな気持ちになります。

小川 このたびの記念事業では、370年という長い年月を歩んできた龍谷大学が、21世紀に果たすべき役割を広く社会に表明するために、記念式典をはじめ、国際学術シンポジウムや全国8都市リレーイベント等々、様々な催しを展開してきました。
 その意義や成果について、学長いかがですか。

若原 日本の大学で300年を超える創立記念を祝う大学は、龍谷大学のほかに例がないと思います。その歴史は単に古いというだけではなく、時代時代にその都度新しいものを付け加えながら今日に至っています。そんな長年の足跡を振り返りながら、本年4月からの第5次長期計画の策定と実施による、これからの龍谷大学づくりへのきっかけにしたいと考えました。また、龍谷大学は他大学と比べて、どちらかというと外から動きが見えにくい大学と言われてきました。そこで370周年記念事業を通して広く社会に発信し、そのプレゼンスと、ブランド力を高めていきたいという想いもありました。
 お陰様で、各地のイベント会場では、参加者の皆さまが370年の歴史を持つ大学ということで驚きとともに、好意を持って受け止めてくださり、私なりに手応えを感じています。

小川 何よりも、370年間にわたって一度も講義が途絶えた年がないというのは稀有なこと。私はこの記念事業事務室の室長を務めさせてもらっていますが、このような節目の年に大役をいただいたことに責任を感じるとともに、深い感慨をおぼえます。

門川 京都にはかつて老舗商法というのがあって、「ほんまものの商売をしていたら、黙っていてもわかる人はわかってくれる」などと言っていました。しかし今は、ほんまものの情報をきちんと伝達する時代です。龍谷大学も控え目を脱却して、良い情報はどんどん発信していただきたい。それは、龍谷大学はもとより、日本の発展のためにも大事なことなのです。

 

 

小川 歴史のまち京都と龍谷大学は、ともに伝統を守ると同時に進取の気風により、常に新しさを重ねてきました。さらには、宗教都市京都と本願寺・親鸞聖人の思想に基づいた建学の精神を貫く龍谷大学ということで、両者には共通するものがあるようです。

門川 明治維新を迎え、京都は都の地位を失い、主だった役人や商人達も東京に移り、人口が激減しました。そんな危機的な状況の時に、京都の先人たちは「まちづくりは人づくり」と、小学校をつくりました。また、産業・文化の振興を期して博覧会を西本願寺で開催。京都博覧会の出発点となりました。京都が復興するために、市民も西本願寺も、すごいことをした。まさに、進取の気風そのものです。
小川 都は東京に移っても、寺院は京都に残ったということが、今日の京都のバックボーンになっているように思います。学生のまち京都といわれる根底にも、宗教が関わっているのではないでしょうか。

門川 学問、芸術、文化、観光、伝統産業から先端産業まで、京都というまちのバックボーンには宗教があります。日本には寛容の精神というものが受け継がれていますが、そのような宗教的要素を持つ精神文化は、連綿と続く人間の生き方の哲学の土台になっています。
 もちろん、「大学のまち・学生のまち」と言われる根底にも宗教が存在しています。龍谷大学も、そういう京都で今日まで歩んでこられた。

小川 1639年、本願寺の境内地に僧侶の教育機関として学寮を創設したのが本学の始まりです。明治に入ると、それまでの伝統的な学林の大改革を進め、1876年には大教校と改称、今日の龍谷総合学園の礎を築きました。大改革の数年前にドイツ語の講義が開講されたことも、本学の進取の精神を示すものです。
 そして1960年、深草学舎の開設によって、文科系総合大学としての道を歩み始めます。さらに1987年に創立350周年を機縁として、瀬田学舎を開設。仏教系大学としては初めての理工学部の発足となり、「人間・科学・宗教」の融合という龍谷大学新時代の大きな課題を探求することとなりました。
 本学は宗教を根底にした都市・京都を拠点とした大学として生まれ、育ってきたのです。
若原 京都は世界的に認知された歴史都市です。そのなかに存在する大学というだけでも、本学は恵まれています。そして、その恵まれた環境を活かして、親鸞聖人の思想に基づき、一貫して進取の精神による教育改革を進めて今日の3キャンパスを持つ総合大学へと発展してきました。
 また、教育研究活動とともに、積極的な社会連携や地域貢献活動も大学に課せられた重要な使命です。本学も積極的に取り組んでいる「大学コンソーシアム京都」をはじめとして、行政の支援をいただきながら推進している事業がたくさんあります。

門川 50の大学・短期大学と京都市などで組織する大学コンソーシアム京都の取り組みは、私も特に力を入れ、また期待しています。

若原 京都市には、大学コンソーシアム京都の設立の時からお世話になっています。また、各大学に対して精神的サポートをしてくださるなど、心理的距離が近くなっていることを実感しており、ありがたく思っています。推進中の「大学のまち京都・学生のまち京都推進計画」にも期待しております。

門川 「大学のまち京都・学生のまち京都推進計画」は、世界に誇る「大学のまち」「学生のまち」の実現をめざして、大学コンソーシアム京都と協働で策定したものです。その柱となるのは、学生の確保に向けた学びの環境の充実、大学の国際化に向けた優秀な留学生等の受け入れ拡大と国際社会に対応した人材の育成、大学の知や学生の活力を活かした地域の課題解決や活性化などです。この壮大な計画を、皆様とともに実現したいと思っています。

小川 京都市と大学コンソーシアム京都の事業の一つとして、各大学との協働により、「学まちコラボ」事業を実施し、地域の活性化を図っておられます。本学では「思い出作り140年プラス計画」と「伏見砂川・公園を中心とした地域との交流事業」の2件が本年度の採択事業となり取り組んでいますが…。

門川 「学まちコラボ」事業は、龍谷大学が累計件数で9件と、他大学を圧倒しています。現在進行中の事業も、地域の活性化に役立っており、感謝しています。
 この事業でわかったのは、地域の方々は、学生さんが加わることで取り組みの質が変わるということです。どちらかというと守りの姿勢に入っている年齢層の人々が、学生さんが入ることで攻めの姿勢になる。これはすごいことです。

若原 大学コンソーシアム京都以外にも、経済界・教育界・行政・メディアの連携による「京都教育懇話会」の活動もあります。
 そのほかにも、たくさんの市や、他大学との連携実績があります。例えば、龍谷大学を代表とする国公私立13大学と京都市、大学コンソーシアム京都の連携による取り組み。ここでは、米国のボストンの大学コンソーシアムやオーストラリアのビクトリア州の複数大学とのコンソーシアム同士の連携協定の締結を実現しました。
 同じく戦略的大学連携支援事業では、地域公共人材の教育研修プログラムと地域資格認定制度の開発などを各関係大学、団体と協力しながら進めています。もちろん、これには行政のご支援が不可欠となります。市長には、本学も参加している「京都連合教職大学院」の開設に際しても多大のご支援をいただきました。

門川 日本は教育機関の社会に開かれた取り組みが遅れがちになっています。というのは、戦前、戦中の反省のうえに、戦後の学校教育は宗教的、政治的、経済的活動に関わるものが敬遠されてきました。まるで無菌状態で学ばそうとしてきたのです。
 その結果、大学で経済を学びながら消費者ローンに苦しんだり、民主主義を学びながら若い人の選挙の投票率が伸びなかったり、宗教的情操が育っていない。これらの反省を踏まえ、これからの教育は教室のなかだけでなく、社会や人間の生き方をトータルで見渡せるようにしなければいけません。

若原 人を育てるということは大学だけでは不可能であり、小中高大の縦の連携と、企業や行政など横の連携が必要です。政治、宗教、経済などの問題の学校教育への持ち込みは当然ながら慎重にしなければなりませんが、全く閉鎖的では生きる力を育てる場ではなくなってしまいます。龍谷大学は開かれた大学として、その役割を果たしたいと考えます。

 

 
地域公共人材を育成する「政策学部」を設置予定 地域公共人材を育成する「政策学部」を設置予定

小川 最近ではインターンシップをはじめ、学校の教室における学習と、地域でおこなわれる有意義な奉仕活動を組み合わせたサービスラーニングなど、いろいろな活動を通して学校と社会の間の壁を低くしようという動きがあります。本学でも開かれた大学としての、さらなる取り組みをしています。

若原 本学の大学院に「NPO・地方行政研究コース」というのがありまして、地方自治体や市民活動などで活躍する「地域公共人材」の育成をおこなっており、京都市等と連携取組に関する協定を結ぶなど、実績を重ねてきています。同コースは、2007年度から3年間、大学院GPに採択されています。また文部科学省のプロジェクト研究資金を獲得して「地域人材・公共政策開発システム・オープンリサーチセンター」を設置し、地域の公共人材の育成や公共政策のあり方について研究を進めています。
 ほかにも、本学が拠点大学となって(財)地域公共人材開発機構を設立しており、これらの数々の実績をもとに、2011年4月開設をめざし、公共性と市民性を持った地域公共人材の育成を目的とする「政策学部」という新しい学部を準備中です。同時に、「大学院政策学研究科」の修士・博士課程も設置したいと考えています。

小川 行政との連携といえば、このたび、アバンティホールの有償譲渡先業者に、本学が決定しました。アバンティビルはJR京都駅南にある商業施設であり、深草、瀬田、大宮のどのキャンパスからも学生が集まりやすいという至便の場所に位置しています。その9階ホールを本学が所有できることは、非常に画期的なことです。

門川 市の資産に民間の知恵を入れて、今以上に利用していただけたらと譲渡先を公募しました。京都には年間5千万人もの観光客がいらっしゃる。そんな京都の玄関口は京都駅です。そこから1〜2分のホールを龍谷大学で存分に活用していただきながら、地域の方々にも開放し、新しいメッセージを発信していただければと思います。ぜひとも、行政から民間にお願いした良い事例になってください。

若原 京都駅から正面に見える場所に龍谷大学のサインを掲げさせていただく。これはありがたいことです。学生のサークル活動や、市民の皆さんにも活用していただけるホールとして、社会貢献に役立てたいと考えています。

門川 今回のアバンティホールの譲渡先決定に当たっては、他の大学等も検討されていたようですが、龍谷大学の素早い対応と意思決定が決め手となりました。ここぞという時には、理念とともにスピード感が必要ですね。

若原 私達がスピーディに行動するためには、常に最新情報を手に入れることが大事です。私達も大学からの情報発信に努めますので、行政においても、いち早い情報発信をお願いいたします。
 情報発信で思い出したのですが、先般、本学のある外国人の先生が、英語版のホームページが充実していない、海外からのアクセスは唯一そこからなのに、と言ってこられました。本学では、大学敷地内を全面禁煙にしていますが、それだけでも大きなアピールポイントになると言うのです。そんなことが海外の方々にとってアピールポイントになるとは、私達には気づかないことでした。

門川 我が国の18歳人口は、ここ20年で200万人から120数万人にまで減少しました。それでも京都は13万人台の学生数を維持しています。しかし、いくら進学率が伸びたとはいえ、これが限界です。これからも学生数を維持するためには、海外に目を向け、日本の京都で学ぶことの良さを伝えるべきです。
 もちろん、京都市もインフラ整備に取り組んでいます。龍谷大学が昨年4月に、上京区に留学生の施設「International Houseともいき」を開館されたことは、私達の政策にとっても歓迎すべきことです。

小川 京都市では留学生倍増をめざされていますが、本学でも現在500数十名の留学生を、750名に増やすことを計画しています。

若原 本学の留学生は8割が中国からの学生ですが、これをもっと多様化して多文化共生キャンパスをさらに充実させたい。また、その一方で本学の学生をもっと海外に派遣することも必要です。ところが最近の傾向として、学生の海外留学への意欲が乏しいという現状があります。これを活発化させるためにも、米国バークレーにある海外拠点だけでなく、アジアやヨーロッパにも本学の海外拠点を置くことをこれからの課題の一つと考えています。

門川 人口の減少とともに、学生さんが内向きになっている。もっと外を見て、世界に羽ばたいてほしいものです。

 

龍谷ミュージアムと
龍谷大学の果たすべき役割
龍谷ミュージアムと龍谷大学の果たすべき役割

小川 本学の学生に世界をめざしてもらうためには、本学自身がその魅力について、そして地域の魅力についてどんどん発信して、多くの学生に入学していただかないと。
 また、京都は観光都市ですから、国内はもとより、世界からたくさんの観光客に来ていただき、歴史ある街並みや文化、そこに住まう人々など、多面的な魅力に触れていただきたいものです。

門川 芸術、文化など、ほかの都市にはない「ほんまもの」を見ていただき、その良さを五感で感じていただく。そうするためには、京都人がまず日々の生活から、その意識を持って取り組まないといけません。
 ところが、年の暮れには除夜の鐘、正月には門松、しめ縄、初詣で…そういう日本文化を受け継いでいる都市に住まうことの美学を、京都人が忘れつつある。ここを私達が再認識し、変えていかないと。

小川 それは、京都に生きる私達に課せられた重要なテーマです。そこで本学では、仏教総合博物館「龍谷ミュージアム」を、2011年4月に、本願寺の前にオープンさせる運びとなっています。これは本願寺門前町活性化の大きな目玉とも言えます。

若原 「龍谷ミュージアム」は、世界のなかでも有数の仏教ミュージアムをめざしています。370周年記念事業の一環として、長年にわたって蓄積してきた本学の重要な学術的資産を、社会に向けて公開していくべきであるというのが話の発端でした。そんな折、2011年が親鸞聖人750回大遠忌法要の年に当たり、本願寺も宗門長期振興計画のなかで文化財の保護と活用を考えておられた。お互いの想いが一致したということで、土地や資金の提供、展示品をお借りするなど、本願寺には多大な協力をいただき、龍谷ミュージアム構想が本格化しました。
 この龍谷ミュージアムでは、常設展示はインドにおける仏教の誕生から日本までの伝来を紹介する「アジアの仏教」と、日本における仏教の展開、宗派の違いやその教え、歴史、文化、美術等を紹介する「日本の仏教」を予定。さらに、世界レベルの最新の学術研究成果もあわせて公開し、幅広い年齢層の方々にわかりやすく、かつ総合的にご覧いただきます。

小川 また地域の交流拠点と位置付け、歴史ある近隣地域の文化や伝統工芸も紹介する予定です。過去から現在、未来までを見据えた展示をご覧いただき、多くの方々に浄土真宗に関心を寄せていただければ嬉しいことです。また、ミュージアムに人が集まることで、地域の活性化につながればと考えています。

若原 本学の特色、個性を、これほど明確に外に向かって示すことができるシンボルは、ほかにはありません。加えて、京都駅から本願寺にかけての一帯のまちづくりの核となり、「京都に来れば本物に出会える」と思っていただけるミュージアムにしたいと意欲を燃やしています。

門川 「みる」という漢字は、普通にみる「見」から、指し示す「視」、手をかざしてみる「看」、言葉を介してみる「診」、見えないものを心で感じる「観」まであり、最終的には人々の心を捉える「魅」になります。これが深みのある本物の京都の観光です。
 龍谷ミュージアムは、まさにその役割を担う施設になっていただけると思います。また、龍谷大学そのものが、未来に向かって飛躍していただきたい。

若原 本学では今年の4月から第5次長期計画がスタートします。そこでは、他の大学にはない特色である建学の精神を縦糸に、社会の変化を横糸に新しい時代の龍谷大学像を織り上げ、仏教系の大学として世界トップクラスの総合大学を追求していきます。
 大学には研究、教育、社会貢献等の使命がありますが、私達は「進取と共生、世界に響きあう龍谷大学」をスローガンに掲げ、教育重視の大学として地域と世界に貢献できる学生を育てることに力を注いでまいります。

門川 龍谷大学の今後のご活躍に大きく期待しています。私達も、留学生倍増、地域との連携、産学公連携の強化などに積極的に取り組み、その責任を果たしてまいります。

若原 力強いエールをありがとうございます。本学の教育の根底にあるのは親鸞精神に基づく人間教育であり、そのうえに多様な素養と能力を持つ有為な人間の輩出をめざしています。世界的な経済の低迷、環境問題など人々の不安が日々増すばかりの今日、まさに「共生」の理念のもと持続可能な世界の実現のために本学が真価を発揮しうる時が来たのではないかと、改めて認識しております。ご期待に沿えるよう、精一杯努めますので、皆さまのご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

小川 このたびの370周年を機に、本学が世界の仏教系総合大学のリーディング・ユニバーシティとしての存在感を示していけることを強く願って、鼎談を終わらせていただきます。


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