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龍谷大学

挑戦~from.Ryukoku~ vol.36 武藤 有佑さん

Introduction

今回取材したのは、社会福祉法人大五京にお勤めの武藤有佑さん(文学研究科修士課程臨床心理学専攻)。最新の科学で保育を行うことを目的として設立された、臨床スキル研究所の研究秘書をされています。緊張している私たちに、世間話をして笑わせてくださった、面白く貴重な時間でした。そんな人柄の伝わる写真とともに、ご覧下さい。

まずは、お仕事について教えてください。

僕が勤めている社会福祉法人大五京は、こども園と保育園などの保育事業を主に行っています。保育(福祉)の分野は、それぞれの保育士の経験に頼って業務を進めていた傾向があります。ですので、最新の科学に基づいた、質の高い保育を提供しようと臨床スキル研究所が一昨年の秋に設立されました。私はその研究秘書をしています。
具体的には、発達に偏りや遅れが少しでも見られる子供の支援をしています。例えば発達検査を行い、お母さんに結果をフィードバックしたり、カウンセリングや、保育士のコンサルテーションなども行っています。

この仕事に出会うきっかけは何でしたか?

学部生の就活とは少し違い、ゼミの先生、先輩からの情報や実習先など、自分の周りのネットワークで就職先を探しました。大学院2年目の夏、常勤職に就けるか不安で仕方なく、ハローワークに登録しました。そこで、大五京の研究補助のアルバイトを始め、そのまま就職させていただけることになりました。

心理学への興味は、いつごろからお持ちでしたか?

高校2年生の秋、部活を引退してから学校に行かなくなったんです。当時、自分の心に何が起こっているのかわかりませんでした。苦しい気持ちはあるけど、これってどんな気持ちなの?わからなくて、答えが欲しかったんです。だから、心理学を勉強して、心理士になりたいと思いました。今、顧みると、臨床心理学に自分の救いを見出して、助けてほしい、わかってほしいという思いがあったんじゃないかと思います。でも、大学院まで勉強していく中で、自分をわかりたい、救いたいというモチベーションでは、やっていけないと感じました。誰か目の前の人を助けたい、今自分にできることをすることで、相手に楽になってもらえるなら頑張ろうというモチベーションに変わりましたね。


在学中、授業以外で勉強になったと思うことはありますか?

京都府特別社会教育授業として、ふれあい宿泊学習の不登校児対象サバイバルキャンプに学生ボランティアとして参加しました。8泊9日、子供と大学生と先生が、山の中でグループを組んで、生活します。
 これは、教育キャンプではなく、臨床キャンプなので子供におまかせしているのです。子供たちがご飯を作らなければ、同じ班の大学生は食べられない。グループで生活することを学びます。サバイバルキャンプを通して、子供が今後生きていく上で必要な社会性や主体性を育てることを目的としています。僕自身も行く前と後では、気持ちに変化を感じました。

新卒1年目を振り返って、これからについて思うことはありますか?

1年目は言葉にできないくらい、しんどかったですね(笑)。周りには、自分より知識のある人たちばかりで勉強しても、しても、した気にならないんです。 でも、お世話になっている教授から「50(歳)になったとき、人間としてちゃんとできていたらいい」と仰っていただき、とても気持ちが楽になりました。この言葉を、言い訳としてでなく、日々起こる、出来事を消化し、積み上げることで形にしていきたいと思っています。


【取材】
酒井佑捺(法学部3年)、神村夏実(経営学部3年)
【記事】
神村夏実(経営学部3年)

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