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龍谷大学

挑戦~from.Ryukoku~ vol.57 和氣 聡美さん

Introduction

みなさんはNFLをご存知でしょうか。NFLはプロのアメリカンフットボールリーグで、アメリカでもっとも人気のあるプロスポーツです。チャンピオンを決める試合のテレビ番組では年間最高視聴率を記録しており、今やアメリカ最大級のイベントとなっています。アメリカンフットボール選手と観客を繋ぐ役割を果たしているのがNFLチアリーダーです。今回はNFLチアリーダーのオーディション合格を目指している和氣聡美さん(2014年文学部卒業)に現在の活動や目標について伺いました。

まずは、現在のチアリーダー活動について教えてください

 アメリカンフットボールの最高峰リーグである1部リーグ所属のアズワン・ブラックイーグルスの専属チアリーダーの副キャプテンをしています。学生のチアリーディングのイメージとは違い、試合のエンターテイメント性を支え、選手とお客さんの架け橋となるような役割をしています。

いつからチアをやり始めたのですか

 チアを始めたのは大学からですね。それまではダンス部に所属していたのですが、高校生の頃にチアを初めて観に行き、自分たちがやってきた芸術スポーツとチアは全然違うということに驚きました。でも同じダンスということに衝撃を受けて。チアリーダーの方が発散しているエネルギーや、笑顔にすごく魅力を感じました。その時から「大学生になったら私はチアリーダーになる」と決めていました。

NFLチアリーダーについて教えてください

 アメリカンフットボールはアメリカの国技で、野球やバスケより人気のスポーツです。そのフィールドで踊れるチアリーダーっていうのは女の子の憧れなんですね。チアリーダーは華やかなイメージが日本にはありますが、アメリカでは誰からも尊敬される「社会のロールモデル」と呼ばれています。勉強ができるのはもちろんのこと、人柄も重要ですね。ダンス力・コミュニケーション能力が備わった女性という認識がむこうではあって、それを前提としたチアリーダー像に憧れています。年に10回程度しか試合がないので、それ以外ではボランティア活動をしていることがほとんどです。それもチアリーダーに求められているホスピタリティ精神にかかわってきます。ただそんな華やかな世界と裏腹に低収入が問題になっています。でも女の子の憧れなのでどんな条件でもNFLチアリーダーになりたい子がとても多く、オーディションの倍率は基本的に10倍以上が当たり前です。

いつからNFLチアリーダーを目指しているのですか

 本気で目指し始めたのは社会人になってからです。自分のチームのOGさんが目指し、合格した姿を見て、憧れるだけの存在じゃない、手を伸ばせば届くところにあるものなのかなと考えるようになりました。日本では体験できない熱さがきっとあのフィールドにはあるなって思っています。何万人もの人で埋め尽くされている会場の中で踊れるってことはやっぱり特別なことだと思います。

チアリーダーをどのような存在にしていきたいですか

 アメリカンフットボールのチアリーダーなので、試合中はずっとお客さんの間に立っています。アメリカンフットボールは選手がいる間はずっとチアも一緒に応援ができるスポーツで、プレーが止まった時にお客さんに今のプレーの状況を伝えて盛り上げる役割があります。やっぱり社会的にもまだまだ浮ついたものだと思われてしまうときもあるので、チアを通じて、これまでチアに全く関わりのない人も笑顔にしていきたいと思っています。試合会場に来るお客さんはもちろんのこと、チアリーダーを見たことない人たちも笑顔にできる存在になれたらなと思っています。今年は老人ホームや小学校など、年齢を問わずに触れ合える機会をつくってきました。

最終目標は何ですか

 NFLチアリーダーになり、アメリカでボランティア精神を学びたいです。アメリカの福祉教育はすごく進んでいて、どんな子どもたちでも平等に教育を受けられる体制が整っているので、それを学んで、日本に帰ってきたら養護学校教員になって福祉の世界に役立てていけたらなって思っています。行くからにはチアリーディング以外のことも学びたいです。教員免許を取得するにあたって、養護学校に行くプログラムがあって、養護学校の生徒に対して一人でチアをやったことがあります。音楽も自分で用意して踊りました。普段、反応が薄い子どもたちも興味を持ってくれて、先生たちもびっくりしてくれたことがありました。そのときにチアをやっていてよかったなと思いました。

お仕事との両立は大変ではないですか

 夢に向かって挑戦していくのって、大人になってからやろうと思うとすごくエネルギーがいるなあと自分でも感じています。社会人になると学生の時と同じようにアクティブに動くことが難しくなってきていて、でも決して無理なことではないと私は思っているので、私がいろんなことを両立してやっている姿を見て一つ何か行動に移してみようかなと誰かが思ってくれたら嬉しいです。

在学生へメッセージをお願いします

 とにかく何でもまずやってみること。やったからにはそれをどう生かすのかを考えてほしいです。「これをやった」と満足するだけで終わっては意味がないので、やったことをなにかに生かしていけるように考えてほしいです。迷ったときにはやるっていう癖をつけておいてほしいなと思います。そうしたらなにかに挑戦するときに怖くなくなると思います。外の団体でやりたいことがある人もいるかもしれませんが、まず龍谷大学でできることがどれだけあるのかを探してみることが大事だと思います。大学という場所の中で得られることは最大限得てほしいなと思います。


【取材】
石川 沙希(社会学部3年)、今井 梨夏(社会学部2年)、瀬戸 千絵(社会学部1年)
【記事】
今井 梨夏(社会学部2年)

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