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島々の経済を学ぶことで地域の多様さ、経済の多様さに気づきます。

経済学部 国際経済学科 松島泰勝(まつしまやすかつ)教授

島々を通して地域経済を学ぶ

「地域経済論」では、琉球や太平洋の島々から地域経済を学ぶことをテーマに授業を進めています。こうした島々の経済を島嶼(とうしょ)経済と呼びますが、アメリカ合衆国や中国などの大陸で経済活動をするのとは全く違う条件の経済になるんです。沖縄には有人島だけで39の島がありますが、それぞれに文化や歴史、抱えている問題が違いますので、それぞれの島の成り立ちを踏まえたうえで、将来について考えなくてはなりません。
 授業ではプリントや教科書も使いますが、わたしが実際に行った島の写真や現地で手に入れたDVDなどを見せたり、沖縄の新聞を読んだりして、島への理解を深めてもらうようにしています。まずは、京都からはるか遠い沖縄や太平洋諸島の地を身近に感じて欲しい。そうすることで、島々が抱える問題や可能性を自分に引き寄せて考えることができるんです。
 毎年特別講師もお招きしていて、去年は西表島に住む石垣金星さんにお話を伺いました。自然の宝庫である西表島で有機農業を営みながらエコツアーを主催されている方で、奥さんは島の植物を使って染物を作っておられる染織家です。沖縄では補助金に依存して開発のために自然が破壊されたりする問題も起きているのですが、そんななか島の自然を壊さず、島の文化や歴史を生かしながら、しかも自分たちの力で経済を作っておられる方の話はとても参考になりますね。やはり島嶼の経済計画はそれぞれの島の事情がわからない中央で一律に行うのではなく、地元の人々によって、地域の事情に即した方法でそれぞれに実現されるべきなのだと思いを新たにします。授業で学ぶ島嶼の実例は、遠く離れた南の島だけの話ではなくて、日本各地の地域と問題を共有している可能性もあるんですよ。島嶼経済を学ぶことで、学生たちが自分の住んでいる地域を考えるきっかけになれば良いなと思いますね。

フィールドワークで生きた経済に触れる

 「地域経済論」の授業は大教室で行いますが、ゼミでは少人数の授業になるため、さらに深く課題や問題を考えてもらえるようフィールドワークにも力を入れています。今年の行き先は、沖縄島と伊平屋島。那覇のような大都会と手つかずの自然が残る小さな島とではそれぞれ事情が違いますから、必要とされる経済方策も違うということが実感できると思います。学生たちはそれぞれにテーマを持って参加し、沖縄のみやげ物を生産販売している企業、漁協、第三セクターの見学、調査を行います。現地の大学生と国際通りや公設市場などでフィールドワークをしたり、嘉手納基地のあるコザの街で軍人相手に商売をしているお店を訪ねて基地経済について学んだりもするんですよ。さらに、沖縄県庁の企画政策部に伺い「21世紀沖縄ビジョン」という経済計画について担当者と議論をすることも予定しています。もちろんいきなり議論するのではありません。前期の授業のなかでわたしの教科書をもとに皆で議論をしてきていますので、準備はできているんですね。
 フィールドワークに行く前は学生たちも数値でもって経済を把握しているだけなんですが、実際に行ってみたら経済の生きた姿に触れて、お金がどのように動いているか、どういう経済問題があるかというのが体感として分かってくるんですよ。大学で学んだことも実感としてスッと入ってきます。教科書の授業とフィールドワーク、どちらも必要ですね。両方があってこそ、より学びが深まっていくのだと思います。

島嶼経済を通して知る世界の多様さ

沖縄やグアム、ハワイ、パラオなど、琉球や太平洋の多くの島はリゾート観光地です。何も知らなければハッピーな楽園のイメージなんですが、現実はそうでも無いことが学ぶことによって分かるんですね。また沖縄には、ほとんどお金が必要なく自給自足で暮らしていける小さな島もありますし、離島であれ都会化された地域であれ、近所の人や友達などがみんなでお金を貸し合って助け合う「模合(もあい)」という互助システムが経済の土台として残っているところも多い。そんな風に島々につぶさに目を向けていくと、この世の中が多様なんだ、経済も多様なんだ、ということに気づくと思いますよ。経済といえば必ずしも競争というだけでなく、助け合う、生かし合う経済もあるんだ、ということも島から学んで欲しいですね。

松島先生に学んで・・・

色々な意見が楽しいです
松島先生は1つ質問したらいつも何十倍もの内容を教えて下さるので、とても勉強になります。先生はいつも「学問というのは疑問に思うことから始まる。人が言っていること、書いていることをまず疑ってかかりなさい」と教えてくださるんで、物を見る角度が変わりました。ゼミ中も色んな意見がでて議論もすごく刺激的になり、授業が楽しいです。
経済学部国際経済学科三年
藤本卓也さん
プロフィール

経済学部国際経済学科 松島泰勝教授

2008年より龍谷大学に赴任。専門は「島嶼経済学」と「民際学」。「NPO法人ゆいまーる琉球の自治」の代表も務め、琉球の島々で住民同士がお互い学び合い、励まし合っていけるようネットワークづくりに尽力している。プライベートの楽しみは、自宅のある滋賀の歴史や文化を学び、自転車で琵琶湖沿いを走り、比良山系を走る湖西線の電車を見ることだそうだ。

→龍谷大学経済学部サイト
→国際経済学科紹介サイト
→WHO’S who

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市川 良文(イチカワ ヨシフミ)先生
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島々の経済を学ぶことで 地域の多様さ、経済の多様さに気づきます。
経済学部国際経済学科
松島泰勝(まつしまやすかつ)教授

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