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龍谷大学

挑戦~from.Ryukoku~ vol.16 塩沢諒一さん

Introduction

今回取材したのは、JR伊勢丹大阪店に勤めている塩沢諒一さん。大阪という百貨店の激戦区で奮闘されています。取材では、伊勢丹で働く様子や在学時代に経験した事、さらにこれらかの目標についてお話しをしてくださいました。在学中の様々な困難が将来の糧となる経験談も必見です。

現在はどのような仕事をされていますか?

私が勤めているのはJR大阪三越伊勢丹の大阪店で、リビングフロアの家庭用品を主に担当しています。1年目は店頭での販売・接客が主で、2年目になってからは毎週開催される催事の担当も任され、催事場の設営や商品の手配を行っています。大阪の百貨店は激戦区なので、目標を達成したときは大きな達成感を得られますね。

今の仕事に就くきっかけを教えてください!!

私が就職活動で初めに目指していたのは金融関係の仕事でした。しかし、なかなか上手くいかず、どうしようかと考えていた時にいきついたのが百貨店でした。当時、私はJR京都伊勢丹のレストランでアルバイトをしていたので、百貨店はとても身近な存在でした。そのため食料品や衣類など、幅広い商品を扱い、沢山の人の生活に関われる百貨店の仕事に、惹かれ始めました。また、もともと接客や販売することが好きだったこともあり、百貨店の仕事をしてみたいと思ったのです。

就職活動の中でしたいことが見えてきたんですね。仕事を始めたころはいかがでしたか?

1年目は商品に関してわからないことが多くて、とにかく必死でしたね。毎日やるべきことに追われて余裕はなかったです。特に家庭用品に関しては、お客様の方が詳しいんです。例えば、大学生活で一人暮らしもしていなかった私が、長年料理をされてきた主婦の方にフライパンを薦めても説得力がないんです。商品について勉強をしても、お客様のすべての疑問に答えるのは難しく、これが一番苦労しました。今は実際に商品を使われたお客様の話からも色々学んで、商品について少しずつアドバイスができるようになってきました。1年目の苦労のおかげで、少しは余裕ができたのかなと思います。でも、その分新たな仕事もできましたけどね(笑)。

常に知識を増やさないといけないのですね。2年目になって見えてきたことはありますか?

商品の入れ替えをする際に、1年目の時は、既にあらかじめ用意してもらっていたものをただ並べるだけでしたが、2年目からは商品の手配から自分でするようになりました。そのため商品がどのように並んでいるのか、どういう商品が売れるのか、様々なことを考えるようになりましたし、会社の売り上げに繋がっているという責任感も感じ始めました。また、上司からは「自分の考えを持て」とよく言わるので、「どこに置いたらよく売れるかな?」と常に考えています。マネージャーの人に「ここに置いたらどうですか?」と提案することもあります。仕事への意識が変わってきたので、時間が過ぎるのが早く感じるようにもなりましたね。

決して諦めないこと

大学時代はどのようなゼミに所属されていましたか?

地域経済活性化のゼミに入っていました。京都府に南山城村というところがあり、そこは宇治茶の代表的な産地なのですが、後継者不足や過疎化等の問題を抱えています。私達のゼミでは地域と協力してもっと茶業を広めることを目指していました。前の年に先輩方が開発して下さったオリジナル宇治茶をより多くの方に知って頂く為、私は京都ブライトンホテルと提携してスイーツを作る企画に携わっていました。

ゼミでの取り組みはどうでしたか?

最初は準備不足や、物事を甘く考えていた所があって、企画が破綻しそうになりました。メンバーも最初は8人いたのですが、最終的に3人で活動をしていました。教授にもよく怒られていたので、「なんとか認めてもらいたい」という思いは強かったです。なので、ほぼ毎日3人でいたと思いますよ。日曜日は一人暮らしのメンバーの家に行って、一日中企画書を作っていました。思い出に残っているのが、完成した企画書を教授に送ってカラオケに行って、ちょうど一曲目が始まった時に教授から企画書のやり直しのメールが来たので、また企画書を作りに家に帰ったことですね。ずーっと自分たちの企画について考えていました。

色々と苦労をされていたのですね。その後はどうなったのですか?

最終的に1か月限定で「緑茶のシフォンケーキ」というスイーツ販売を実現することができました。記者会見も開いてもらって、テレビや新聞にも取り上げられました。また、自分たちで京都のラジオカフェに企画書を持ち込んで、宣伝もしてもらいました。その結果、1か月の売り上げで販売第1位を取りました。ケーキが売れ、成功に向かっていく中で教授も私達を認めてくれたのでうれしかったです。この活動がなかったら就職活動もうまくできていなかったかなと思います。自分たちの力だけでは、この結果は無理だと思いますし、どん底から上がってこれたのは、教授を始めとする多くの方々の協力があってだと思っています。

どん底から成功まで持っていったのはすごいですね。このゼミではどのような事が得られたとおもいますか? 

一つのことをやり遂げたという事が、大きな自信につながりましたね。勉強を継続することや、あきらめないことの大切さも学びました。ゼミで何度も厳しい状況に直面して、あきらめないことが最後に実を結ぶということを、ゼミ活動を通して実感しました。 就職活動の際はもちろん、「あきらめずにコツコツ積み重ねていけるのが自分の持ち味だ」とアピールしましたね。

挑戦―今後のビジョン

これからの仕事での目標はありますか?

催事の仕事を担当する上で、上司の指示を待つのでなく自分からどんどん動き、できることを増やしていきたいです。これから指示をしていく立場にもなっていくので、これまで大した事をしていなかったと言われないように、しっかり下積みをしておきたいです。また、これまでは失敗したらそれを引きずって、また失敗してしまうことが多かったので、失敗を糧にできるようメンタルをもっと強くしていきたいです。

最後に在学生にメッセージをお願いします!!

とにかくなんでもいいので大学生活の中で「これをやった!!」というものを持ってほしいです。それがおのずと就職活動や就職してからも活きていくと思います。一つ自信をもって言えるモノを見つけて欲しいです。あとは大学生は時間が沢山あるので、大学生の間にしかできない経験をたくさん積んでほしいです!!


【取材】
馬木浩之(社会学部2年) 北野真郎(社会学部1年) 山本考美(文学部1年)
【記事】
馬木浩之(社会学部2年)

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