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生命の神秘を探究することの充実感と責任感を知ってほしい

理工学部 物質化学科 宮武 智弘(みやたけ・ともひろ)准教授 -- これからの技術者は、高度な知識や技術だけでなく、それを通して人類と地球の未来に貢献しようという志と同時に、高い倫理観を持ち合わせていなければなりません。龍谷大学理工学部では、そうした“持続可能な世界を創造できる人材”の育成をめざした教育を実践しています。
理工学部物質化学科では、「グリーンケミストリー」をキーワードとした、環境にやさしい物質の開発に関する教育・研究活動を行っています。「日本技術者教育認定機構(JABEE)」の認定を受けたカリキュラムおよび教育・研究設備によって高度な技術力を養うとともに、建学の精神に基づいた倫理教育を行っている点が大きな特色です。
その物質化学科で、本学ならではの科学技術者の育成に取り組んでおられる宮武先生に、生物有機化学の可能性と未来についてお話を伺いました。

私たち人間も含めた生物の体の中では様々な分子が働いています。これらの分子の性質や働きを研究するのが「生物有機化学」。

宮武研究室では、生物の分子成分を使って「リポソーム」という人工細胞を作り、その中に蛍光色素を入れることによって、酵素の働きや、脂肪などの体内成分の量を蛍光で検知できるシステムを開発しています。生物の体の中では細胞の中に入り込む分子がたくさん働いています。そこにヒントを得て、リポソームの中に出入りする分子を作成し、その分子の働きを見ることで、さまざまな物質の分析ができます。この技術が医薬品開発や医療の現場で実用化できれば、診断などがより効率的に行える画期的なシステムです。分析結果が「光」で見えるので、迅速に検査が行えるうえ、もともと生物に含まれる成分でできているので、身体への負担も少ないというメリットがあります。また、検査対象が変わっても同じ操作で分析が行えるので、コストの軽減にもなります。さらにこの技術は、ガン治療薬の開発などにも応用でき、さまざまな難病の治療においても新たな可能性をひらくことが期待できます。

研究室では、学生が将来どんな分野でも活躍できるように、基礎学力の育成を重視しています。卒業生は化学工業、ポリマー、半導体産業などさまざまな分野で活躍していますが、専門的な内容の理解だけでなく、基礎となる化学の知識や技術の修得が大事です。また、セミナーなどを通じてプレゼンテーションや文章作成のスキルアップについても実践的な指導をしています。

卒業研究では、一人一人が与えられた課題に挑戦することになりますが、100の課題を与えても、実際には50、20しかできないこともあるでしょう。学生は「キツいなあ」と感じているかもしれませんが、就職したら、先輩や上司がいつも手取り足取り指導してくれるわけではありません。学生時代に自ら課題に取り組む実体験をもつことが重要です。

物質化学科では1年生から4年生まで体系的なカリキュラムが設定され、教育の質も保証されています。こうしたことが認められ、2003年に関西私立大学の化学系学科で初めて「JABEE」の認定を受けました。さらに2007年には大学院のカリキュラムも認定を受けています。学部と院の両方でJABEEを取得しているのは、日本では2校だけ。私立大学では本学1校だけです。

私と生物有機化学との出会いは、大学4年生の時に在籍した研究室です。最初はこんなに長く研究を続けるとは思っていなかったのですが、いろいろ新しい発見をするにつれてどんどん面白くなってきました。特に、生物と同じように光を集める分子を人工的に作れたことが自分にとってのブレイクスルー(突破口)でした。生物というのは神秘的な存在ですが、自分の手で「新しい分子が作れた!」という感動がありました。

この学問には、生き物と同じ仕組みで動くものが「作れる」という面白さがあります。しかし、だからといって、何をやっても許されるわけではありません。生き物の仕組みを探究することは、その技術を使って私たち人間がどう生きるべきかを考えることでもあるからです。 龍谷大学には、自然や社会のあり方を常に考え、変化する現代社会に対応できる人材を育成するという教育理念があります。大学院では技術者倫理を教える「東洋の倫理観に根ざした国際的技術者養成」と題するカリキュラムが実施され、これは優れた教育プログラムとして文部科学省からも認定を受けました。

そのような環境の中で学んでいるせいか、龍谷大学理工学部の学生は、他大学の学生と比べてより謙虚な姿勢をもっているように感じられます。もう少し自らが前に出て行動してもいいと思うこともありますが(笑)。これからの社会では技術者に高い倫理観が求められる時代です。グローバル化がさらに加速する中、世界中のさまざまな国で仕事をすることもあるでしょう。卒業生には、多様な文化、考え方を認めつつ、高い倫理観を持って行動できる技術者として活躍してほしいと願っています。

プロフィール

理工学部 物質化学科
宮武 智弘 准教授(みやたけ・ともひろ)

生物有機化学を専門分野とし、「リポソームを用いた分子センサーに関する研究」「光合成集光アンテナのモデル研究」などの研究に取り組む。「生化学」「有機化学」「化学基礎実験」などの授業を担当。

→龍谷大学理工学部サイト
→物質化学科紹介サイト
→WHO’S who
→JABEE

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現代を考える力も育ちます。

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何回も現場に足を運んでいれば
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島々の経済を学ぶことで 地域の多様さ、経済の多様さに気づきます。
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生命の神秘を探究することの
充実感と責任感を知ってほしい。

理工学部 物質化学科
宮武 智弘 (みやたけ ともひろ)准教授

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Julian Chapple(ジュリアン チャプル)

マーケティングをやりたいなら
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