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Science |
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理工学部物質科学科・青井芳史准教授のグループ 炭素シートを初めて採用した断熱・蓄熱型の新規壁紙の開発・商品化に成功! |
 開発・商品化に成功した、初めて炭素シートを採用した壁紙 |
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 記者会見での大木工藝大木社長(左)と青井准教授
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理工学部物質化学科・青井芳史准教授のグループと株式会社大木工藝は共同で、初めて炭素シートを採用した壁紙の開発・商品化に成功した。この壁紙は省エネ型で、冷暖房効果を最大限に活かすことができ、しかも施工性にも優れている。すでに冷凍車の壁面に応用され好評を得ている。また東日本大震災の被災地である福島県の仮設住宅への導入も検討されるなど、ビルや家庭用の省エネ型壁紙としても期待されている。
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開発した壁紙は、断熱のみでなく新しく蓄熱というアイデアを加えたもの。さらにシックハウス症候群の原因物質である、ホルムアルデヒドなどを吸着除去する竹炭を配合している。またこの壁紙は、四層構造(防炎紙・竹炭混合蓄熱層・断熱性炭素シート層・表面クロス層)で、防災にも配慮しており、しなやかで施工性にも優れている。基本となる断熱・蓄熱層は、厚みが0.3mm程度で、表面クロスは用途・ニーズに応じて任意に選択できる。
(図1)
開発した壁紙の冷暖房効果を確認するため、部屋の壁材として一般的な石膏ボード(厚み12.5mm)と、石膏ボード表面に開発した壁紙を貼り付けた場合とを比較した実証実験をおこなった。
その結果、一般の石膏ボードに比べ、部屋の冷房効果を示す冷却速度比で1.75倍、部屋の暖房効果を示す昇温速度比で1.2倍の温度効果が認められた。
また冷暖房を止めた状態での温度の戻りが少なく、厚みが0.3mm程度と薄い壁紙であるが、断熱効果が格段に高いことが実証された。
これらの結果について、青井芳史准教授らは、炭素シートの厚み方向の熱伝導性が |
非常に小さく(熱伝導率は5W/m・Kで一般ガラスと同程度)、面方向の熱伝導性が極めて大きく(熱伝導率は350W/m・Kで銅と同程度)、熱の流れが方向によって大きく異なる特性(異方性)に注目して、冷暖房効果の高いことの理由を説明している。
これは炭素シートが熱の室外への放散を抑え、面方向に素早く伝わり蓄熱材に効率良く熱が蓄えられること。また下に溜まり易い冷気あるいは上に溜まり易い暖気を炭素シートが素早く伝え、部屋全体の温度を均一にする作用があいまって、高い効果を示すものと考察している。
(図2)
これらの結果は、冷暖房の電力節約に通ずるもので、省エネ型壁紙と言える。
炭素シートは、冷暖房効果のみでなく電磁波遮蔽効果も持っており、ビルや家庭用の壁紙のみならず、電波障害を嫌う部屋の壁など様々な幅広い分野に応用が展開できるものと期待されている。
これからも株式会社大木工藝と龍谷大学は、炭素シートや蓄熱材の高度化をはかり、さらなる高性能化・高機能化をめざし、共同研究を深めていく。 |
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Science |
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理工学部物質化学科「チーム龍谷」
第4回テクノルネサンス・ジャパンで優秀賞を受賞! |
テクノルネサンスジャパンは、参加企業5社に対して「企業に研究開発してほしい未来の夢」を理工系学生に提案してもらう、日本経済新聞社主催のアイデアコンテストで全国71大学の学生が参加した。
本学から6件応募した結果、理工学部物質化学科内田研究室のグループ「チーム龍谷」が、「スリーボンド賞優秀賞」を受賞した。スリーボンドの募集テーマは「持続可能な社会を形成する接着剤とは」。表彰式でスリーボンドの平山氏から、「意外性が高く実現の可能性が高い提案内容である」と講評をいただいた。
チーム龍谷のメンバーは「結果がでるまではあまり自信がなかったのですが、このような素晴らしい評価をいただき大変うれしく思います。今後もこの経験を励みにがんばります!」と喜びを語った。 |

「チーム龍谷」のメンバー 白數竜也さん、児玉隆平さん、 西嶋仁美さん、辰巳優斗さん |
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Report |
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「吹奏楽フェスタin鳥取」を開催 |
2月11日(土)、鳥取県倉吉市「倉吉未来中心」において、『吹奏楽フェスタin鳥取?鳥取県の高校生と龍谷大学吹奏楽部による東日本大震災チャリティージョイントコンサート?』を開催した。
このコンサートは、2010年7月に締結した就職支援を中心とした「鳥取県との連携に関する協定」の連携事業の一環として開催され、倉吉西高校、倉吉東高校、境高校、境港総合技術高校、鳥取西高校、米子北高校の吹奏楽部と本学吹奏楽部とが音楽を通じて交流をはかった。1,613名(出演校など関係者含む)と、多くの皆様にご来場いただいた。 |

来場者全員による大合唱 |
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Report |
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経済学部PRショート・ムービーコンテストを開催 |
経済学部では、今年度創設50周年を記念して、同窓会寄付講座の開講をはじめ、一般向け公開連続講座など様々な事業を開催した。2011年11月6日(日)には、記念講演会(講師:中谷巌氏、テーマ:世界史の中の日本)および記念式典を開催、400名を超える方々が集い、ともに50周年を祝った。
また、記念事業の一環である「経済学部PRショート・ムービーコンテスト」は、経済学部をPRする企画として開催され、学生から25作品の応募があった。2月9日(木)には、本学卒業生の畑中ふう氏(声優)らによる最終審査会の結果、審査を通過した8作品の中から三つの優秀作品を選出した。作品は、畑中氏らの監修のもと、経済学部のCMとしてホームページ上で公開予定だ。 |

最終審査会の様子 |
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政策学部開設記念イベント 「美しいがまちを変える食から政策を考えよう」を開催 |
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International |
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国際文化学部留学生2名が 「第13回在日留学生音楽コンクール」で“総合優勝”と“インプレッシブ賞”でダブル受賞! |
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Community |
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政策学部政策学科 公共施設の運営を通じた地域課題解決プログラム「Ryu-SEI GAP」始動 |
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政策学部の新しい取り組みとして、学生・教員らが正課や課外で地域社会の課題解決に取り組むプログラム「Ryu-SEI GAP(龍谷大学 政策学部 Glocal Action Program)」がスタートした。
Ryu-SEI GAPの活動拠点は大学ではなく、「京都市いきいき市民活動センター(伏見・東山)」である。7月、政策学部と特定非営利活動法人きょうとNPOセンターは、きょうとNPOセンターが指定管理者として管理・運営をおこなう「京都市いきいき市民活動センター」の運営に関する相互協力の協定を締結。政策学部1期生約300名同席のもと、調印式及び記者会見をおこなった。大学がこのような形で公共施設の運営に関わるのは日本初のことであり、今回の協定をもとに、新たな公共施設のあり方や運営モデルの構築をめざすプロジェクトの一つが、Ryu-SEI GAPである。
Ryu-SEI GAPにより、学生は、社会の課題を見つけ出す力を養い、その解決のため、プランの企画から実施までを体験し、地域の多様な人々と連携する場を得ることになる。政策学部が持つ多様な人材と知恵を活用し、きょうとNPOセンターが得意とするコーディネート力・ファシリテート力のサポートを受けながら、授業ではない実践をともなう学びが展開されている。また、政策学部としても、Ryu-SEI GAPを通して地域の課題に長期的に関わっていくことで、教育・研究成果を地域社会に還元していきたいと考えている。
今年度は、政策学部生約40名がRyu-SEI GAPに登録し、第1期となる「地域デビュー編」では、伏見地区のヒアリング調査や「まちあるき」を実施した。そこで学んだことをもとに、ワークショップで「地域のために自分達に何ができるのか」を練り上げ、「食祭」「まちあるき」「学習支援」「広報」の4チームに分かれた。試行錯誤しながらも精力的に活動することで、『地域公共人材』としての志と能力を磨いている。 |
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Report |
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地域とともに学ぶ教育 「ふれあい大学」が10周年を迎えました |
 花咲き山 2011 |
 SMILE & VOICE 笑顔の力・声 |
短期大学部で2002年度から継続的に実施してきた、地域に暮らす知的障がいを持つ方(受講者)を大学に招いて、ともに学ぶ「知的障がい者オープンカレッジふれあい大学課程」が、今年度で10周年を迎えた。
この「ふれあい大学」は、受講者に、演劇や音楽などを通した学修機会を提供するとともに、学生との交流により双方が学び合うことを目的としている。
この取り組みは、カリキュラム化された正課授業のなかで学生と知的障がいを持つ方々がともに学ぶプログラムに組織的に取り組んでいる日本で唯一のもので、2006年度には文部科学省の「特色ある大学教育支援プログラム(特色GP)」にも採択された。今年度の集大成となる発表会は、12月7日におこなわれ、本格的な劇「花咲き山 2011」などを披露し、大いに盛り上がった。
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Event |
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●教育フォーラム(金沢会場) 民間出身の元中学校校長である藤原和博氏を招いて「新時代を拓く人材とは~社会と大学が果たす役割~」をテーマに開催。保護者を中心に150人以上が参加した。 |
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9月18・19・24・25日の4日間、校友会及び親和会との3者連携事業として「龍谷Festa in北陸」を開催した。石川県会場(小松・金沢)では約2300名、福井県会場(若狭・福井)では約1300名と多くの皆様にご来場いただいた。
この事業では、「新時代を拓く人材とは」を総合テーマにした就職や進学に関する教育フォーラムや、入試説明会など、各会場ごとに趣向を変えた様々なイベントを開催した。なかでも注目を集めたのが、地元の中学・高等学校14校の吹奏楽部と、本学吹奏楽部による、東日本大震災復興支援チャリティージョイントコンサートだった(左ページにインタビュー記事を掲載)。また、こうしたイベントが契機となり、石川県と福井県にも校友会支部が設立された。
今回の取り組みは単なる入試イベント・ジョイントコンサート・講演会ではなく、それらを包含したイベントとして非常に画期的なものとなった。今後も校友会・親和会と連携し、こうしたイベントに積極的に取り組んでいきたい。 |
●入試イベント(金沢会場・福井会場) 北陸地区の各国公立大学と共催でおこなわれた入試イベント。 |
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東日本大震災チャリティージョイントコンサート参加校にインタビュー |
各会場で大きな盛り上がりを見せたのは、地元高校・中学と本学吹奏楽部とのジョイントコンサートだった。金賞受賞通算8回の実績を誇る本学吹奏楽部と、地元で活躍する吹奏楽部とが同じステージに立ち、演奏するときにはどのような思いがあったのだろうか、各会場ごとに聞いてみた。
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若狭会場9/24(土):パレア若狭 県立敦賀高等学校・県立美方高等学校・県立若狭高等学校・県立若狭東高等学校 |
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県立敦賀高等学校 |
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石黒 稔 先生(吹奏楽部顧問)
全国的にも有名な龍谷大学吹奏楽部との合同演奏ができることをとても楽しみにしていました。会場で驚いたのは、スタッフの方々の、自分のやるべきことを理解しながら機敏に動く姿です。やっぱり、皆さん大人だなあと感じました。 |
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辻 彩月 さん(部長・2年生)
部員のほとんどが龍谷の吹奏楽部のことを知っていて、合同演奏ができると聞いたときは、素直にうれしいと思いました。本番に向けて練習を積み重ね、当日は少しでも技術を学んで、成長できる一日にしたいと考えていました。 |
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小松会場9/18(日):こまつ芸術劇場うらら 大ホール 県立小松明峰高等学校・小松市立松陽中学校 |
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県立小松明峰高等学校 |
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斉藤 忠直 先生(吹奏楽部顧問)
今、吹奏楽に関わっている生徒には、できれば、生涯にわたって音楽を続けて、大学でも何らかの関わりを持ってほしいです。そのなかで大学生がどのように音楽に取り組んでいるのかを見る、いい機会になったと思います。 |
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荘谷 涼香 さん(副部長・2年生)
演奏面はもちろんのこと、演奏会の運営の仕方や、行動なども含めて勉強させてもらいました。招待した人に対する「おもてなし」の心のすごさも感じました。また、基礎練習のほかにどんな練習をしているかなどを直接教えてもらいました。 |
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福井会場9/25(日):福井市文化会館 大ホール
県立金津高等学校・県立武生高等学校・県立武生東高等学校・北陸高等学校 |
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北陸高等学校 |
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明石 憲和 先生(吹奏楽部顧問)
全国トップクラスである龍谷大学の練習や演奏に間近に触れることで、生徒達のなかには「こういう風になりたい」と目標に思う子も出てくることでしょう。宗門校のつながりだけでなく、こうしたつながりも大事にしていきたいと感じました。 |
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町井 暁 さん(部長・2年生)
高校生の演奏とはまったくクオリティが異なりすごかったです。自分達も演奏に対しては真剣に取り組んできたのですが、吹奏楽部の先輩方は、その姿勢のさらに上をいく、違うものを感じました。音楽に対する真剣な姿勢を感じました。 |
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金沢会場9/19(月・祝):
本多の森ホール(旧石川厚生年金会館) 県立金沢桜丘高等学校・県立金沢錦丘高等学校・星稜高等学校・県立野々市明倫高等学校 |
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県立金沢桜丘高等学校 |
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安嶋 俊晴 先生(吹奏楽部顧問)
ステージさばきとか、演奏前後の行動にも注目していましが、実際にこられたとき担当の方がきびきびと動かれ、生徒達に適切に指示していただいたことが良い経験になりました。音楽面でも行動面でも、大学生の動きが刺激になりました。 |
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中庄 沙樹 さん(部長・2年生)
先輩達は予想外のことが起こっても、素早く頭を切り替えて判断する、そこがすごいと思いました。演奏については、自分達の技術がまだまだ足りていないと痛感しましたが、トップバンドの音を間近で体験できる非常に良い機会でした。 |
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