相手のフィールドゴールをブロックし喜ぶDL坂上主将
初めての大舞台へ
４季ぶりに返り咲いた１部リーグ。高らかに挑んだ今季だったが、５試合戦って４敗１分と、勝ち星ゼロに苦しんだ。入れ替え戦を回避し、１部に踏みとどまる唯一の手段は、残り２戦に全勝すること。崖っぷちに立たされたシーホースの、負けられない闘いが始まった。
第１関門の同志社大学との対戦は、絶対的エースの奥田幸樹さんが力強いタッチダウンで突破口を開き、48対７の大差で快勝した。
最終決戦は、神戸大学。多くの聴衆が勝利を信じるなか、選手達は序盤、神戸大学のたたみかけるような攻撃に翻弄され、防戦一方の展開を強いられる。
チームを引っ張ってきた４回生達
失点やむなしの流れだったが、坂上主将をはじめディフェンス陣が必死の抵抗を見せ、前半を無失点で切り抜けると、オフェンス陣が後半に奮起。勝利への闘志が今季一番のプレーを次々と生み出し、歓喜の瞬間につながった。１部残留はもちろん、過去最高順位である５位の成績をもぎとった。
奥田さんをはじめチームを牽引してきた４年生が去り、来季は全く新しい闘いとなる。より上をめざし、新生シーホースは再び闘志を燃やし始める。
エース奥田さん 攻撃の王者に
昨年度の１部リーグ昇格の原動力であり、また今季の輝かしい成績の立役者として、ゆるぎない活躍を見せた奥田幸樹さん。最高峰の１部リーグにおいても、その実力はほかの強者達の追随を許さず、みごと２０１１年度優秀攻撃選手に選ばれた。また、各ポジションの最終公式記録ではラッシング部門１位（８７５ヤード）となり、昨年度の２部リーグに続いて１部でもタイトルを獲得。攻撃の王者の名は不動のものとなった。
卒業後は社会人でのプレーが決まっている。圧倒的なスピードを誇る奥田さんのランプレーは、新たなステージで輝きを増していく。
素晴らしいランを見せたRB奥田さん
男子シングルスで優勝した山形さん
11月におこなわれた関西学生バドミントン新人戦大会。男女シングルスはともに、チームメイト同士の決勝となった。
男子は、昨年度の覇者である逢澤良亮さんと、関西選手権大会（関西インカレ）優勝の山形章悟さんとの闘い。２連覇か２冠か、真のナンバーワンをかけて両者相譲らずの展開を見せた。耐えて流れを呼び込んだのは、山形さん。ライン際の強烈なスマッシュを決め、２冠を達成した。
女子は、粘りの小森愛美さんと経験が浅いダークホース、俣村鈴さんとの１年生対決。
順調にリードしていた小森さんだったが、中盤から俣村さんの反撃に遭い、勝負は第３ゲームへ。息を呑むほどの死闘から、女王の座に輝いたのは俣村さん。最後まで冷静さを失わなかった彼女は試合後、涙を溢れさせて喜んだ。
女子ダブルスは、優勝候補筆頭の牧野美咲・河崎綾佳ペアが抜群の安定感で圧勝。
「男女シングル」及び「女子シングル」の３部門制覇を成し遂げての表彰式は、「龍」の字が誇らしげに躍った。
絶妙なコンビネーションを見せる
牧野さん（前）・河崎さん（奥）ペア
関西大学バレーボール春季リーグ、秋季リーグを制し、関西ナンバーワンとして臨んだ12月の秩父宮妃賜杯（全日本インカレ）。シード権を獲得し、２回戦から登場した龍谷大学は、白鴎大学をセット カウント２ー０で下し、３回戦へ。早稲田大学との闘いは、第１セットこそ大差に苦しむが、第２セットから怒涛の巻き返しで勝利。ベスト８をかけた筑波大学との対戦は、引き離そうとする筑波大学に必死で食らいつく展開となったが、あと一歩のところで力尽きた。悔しさの滲む結果だが、ベスト16の成績には自信を持って来季につなげたい。
先制トライを決めるHO東本さん
12月、５年ぶりのAリーグ昇格をかけ、関西学生ラグビー入れ替え戦に挑んだ龍谷大学。相手は奇しくも摂南大学。４年前の入れ替え戦で、龍大をAリーグから陥落させた相手であり、リベンジに燃えるには格好の存在であった。
先制したのは龍大。トライとボーナスキックで試合の主導権を奪い、前半をリード。運命の後半は、摂南大の意地の猛攻に遭い、立て続けにトライを許してしまう。焦りからかミスも出て、無情にもノーサイドの笛が鳴った。選手達は悔しさに涙した。来季こそAリーグ昇格で笑顔を取り戻してほしい。
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