親和会だより

内定までのキセキ 内定までのキセキ
2010年3月に卒業を予定している龍谷大学生は約5,000名。
昨今の厳しい経済環境の影響から大学の有効求人倍率も1.62倍(昨年は2.14倍)と低下の傾向にあります。そんな今年の就職活動で内定をつかんだ学生を今回取材しました。

中野晃さん

Q1 キャリアサポーターとして活躍された中野さんですが、始められたきっかけを教えてください。

 始めたきっかけは、学内講演会の司会者が学生で、多くの学生の前で堂々と話されている姿を見たことです。その方がキャリアサポーターだと知り、「自分も人前で堂々と話したい」と思いました。実際自分がキャリアサポーターとなって、会社説明会や企画のプレゼンテーションをしたり、1年間キャリアサポーターの代表として多くの経験をし、充実した時間を過ごすことができました。

Q2 先輩の就職活動を参考に、実際いつごろから、ご自身の就職活動を始められたのですか?

 本格的に就職活動を始めたのは3年生の6月頃です。インターンシップ先が食品業界でしたので、業界研究から取り組みました。9月には合同企業説明会に何度も足を運びました。「まだ9月だからゆっくり話が聞ける」と思っていたのですが、会場に入るまでに約2時間かかり、会場に入ってからも多くの学生で、なかなか講演が聞けませんでした。「就職に対して意識の高い学生が多い」と率直に感じました。
 また自己分析もこの時期からスタートし、就職活動が終わるまで続けました。選考を受けて行くにつれ、自分の興味や将来への思いを自己分析によってより明確にさせていくことができました。

なぜインターンシップに参加しようと思われたのですか?参加して得たものは何ですか?

 参加理由は、「社会に出ても自分の力が通用するのか」という点です。普段の生活では、試す機会が少なく、「自分にはどういう点が通用し、どういう点では改善すべきなのか」を知る良い場と考えました。
 その結果、「自分には足りない点が多くある」という事が収穫でした。企業の方に対するマナーや礼儀、課題に対する段取の甘さなど、第一線で活躍する方と比べれば、力が全然足りないと感じました。それと同時に大学生活で少しでも改善しようと強く思いました。

Q4 ずばり!内定を取得するには何が必要でしたか?

 「この企業で働く」という強い意志です。この意志を強く持つことで、会社説明会や筆記試験、面接などの選考にあたり「事前準備」を念入りに行うことができました。この意志が強いと企業研究などは怠らないはずです。
 私の場合、志望していたイオンモール株式会社は、ショッピングセンターの運営を主な事業としているので、関西にあるイオンモールを事前に視察しました。本やインターネットからの情報だけでなく、「自分の足」で数店舗を回り、各店舗の良い点、悪い点を整理し、面接時に述べました。

Q5 この企業に就職を決めた理由は何ですか?

 「働く人の姿」を見て、イオンモール株式会社に決めました。私の面接では面接官が人事の方ではなく、イオンモールで働く方だったので、「どのような人が働いているのか」を知ることができました。
 「お客さま満足」のために、日々努力している姿を面接時に感じ、「自分も同じフィールドで頑張りたい」と強く思うことができ、イオンモール株式会社に決めました。

Q6 就職活動中に「これは失敗した〜」と思ったことはありますか。後輩たちへメッセージがあればお願いします。

 就職活動は自分の人生において、重要な時期の1つなので、「絶対後悔しない」と強く思っていました。ですから後輩へは、「やらない後悔は絶対にしない」ということを心に留めて欲しいです。
 「あの時やっていたらなぁ」という後悔は、取り戻すために多くの努力が必要になります。計画をきちんと立てて、やり残しのない就職活動を送ってください。

Q7 就職活動の必需品を教えてください

◎手帳(時間管理はしっかり)
◎腕時計(携帯電話での時間確認はNG)
◎ICOCA(切符を買わずに済む)
◎就職活動用メモ帳(説明会だけでなく、面接などの選考に必須)
◎靴磨き(1日に何社も回ることが多かったので、あると便利)

平安高校との交流イベント 就職活動必需品
平安高校との交流イベント 就職活動必需品

スケジュール

キャリア開発部に聞きました

2010年3月卒業予定者の就職活動について

「採用人数は減少」か?
 2009年の世界同時不況が多くの企業の経営状況のみならず採用計画にも大きな影響を及ぼしたことは周知の通りです。2009年3月卒業予定者対象の求人総数と比較した場合、今年度は約2万人減少したとする調査データもあることから、ご子息の就職活動に不安を覚える保護者の方も多いのではないでしょうか。
 しかし、実際に龍谷大学へ届けられる求人数は逆の現象が見られます。月による上下はあるものの、2010年卒業予定者を対象とした求人数の12月〜7月累計は、「売り手市場」と言われた前年同時期を上回っているのです。
さらに、金融業に限定した場合の求人倍率は0.21倍と言う厳しさの一方、流通業では4.66倍にもなる求人動向の「業種による違い」、これまでは春と秋に集中していた採用時期が、各企業の業績により分散する「時期による違い」などが特徴として見られます。
 そのことから、業種や規模と言った要素に固執することなく自分自身の職業・企業選びの柱と様々な企業を照らし合わせること、また時に辛いと思いますが、就職活動が長期化しても諦めずに活動を継続すること、この二点が重要です。
 キャリア開発部としても求人の開拓や学内での企業説明会の回数増加、また夏以降も随時窓口での相談や模擬面接をなどをおこない、就職活動をされる皆さんを支えていきます。

「売り手市場」「氷河期」に変わらず求められるもの

「学生生活の充実」が根本
 就職活動が学生にとって「売り手市場」「氷河期」のいずれであったとしても、企業が求めるものは変わりません。「主体性」「実行力」「柔軟性」「課題発見力」などが主なものです。就職活動まで、まだ時間のある1、2年生は学生生活の充実を通じて、それらを養成すること、就職活動が本格化する3年生、短大1年生はその言語化ができるように努めましょう。
 本来、就職活動は夢を叶えるチャンスです。不安を覚えることも多々あることかと思いますが、真剣に自分自身の人生を考え、行動してください。不明な点などあれば、キャリア開発部や龍谷大学東京オフィス、龍谷大学大阪梅田キャンパスの窓口相談を積極的に活用いただきたいと思います。
お話をうかがった キャリア開発部 稲葉氏
お話をうかがった キャリア開発部 稲葉氏


※キャリアサポーター
1・2年生を中心とした、キャリア開発部のサポートスタッフ。学内企業セミナーや各種就職ガイダンスの運営補助、講演会・勉強会などの自主企画、3年生の就職活動をサポートしながら自らのキャリア観を醸成していくことを活動目的とする。





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