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龍谷大学

挑戦~from.Ryukoku~ vol.26 守屋 知世さん

Introduction

今回取材したのは社会福祉法人清和園に勤められている守屋知世さんです。初めてお会いした時から笑顔がとても印象的な方でした。今回は介護の現場での仕事、また、就職活動でよく耳にする「自己分析」の大切さについて話していただきました。

現在はどのようなお仕事をされていますか?

社会福祉法人清和園の特別養護老人ホームという施設で介護職員をしています。簡単に説明すると、施設に入られた介護を必要としている方に対して、日々の介護を行っています。また、人事担当として説明会や内定者研修等にも関わっています。

どうして福祉の現場を選ばれたんですか?

一般企業と福祉業界で迷う時期もあり、どちらにするか自分の目で確かめたいと考えました。そして沢山の説明会に足を運ぶ中で、大学で学んできた福祉の業界に興味を持っていることに気付きました。私は福祉業界で働くなら資格と知識を身に付け、スキルアップをしていきたいと考えていました。そんな中、資格援助や研修制度がしっかりしており、新しいことに積極的に取り組んでいる清和園に出会い、ここで働きたいと考えるようになりました。
今思うと説明会での雰囲気と職員一人一人の個性を大切にしているところに惹かれたんだと思います。

介護と聞くとなかなか大変そうなイメージがあるのですが、守屋さんの場合はどうですか?

私も就職前は腰への不安等がありました。実際働いてからはボディメカニクスを学び、実践することで自分よりも大きな人を負担なく介護できる事を知りました。 大変だと思うのは、対人関係の仕事なので正解が無いところです。自分が喜んでもらえるだろうと考えた行動でも、人によっては望んでいなかったことである場合もあり、個々の高齢者と向き合っていくのはおもしろさの一つでもありますが難しさを感じます。 また、高齢者の施設という事で「死」に向き合う機会が多いです。
その度に「自分に出来ることはもっとあったんじゃないか。」と自問自答を繰り返します。答えが一つではないところがこの仕事の難しさですね。

介護のお仕事でのやりがいや楽しさはありますか?

介護を通して「ありがとう!」という言葉をたくさん頂けることです。
その方の人生に寄り添う事ができ、「あなたに出会えて良かった。」と言ってもらえる事、それが一番の喜びです。またこんな新人の自分を信じて君ならできると新しい仕事を与えてくれる先輩がたくさんいることです。
自分を必要として下さる方に囲まれて仕事をしていることが、やりがいに繋がっています。

「諦めた姿は見せたくない」を心情に

どのような学生生活を送られてましたか?

私は幼いころから一つの事に集中することは得意でした。しかし、高校生の時に部活に集中し過ぎることで勉強がおろそかになり、部活を辞めたことがありました。だからこそ、大学生活では「一点集中からの脱皮」というテーマを掲げ、バイト・勉強・サークルをすべてバランスよくやりきることに力を注ぎました。 今思うと限られた時間の中で行動していく事で、目標を達成するための過程を考えられるようになったことが一番の成長だったと思います。
目標をただ目標として終えてしまうことは多いと思います。本当に大切なのは掲げた目標に対して、自分に何が足りていなくて、何を補えば達成できるのかをしっかり考え、行動に移していくことだと学びました。

「諦めた姿は見せたくない」を心情に

就職活動での不安はなかったですか?

先の見えないことに焦りを感じ、不安ばかりでした。でもいろんな人に話を聞き、自己分析を行い、自分に向き合って行くうちに自然と不安が無くなって自信に変わっていきました。

就職活動は、縁だと私は感じています。人と話をするのが上手な人は営業、ミスなく仕事をこなせる人は事務員、体を動かしたい人は農業や運送業。そういった向き不向きはあると思います。でも、一つの業界に絞って就活をしている人って多いと思うんです。
自分の理想と企業の間でミスマッチが起こってしまえば内定を頂くのは難しいですよね。内定をもらえないと自分が悪いと思ってしまいがちですが、会社が求めるイメージと印象が違うから受からないこともあると思います。
自分の長所に合った仕事を見つけていくのも大切です。躓いた人は自信を失わず少し違う仕事にも目を向けてみてほしいですね。

自信を持つことと、視野を広く持つことも大切なんですね。

そうですね、視野を広く持って自分に合う仕事を見つけることが大切です。
そのためには自分はどんな人間なのかを知る必要があります。その上で自己分析は本当に大切です。自己分析は就活だけでなく、これからの人生でも活きてきます。
私の場合、はじめは「自分はポジティブだなー」としか思ってなかったんですが、自分はしんどい時にこそよりポジティブになるという事に気づきました。自分の長所や短所をまとめてみて、どうして自分はこの長所をもっているのか。どこで一番力を発揮できるか。このように、自分の人間像を見直していくことが大切です。自分は人生で何を楽しめるのか、何に重きを置いているのか、誰を尊敬しているのか。それさえ芯としてあれば、壁にぶつかった時の乗り越え方も浮かんでくるのではないでしょうか?
私のオススメは自分の人生を小説のように捉えることです。小説のようにしておくと自分の個性と向き合いやすいですよ。

今後の挑戦

これからの目標は何ですか?

仕事の向き合い方として100の仕事をもらったら105にして返す。今は105にするために考えてしか行動出来ないのですが、それが自然にできるようになりたいです。また、私の眼には仕事を楽しんでいる人がキラキラ輝いて見えるので、私もそのように見られる人でありたいです。
具体的な目標としてはケアマネージャーや相談員などもっと色々な仕事に挑戦してスキルアップしていきたいと思っています。

最後に在学生に向けてメッセージをお願いします。

何でもいいので一つ目標を持って大学を過ごしてほしいです。そして思いっきり楽しんで頂きたいです!
就活生は、まず就活にしっかりと向き合ってください。そして、後悔しない会社選びをして欲しいです。自分でしっかり決めた会社なら、壁にぶつかったとしても乗り越えていけると思います。どんな小さなことからでもいいので自己分析を始めてみてください。


【取材】
馬木浩之(社会学部3年)長野聡司(社会学部3年)北野真朗(社会学部2年)
【記事】
馬木浩之(社会学部3年)

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