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生まれ育った国を知ることは世界における自分を知ること

国際文化学部 国際文化学科 Julian Chapple(ジュリアン チャプル)--ジョークを交えた分かりやすい授業や、何でも気軽に話せるフレンドリーな態度で学生の人望を集めるジュリアン先生。交換留学生として初めて日本を訪れてから17年、日本に自邸を構えるなど日本を人生の拠点としつつも、休暇には必ず故郷に帰国し、ニュージーランド人としてのアイデンティティーを忘れない。そんなジュリアン先生が担当する授業の一つである「オセアニアの政治と社会B」についてお話を伺った。

日本とニュージーランドの意外な関係

日本とニュージーランドの関係、といっても日ごろあまり考えたことがないかもしれません。しかし、どんな国でも、生活文化の中で意外な関係や類似点があるものです。

例えば、ニュージーランドではゴムぞうり、いわゆるビーチサンダルのことを「ジャンダル」と呼びます。これは、「ジャパニーズ・サンダル」を略した言い方で、日本の草履の履き心地の良さに注目して作り始めたことに由来しています。

また、ニュージーランドには「マオリ」という先住民がいます。ラグビーのナショナルチームである「オール・ブラックス」は試合前に「ハカ」というマオリの民族舞踊を踊るのですが、その時の「カ マテ! カ マテ!」というかけ声がまるで日本語で「頑張って! 頑張って!」と叫んでいるように聞こえます。マオリ語と日本語の発音はとてもよく似ているのです。

「オセアニアの政治と社会B」は、このように皆さんにとって身近な例をあげながら、ニュージーランドの歴史や文化、政治、経済などを紹介する授業です。授業はすべて英語で行い、ニュージーランドについて調べたり、ディスカッションしたりしながら英語力を伸ばすことを狙いとしています。

身近な弱者の存在に目を向けてほしい

ニュージーランドではマオリ人をはじめ、中国人やインド人など様々な民族がたくさん暮らしており、異文化が共存していることが当たり前の状態です。もともとニュージーランドではイギリスによる植民地時代が長かったことから、ヨーロッパ人とマオリ人は対立関係にありました。しかし、1960年代頃から、そうした態度は国全体にとって良くないことであると反省し、様々な行政改革に積極的に取り組んできました。失敗した取り組みもあれば、うまくいっている取り組みもあります。しかし、これらの経験を通してニュージーランドの人々は、「やればできるものだ」ということを学習しました。今では、マオリの言葉や文化と共存し、すべての人が平等に暮らせるような多民族国家をめざしています。

日本も、これからは多民族が共生する社会をめざす時代です。すでに今も皆さんの身近には、様々なマイノリティ、弱者が存在しています。ニュージーランドにマオリがいるように、日本にもアイヌの人々がいます。在日問題や部落問題もあります。今後はますます少子高齢化が進み、海外の人材を受け入れることも増えるでしょう。政権交代で政治の仕組みが大きく変わろうとしているこの機会にぜひ、自分の国の政治がどうなっていて、何が問題になっているのかを知り、どうすれば解決できるかを考えてください。そのうえで、他の多民族国家の政策を調べ、日本でそれをどう応用すればいいかを考えてほしいと思います。

伝えたいことがなければ英語力も意味がない

国際文化学部に興味を持っている人は、海外留学に憧れている人も多いと思います。留学すると、日本についていろいろな質問を受けます。日本の伝統文化について、政治について、経済について。例えば、ニュージーランドでは18歳で選挙権が得られます。そのため、多くの18歳学生が政治について明確な意見を持っています。留学先で、「日本の総理大臣は誰ですか?」とたずねられて、答えられなかったら恥ずかしいでしょう。伝えたい意見や、分かりあおうとする意志がなければ、どんなに英語が流暢でもコミュニケーションは成り立ちません。自分が生まれ育った国を知ることは、世界における自分の居場所を知ることであり、自分のアイデンティティーを確認すること。最低限の英語力も必要ですが、まず自分の国について勉強することが大切です。

私自身、日本に来るまで、恥ずかしい話ですが、ニュージーランドの先住民であるマオリについて深く知りませんでした。ニュージーランドを紹介する授業を担当することになり、いろいろ勉強して初めて知ったこともあります。私のモットーは「死ぬまで勉強」。何でも、どんなことでも、やってみればそれだけ勉強になるものです。皆さんも、いろいろなことに積極的にチャレンジしてほしいと思います。

プロフィール

国際文化学部 国際文化学科
Julian Chapple(ジュリアン チャプル)

ニュージーランド出身。交換留学生として来日後、日本で英語教員などを務めつつニュージーランド国立ヴィクトリア大学で博士号を取得。専門分野は国際政治学。「オセアニアの社会と政治B」や「国際関係・外交」などの授業を担当。休日はニュージーランド風の庭造りや、ジョギングに汗を流す。

→龍谷大学国際文化学部サイト
→WHO’S who

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