親和会だより

保健管理センターの取り組み 新型インフルエンザってどんなもの?

「新型インフルエンザ」とはいったい何なのか、その基本的知識について簡単にご説明します。
 昔から、38度以上の熱が出て、のどが痛く、咳が出ると「インフルエンザ」にかかったとされました。従来はこれを「季節性インフルエンザ」と言ってましたが、2009年に新しいウィルス抗原性(H1N1)を持つ「新型インフルエンザ」が出現しました。これにはほとんど誰も感染抵抗力(免疫)を持たないことから、短期間で全世界に爆発的な流行感染(パンデミック)をもたらしました。初期の頃は病態がまだ明らかでなかったため社会的不安が高まりましたが、感染拡大後、感染症者が増えると病態も次第に明らかになってきました。
 まず、病気はインフルエンザ感染症だということです。よって季節性インフルエンザと同様に次の特徴があります。
龍谷大学保健管理センター長 須賀 英道
龍谷大学保健管理センター長 須賀 英道

1. 症状は、突然の発熱や咳、のどの痛み、体のだるさ、鼻みず、鼻づまりや頭痛です。
2. 感染は、病気にかかった人の咳やくしゃみからのウィルス感染 (飛沫感染)と、ウィルスの付着したものに直接触れた場合(接触感染)によります。
3. 感染の予防は、人込みを避けることと帰宅時の手洗いが基本です。
4 感染したかどうかについては、医療機関の検査で判定可能です。
5. 他者への感染予防のための自宅療養は、熱が下がっても2日間とすることです。
6. 感染による病気の症状を軽くするためのワクチン接種は、医療機関で自由に受けられます。

 以上ですが、新型インフルエンザについては、従来の季節性インフルエンザと比べて次の2点が異なっています。

1. 症状は季節性インフルエンザに比べて軽い場合が多いこと。そのため、数日間で軽症のまま回復する場合も多くあります。また、吐き気や下痢といった消化器症状がよく見られます。
2. 糖尿病やぜん息などの持病がある方や妊婦、幼児や高齢者には、重症化する場合があること。こうした特徴から、重症化を心配される方については、早めにワクチン接種を受けることなど医療機関でご相談ください。

龍谷大学では、どのような状況ですか?
 新型インフルエンザの病態が明らかになってきているため、最近は本学診療所への相談数は減ってきているようです。診療所に相談するより、まず一般の医療機関で受診するという認識が広まった結果ではないでしょうか。一般の医療機関で受診する場合も、季節性インフルエンザと同様に扱われるようになってきているそうです。
 今後はさらに落ち着いていくと思われます。

新型インフルエンザにかかった場合はどうすればよいのですか? 
 もしお子様(学生)が新型インフルエンザと思われる症状を訴えた場合、できるだけ早く医療機関に相談してください。もし、新型インフルエンザと診断された場合は登校せず、お子様が所属する学部教務課までご連絡ください。その後必要となる対応・措置について学部教務課からご説明いたします。 大学構内に消毒用のアルコールを設置
大学構内に
消毒用のアルコールを設置
龍谷大学のインフルエンザ週毎発症者報告数


 

新型インフルエンザ感染症についての正確な情報を得たい方は、
厚労省のホームページをご覧ください。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/inful_nyumon.html#a






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