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龍谷大学

挑戦~from.Ryukoku~ vol.34 岡島 拓さん

Introduction

今月は、三井住友銀行にお勤めの岡島拓さん(経営学部2014年3月卒業)にご協力いただきました。明るく気さくな雰囲気の岡島さんから就職活動や在学時代の話などたくさんのお話を伺い、「知る」ということの大切さを噛みしめる取材となりました。

現在どのようなお仕事をされていますか?

「銀行」と聞くと、お金を預けたり引き出したりするために窓口で個人のお客さんの対応をする仕事ってイメージが浮かぶと思うけれど、今自分がいるのは法人営業部という部署です。どの企業に、どのくらいの期間、どれくらいの金額の融資をするのかを、実際にその企業に出向いて見極める仕事をしています。もし企業が行き詰っているのなら、立て直しができるように銀行という立場から活路を探し、企業にとってよりよい方策を考えています。

「知る」ことがスタート

就職活動の前から金融関係の職に就きたいと思っていましたか?

正直なことを言うと、もともとは金融業界には入りたくないと思っていたし、自分には向いていないと思っていました。いいな、と思うようになったのは就職活動で企業の説明会に参加するようになってからです。

金融業界に惹きつけられた魅力は何ですか?

銀行の仕事は、銀行によって金利が異なり、お客さんに対するサービスも一担当者に委ねられる部分が多いうえに自由度が高く、正々粛々と決められたことをやっているように見えて実は自分で創り上げなければいけないところが大きかったんです。“人の魅力”で勝負ができるというところに興味を感じました。

就職活動の時の心境はどうでしたか?

正直、焦りは全くなかったです。でも説明会にはたくさん足を運びました。
受けたい企業のことを何も知らないまま受けるというのはただの怠けだと思うし、最初の「知る」という段階は広くやっておかなくてはいけないと思います。ただ、エントリーシートを書く頃になって、就職活動への不安から闇雲に数多くの説明会へ参加するのはおすすめしません。やっぱりエントリーシートも5時間考えて作ったものと10時間考えて作ったものでは、時間をかけて作ったものの方が良いですよね。

何を重視して説明会は聞きに行きましたか?

企業のデータじゃなくて人を知るために、話している人の雰囲気から職場の空気感を感じるようにしていました。また、説明会終了後には普段の生活のお話など、自分が会社に就職した先のことを考えながら企業の方のお話を伺いに行きました。今勤めているところも、説明会の時の雰囲気で今後自分が生き生き働いていけるイメージができたので志望しました。実際、入社してみて、しんどいと思うことがあっても、前向きで情熱を持ち、目標意識の高い戦う集団の中にいるという意識をもって働いています。

ゼミで得たこと

大学時代一番頑張ったことは何ですか?

長い目で見るとゼミですね。ゼミ長をやっていました。ゼミにもよるけど、うちのゼミでは、ゼミとゼミの間の1週間は自分たちで知識を吸収して、ゼミの時間には、毎週ではないとはいえ、プレゼンをたくさん行いました。インプットとアウトプットを大切にしていたんです。3年生の頃は、授業外でゼミの仲間と集まる時間を合わせると、週5日はゼミをやっていましたね。
ゼミの先生や仲間から大きな影響を受けて、自分が知りたい「答え」は知らなくても「答えを探る方法」は知っている、だから、行動するときには、目指している地点にはどんなことをすればたどり着くのかということを考えるようになりました。例えば、調べたいものがあった時にその「答え」はまだわからないけれど、図書館に行けば分かる、図書館の中でも特にこの文献がそろっているのは国立図書館だ、というように、答えにたどり着く方法は知っている…。この考え方は本当にいろんなことに応用できます。

大学時代に挑戦したことはありますか?

ゼミのメンバーを誘って外部の商品開発コンテストに出ました。ゼミでは会計を学んでいたけど、それは先生から教えてもらえるから一から自分で歩んできた感じがしなくて。今、手を引いてもらって学ぶ道筋が分かったところで、未踏の地を歩いてみたらどうなるのだろうという好奇心から挑戦しました。ちなみに、出場したコンテストで優勝して、1年くらい関連会社に通って商品開発に携わりました。
ゼミの仲間たちとの経験を通して、ゼミでは「答えそのもの」ではなく、「答えを導き出す方法」を教えてもらったような気がします。

担当企業の一番の理解者に

今後挑戦していきたいことは何ですか?

この1月に部署替えをしたばかりで、担当している会社を1社1社深く知っているかと言ったらうなずけないのが現状なので、今、それが悔しいです。だから、一担当者として誰よりもその企業のことを知っている存在になりたいです。テクニカルなことができるってわけではないけれど、だからこそ愚直に、就職活動の時もそうだったけど、知ることから始めたいです。

最後に在学生に向けてメッセージをお願いします。

疑問に思ったことを口に出す、ということを大切にしてください。ちょっとおかしいと思っても何となく「そうなんやー」で終わらせがちな人が多いと思うし、いい考えを持っていても言わなかったら1円の価値もありません。それに、自分もそうだけど、今だから間違ったことを言ってもいいんです。分かっていない今だから教えてくれる人がいて、言うことで自分の思いが相手により強く伝わると思うんです。だからこそ、難しい場面もあると思うけど自分の気持ちを伝えることをしてほしいな、と思います。


【取材】
山本孝美(文学部2年)、石川沙希(社会学部1年)
【記事】
石川沙希(社会学部1年)

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