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何回も現場に足を運んでいれば少しずつ何かが見えてきます。

社会学部コミュニティマネジメント学科 舟橋和夫(フナハシ カズオ)教授

社会のさまざまな問題に携わる社会学部。なかでもコミュニティマネジメント学科では 地域社会の再生に目を向け地域を活性化しコミュニティ化できるスペシャリスト育成を目指しています。 「地域調査法」を担当される舟橋和夫教授に地域調査や地域の学びについてお話を伺いました。

地域調査法とは

地域調査法とは、地域のことを調査する「方法」を学ぶ授業です。地域の問題をどのように調査するかを学ぶほか、調査した内容が正確な結果であることを、アンケート調査や解析などにより立証するところまでのプロセスを学びます。授業の内容としては、前期はインタビューなどの聞き取り調査、後期は分析や検証が中心ですね。ただ講義を聞くだけでは理解が深まりませんので、実際に地域の人々のところへ出かけて話を聞くなど、実習をまじえた授業を行っています。聞き取り取材に関しては「コミュニティマネジメント実習」という町おこしや村おこしに関する授業で、統計分析は「情報処理実習」という実習で、さらに学びを深めることもできるんですよ。

自由なテーマで調べる理由

調査のテーマは学生によってそれぞれ違います。それは、地域に関して自分たちが興味を持っていることを自由に調べてもらうようにしているため。調査をするには、地域の人たちとうまくコミュニケーションを取って信頼関係を築かないと、核心のところを聞き出すことはなかなかできません。そのためにはやはり、学生それぞれの熱意がとても大切。だからこそ、一生懸命取り組むことができる興味あるテーマを自分で選んでもらうのです。

こうした聞き取り調査のことを質的調査といいますが、これにはセオリーや定石など決まり切った「型」はあまり役立ちません。選んだテーマによって聞くことも違えば、相手によって対応も変わりますから。つまりマニュアルが無い世界なんですね。100人の学生がいれば100人のやり方が生まれる。とても難しいですが、だからこそ深くてやりがいもあるし、面白いのです。

調査を通じて実際に地域の人たちと深く交流し、議論すると、学生たちにも地域の人たちが直面している問題が自分のことのように共感を持って理解できるようになります。そうしてやっと「何とかしたい」「ではどうすればいい?」と、自主的に考えるようになるんですね。授業をきっかけにもっと学びを深めたいと考えてゼミや実習で探究する学生も出てきますし、逆にゼミや実習での学びを通して調査の難しさに突き当たり、この授業を履修する学生もいますよ。

地域を学ぶのに必要なこと

わたしは、地域を学ぶ学生にはぜひ幅広い視野を持って欲しい、と思っています。地域は生活の場でもあり、商売をする場でもあり、いろんなことが政治的にもからみあっている場です。人間活動のあらゆる営みが渾然一体となっているんですね。だから、商売なら商売だけといったひとつの切り口を通して、地域を把握することはできないのです。そう考えると、地域を学ぶということは、すごく幅広く複雑で、難しい。だけど、何回も現場に足を運んでいれば、少しずつ何かが見えてきます。そうして試行錯誤を繰り返すうちに、スタート地点まで行ければいいと思っているんですよ。地域のために何かを行っても、実際には現場の状況とまったく乖離していることが世の中にはたくさんありますが、それはスタートの地点が間違っている場合が多いのです。その間違いを防ぐだけでも、かなり違ってくるはずですよ。

また、論理の部分はもちろん大事なのですが、同じくらいに感性も大事にして欲しい。地域というのは必ず人が関わってくる学問ですから、感情などの人間的な部分が大きく作用するのです。そういった人間性の部分を一切無視して、論理的な部分だけで何かを考えても、地域を動かすことは到底できないでしょう。

学び方の基礎をつくる

町おこしや村おこしの結果が数年ではっきりとは出ないように、地域というのはすぐに結果を出すことができない学問です。だからこそ地域を学んだ学生たちには、大学4年間だけでなく、卒業後も、何らかの形で息長く学び続けて欲しいですね。実際に働いてからのほうが仕事や生活を通して真剣に学ぶ必要が出てくることも多く、大勢の卒業生が私のところに相談にやってきます。大学での学びは、未来の学びの基礎を築くようなもの。基礎力を鍛えて自主的に学べるようになる体質づくりだと思っています。体質を強くするためのチャンスは、いくらでも用意していますから、失敗が許される学生のうちに積極的にチャレンジして欲しいですね。

舟橋先生に学んで・・・

自ら学ぶ楽しさを発見。
先生に教わってから、自主的に学ぶ姿勢がだいぶん身についてきたな、と思います。実家が農家なのですが、自分からいろいろ勉強すると農家の仕事も発見が多くどんどん面白くなってきて、今はすごく楽しいんですよ。地域調査法の授業では、実家が出店する朝市をテーマにお客さんの話を聞きました。卒論も農業と町おこしについて研究するつもりです。
社会学部コミュニティマネジメント学科
上野智也さん
プロフィール

社会学部コミュニティマネジメント学科 舟橋和夫(フナハシ カズオ)教授

龍谷大学大学院文学研究科修士課程社会学・社会福祉学専攻修了。専門は「日本と東南アジアにおけるコミュニティの比較研究」、「町おこし・村おこし」。学生時代は写真部に所属し写真集を出版するなど活躍したが、イスラエルに行ったことを機に地域研究の面白さに目覚め、研究の道へと進んだのだそう。

→社会学部

→コミュニティマネジメント学科
→WHO’S who

歴史を自分に投影すれば
現代を考える力も育ちます。

文学部史学科仏教史学専攻
市川 良文(イチカワ ヨシフミ)先生
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何回も現場に足を運んでいれば
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舟橋和夫(フナハシ カズオ)教授

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