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龍谷大学

HOPE! 龍大生なう。 vol.61 宮野 純樹さん

Introduction

難関国家試験である司法書士。合格するのに何年もかかり、例年2%ほどの合格率と言われています。今回は現役大学生として司法書士に合格した宮野純樹さん(法学部4年)に司法書士の仕事や大学時代のお話、モチベーションの維持の方法などについて伺いました。

―司法書士について教えてください。

法律系だと司法試験に次ぐ難しさ、というのが世間一般のイメージだと思います。弁護士と違う点で言うと、司法書士は「登記」をメインに仕事をしています。どういったものかといいますと、土地と建物の所有者などの情報を法務局に申請して登記簿に公示するのですが、登記申請を提出する代理人になるのが主に司法書士の役割ですね。また、会社等の法人の設立、役員の就任退任、増資等の商業登記を扱っています。そのほかにも平成14年司法書士法改正により、裁判の代理もできるようになったのですが、総額が140万円以下の訴訟だと司法書士にも訴訟代理権が与えられて、弁護士と同じように代理人になることができます。債務整理なども仕事の一つです。さらに、司法書士は成年後見人に就任して、高齢者(被後見人)の財産管理等の業務を行います。

―なぜ司法書士の試験を受けようと思ったのですか。

1年生の時に「宅地建物取引士」を受験して合格することができ、それをきっかけにもう少しレベルの高い試験を受けてみようと思いました。ほかには「ビジネス実務法務検定試験3級および2級」のための勉強をゼミで受ける機会があったので、その資格(ビジネス実務法務検定試験3級および2級)も取得しています。大学では勉強をしようと考えていたので、サークルや委員会は入らずに、資格取得や勉強に集中しました。

―どうして司法書士になろうと考えられたのですか。

専門性が強いというのと、客観的に見てレベルが高いという印象がありました。漠然とですが、以前から法律系の仕事につきたいと思っていました。今年の4月から司法書士事務所の正規職員になるんですが、昨年の10月からアルバイトとして今の司法書士事務所で働いています。

―いつから勉強を始められたのですか。

高校までは、ずっと野球に力を入れていましたが、大学では部活はしないつもりでした。自分の武器が何もなくなるなと思い、勉強を武器にしたいと思いました。司法書士試験の勉強は2年生になる前の春休みから始めました。勉強していた期間でいうと2年半ぐらいですね。僕の場合は過去問をメインに勉強をしました。勉強を始めた頃は1日6~7時間ほど勉強していました。試験前の追い込み期間は1日平均11~12時間ほどですね。予備校には通わず、主に大学の図書館で勉強していました。大学の勉強が司法書士の勉強に通じる部分がありました。司法書士に合格したと言ったら勉強ばかりしていたというイメージを持たれがちですが、適度に運動したり遊んだりもしていました。

―モチベーションはどうやって保っていましたか。

メンタルケアに気を付けていました。筋トレなど運動でストレスを解消していました。高校時代は野球部だったので、運動を続けて、健康な状態を維持しようと思いました。ほかにも勉強前に好きな音楽を聴いたり、インターネットなどで小説や漫画などの名言を見ると刺激になりましたね。モチベーションを維持するために、自分なりに工夫はしてきました。基本的に1人で勉強していましたが、4年になると周りも就職のために勉強していたので一緒に勉強していました。別の目標ではありましたが、仲間と一緒に取り組めたことが、鍵になったと思います。就職活動をしていなかったので、合格した時は安心しました。

―今も勉強はされているのですか。

そうですね、社会人になるとマナーも勉強しないといけないですし、受験勉強と違って実務の勉強も必要になってきます。試験の点数が良かったとしてもその知識がすべて実務に生かされるわけではないので、これから勉強していかないといけないですね。今はビジネスマナーの本を読んだり、アルバイト先である事務所の方の所作をお手本に日々勉強しています。

―これからの目標を教えてください。

22歳で合格したので、20代のうちに自分の事務所を構えるのが目標ですね。大学生の間は時間があるので、在学生のみなさんは目標があればそれに向かって頑張ってほしいです。今は目標がなかったとしても、有意義に時間を遣う工夫をしてほしいです。


【取材】
今井 梨夏(社会学部2年)、高橋 正道(文学部1年)
【記事】
今井 梨夏(社会学部2年)

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