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龍谷大学

挑戦~from.Ryukoku~ vol.3 久保田優子さん

Introduction

卒業生の声と在学生の気持ちをつなぎたい!そんな思いで始まった本連載企画は、今月で3回目を迎えました。今回は、龍谷大学内のキャリア開発部に設置されている“就職活動体験記”から、「周りの反対を押し切ってでも、自らの目標に向かった」という卒業生を発見。その熱意と努力の真相に迫りたい!・・・ということで、学生広報スタッフが取材してきました!

「自分の努力が、どこかできっと誰かの役に立っている」そう信じる気持ちが、次の一歩を踏み出すためのエンジン

文学部を卒業後、保険会社に勤めて2年目になる久保田さん。普段どんな仕事をされているのですか?

私は総務の人事教育課という部署で社員研修や採用のアシスタント業務をしています。また、インターンシップの際は、参加する学生を相手に会社の説明をしたり、“社会人としての心構え”を話したりもしていますよ。

「総務」と聞くと、デスクワークが主な仕事なのかな?という印象がありましたが、実際は学生の前で話すなど、表に出ることも多そうですね。
就職して2年目とはいえ、会社からはレベルの高いものを要求されるのでしょうか?

そうですね、私の仕事に対して求められるものというと勤続年数相応ではありますが、やはり「一人前の社員」として扱われることに変わりはないと感じています。だから、入社当初と変わらない“誠実さ”を大切に、自分の仕事と向き合うよう意識しています。

「初心、忘るべからず」、大切な心掛けですよね。
ちなみに今、久保田さんが仕事で楽しいと感じるのは、どんなときですか?

今一番楽しいのは、やはり「仕事を覚えるとき」ですかね。いろいろな仕事をこなし、成功や失敗、様々な経験を重ねていくほど、覚えるべきことや分からないことに遭遇することは数知れず。でも、そういうときほど仕事へのやりがいも大きいと思うので、どんなときも前向きに物事を進めていけるように努めています。

そのように困難に直面してもポジティブに気持ちを切り替えられるのには、何か秘訣があるんですか?

秘訣とまでは言いませんが、私はいつも、「お客様だけでなく、自分にとってもプラスになるような仕事をしよう」と意識するようにしています。私の仕事は、はっきりと目に見えるようなノルマがあるというより、「これだけの仕事を、自分で考えて工夫してやりなさい。」という、ある意味自由な面もあるんです。(当然ながら、その分責任が重くなったりもしますが。)極端な話、最低限の仕事しかしない人も、さまざまな工夫を凝らして努力している人も、ちゃんとお給料はもらえて、ちゃんと生活できるのには違いはありません。だからこそ、同じように働くにせよ「仕事」そのものから得られるものをより価値のあるものになるよう努力することが、自分にとって必要なことだと思えるんです。また、たとえ目には見えなくても、「自分の努力が、どこかできっと誰かの役に立っている」と信じる気持ちが、次の一歩を踏み出すためのエンジンになっています。

誰かに反対されたなら、私自身の手で「目標に向かえる環境」をつくる。こうして自ら切り開いた道には、かけがえのない時間がたくさんあった。

久保田さんは龍谷大学でどんな学生生活を送ってらっしゃったんですか?
特に「これはかなり頑張った!」というエピソードがあれば、ぜひ聞かせてください!

今でも一番印象に残っているのは、アメリカでの留学のこと。大学に入学する以前からずっと留学に行きたかったので、やはり一番充実感を得られた期間だったと思います。

留学しようと思ったきっかけは何ですか?

中学校時代、地元の姉妹都市であるイギリスへ交換留学に行ったとき、「世界って、本当に広いんだ!」と、衝撃をうけたのが最初のきっかけでした。高校時代、大学進学を考えたときから、「もっとたくさん勉強をして、さらに広い世界を見たい」という気持ちが強くなっていたので、心配する両親の反対を押し切ってでも海を渡ることにしたんです。

え…!ご両親から反対されて、どうして留学に行くことが出来たんですか?資金面でも問題が出てきそうですし…

学業との両立を図りつつ必死でアルバイトをして、留学に必要な経費を貯めました。両親に資金を出してもらえないのなら、自力で留学に行ける状態にもっていこうと思ったんです。やっとの思いで資金を全額用意できたときには、両親も許してくれました。

強行突破ですね…(笑)。「諦めたい」と思うことはなかったんですか?

諦めようとはしませんでしたね。それまでの私は、マイペースで特に目立つようなこともしたことがなくて。そんな自分を変えたい!という気持ちが、私の行動力に火をつけたのでしょう。あとは単純に、反対されると余計に気持ちが逸るというか(笑)。そういう勢いもあって、「自分のやりたいこと」にまっすぐ突き進めたのだと思います。

ずっと反対されていたご両親は、どんな反応をされたんですか?

とても心配性の二人ですが、「何だかんだで私のことを一番に応援してくれている」という感じでした。あれだけ反対していたのに、行く直前には、父が「大切に使うんだぞ」って、私の口座にお金を振り込んでくれていたり、両親そろって空港まで見送りに来てくれたり。そんな両親のあたたかさに、私も「ちゃんと頑張って、いろんなものを吸収して帰ってこよう!」と奮い立たされました。本当に、語学や異文化を学んだだけでなく、両親への感謝の気持ちを胸に深く刻むことが出来た、かけがえのない時間になりました。

挑戦―今後のビジョン。

この連載のテーマは、「挑戦」。久保田さんのこれからの目標を聞かせてください!

「モチベーションは高く、誠実さを大切にすること」、そして、「コツコツ勉強して、一歩ずつ確実にレベルアップすること」。いつも初心を忘れずに、一から勉強していく姿勢をなにより大切にしていきたいです。それは、新しい部署に配属されたとしても同じこと。どんな困難があっても、私の仕事が誰かの役に立てるよう努力するのみです。

最後に、在学中の後輩たちに向けてメッセージをお願いします!

やりたいこと、やらなければならないこと、たくさん抱えているだけに、大学生もなかなか忙しいもの。でも、時間やお金は自分でつくることが出来るんです。だから、たとえ直感であっても「やりたい!」と思えることがあるなら、躊躇せずに最後までやりきって下さい。私も、学生時代にやり残したことがあっただけに、やはり皆さんには悔いの残らない4年間を送って欲しいです。どんなに頑張っても、卒業後に後悔することはあると思いますが、その後悔を「一つでもしないように」、そして、「“やっててよかった!”と思えることが一つでも増えるように」。そのために時間やお金を大切に使って、いろいろなことに挑戦してください!


【取材】
稗島 弥生(経営学部3年)、外賀 実乃里(文学部1年)、小川 毬子(文学部1年)、平田 佑樹(社会学部1年)、阪倉 里沙(文学部1年)、高倉 咲子(文学部1年)、逸見 憲一(法学部3年)
【記事】
稗島弥生(経営学部3年)