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龍谷大学

挑戦~from.Ryukoku~ vol.69 岡山 哲也さん 上林 友樹さん

Introduction

そろそろ3年生のみなさんは就活が本格化してきた時期ではないでしょうか。
今回は、共に龍谷大学サッカー部で汗を流し、現在はイベントの運営事業などを展開する株式会社R.PROJECTに勤務されている、上林友樹さん(2011年3月経済学研究科修了)と岡山哲也さん(2012年3月経済学部卒業)に取材させて頂きました。

お2人の仕事内容を教えてください

「日本各地の未使用不動産を生かし、地域と共に新しい人の流れを作る」ことを目指し、合宿事業、バジェットトラベル事業、教育事業を軸とした事業を行なっています。

事業の一例をあげますと、千葉市の昭和の森ユースホステルは、以前は千葉市が公園内で運営していたキャンプ場と公営ユースホステルで赤字が続き閉鎖された施設でした。そこで私達が公募に応募し、運営業者となり新たな運営を提案しました。市営時代に比べ、団体が利用しやすいように改善し、今では千葉県内でも有数の人気の施設に生まれ変わりました。また、今までは市が指定管理料を支払っていたのに対し、私達は市に使用料を支払うモデルに転換し、市の財政負担の削減にも大きく貢献することができました。

仕事のやりがいを教えてください

岡山さん
R.PROJECTでは年間10万人のお客様と、合宿事業などを通じて関わることができます。そして私はそのような仕事の中で、たくさんの子供達に、将来何かの「きっかけ」になる経験や機会を与えられたらいいなと思いながら仕事に取り組んでいます。

そのような思いの中で、合宿に訪れた学生のみなさんにキャリアの説明をしたり、競技とは一見関係のないような人に講演会をしてもらい、新たな「きっかけ」の一つになるような場を提供しています。私はその「きっかけ」を提供することがやりがいであり、お客さんに何かしらの後押しができたなら最高だと思っています。

上林さん
私の中でこの仕事は、「志して行う事=志事」となっており、どんな仕事にもやりがいを感じています。特にこの仕事はお客さんと自分の1対1つながりだけでなく、私が頑張ることで、行政や地域の人ともつながりを持つことができ、みんなから感謝してもらうことができます。私も岡山と同じように人に「きっかけ」を与えることも大きなやりがいですし、この職場は行政、地域、そしてお客様、多くの人に様々なきっかけを与えることのできる環境だと思っています。

今までは大変だったことはありますか

岡山さん
大学を卒業し、様々な企業に勤めて様々な経験をしました。金銭的に大変だった時期は、独立して仕事をしていた時です。その時は収入が以前働いていた時の6分の1ほどになり、賃料が収入より高い時もありました。しかし、その時期は幸い色々な人に助けて頂くことができ精神的にはそれほど大変ではなく、人に感謝を感じることができた時期でした。

精神的に大変だったのは、会社に勤めていた時の先輩との人間関係です。様々なことをその先輩に言われて苦しかったですが、人間誰しも良いところや尊敬すべき所があるので、その先輩の良い所を見て学ぼうと思ってからは、割り切って考えることができるようになりました。また人の良い所を見ようとすると、人を尊敬した態度で接することができるようになり、その先輩との関係もよくなりました。

上林さん
私は常にチャレンジ精神を持って様々なことに挑戦してきました。チャレンジしている以上は壁にぶつかりますし、大変なことも多くありますが、その全てが成長のための栄養だと思い、むしろありがたいと感じています。

その中でも特に大変だったことは、NPOを立ち上げ、ある田舎の漁師町で人工芝のサッカーグラウンドを作る活動をしていた時です。いきなり都会から田舎に来てサッカーグラウンドを作ると言ったので、地元の人に不審に思われ40人くらいの人から一切口を聞いてもらえない状況が半年ほど続きました。そんな中でも地域の数人の方は考えに賛同して頂くことができ、様々なサポートをして頂けました。結果的にはこの計画は実現できませんでしたが、最終的には口を聞いてもらえなかった人とも交流が生まれ、多くのサポートをして頂きました。この経験は本当に大変なこともありましたが、自分自身が成長することができた出来事だと思います。

転職された理由は何ですか

岡山さん
上林さんは元々龍谷大学サッカー部時代の4年生の先輩でした。そのため進路などよく相談していました。そんな関係もあり、上林さんが行なっているR.PROJECTのサッカー大会に呼んで頂いた時に、サッカーだけでなく、引退した後のキャリアに焦点を当てた講演会を行なっているのを目の当たりにし、衝撃を受けました。それかの進展は早く、その年内には面接をして約2週間後に入社しました。

上林さん
私は一度R.PROJECTを辞めています。当時は自分が何のために、誰のために仕事をしているのか延々と探し続けており、長期的なビジョンがないまま過ごしていました。そんな中で、会社を辞めた自分にR.PROJECTの社長から岡山が先ほど述べたサッカー大会の運営をしてほしいと頼まれました。そこで、ただのサッカー大会ではなく、人生のきっかけの一つになるような企画をしたいと思い、講演会などを行いました。それが本当に素晴らしく、思わず涙を流しました。その時、この会社が多くの人を巻き込んで、社会的影響を与えることができる場所だと気づき、再びR.PROJECTで働くことを決意しました。

就活生へのアドバイスをお願いします

岡山さん
私は学生時代ずっとJリーガーになりたいと思いサッカー一筋の生活をしていました。恐らくこのような学生の方はたくさんいらっしゃると思いますが、そのような生活の中に社会で活躍するためのきっかけがたくさんあると思います。

自己分析をすると思いますが、学生時代に私は上林さんに相談した時に、一番は自分のことを知っているのは親、友人じゃないのか?と言われました。そこで、親や友人に自分のことを聞き自分のことを再確認しました。

また就職をゴールとしないでください。社会に出て、社会にどのような形で貢献したいのかを考えて就職すると入社時に周りと差をつけることができると思います。実際私達2人とも転職していますが、そのことを考えて転職をし、今は充実した社会人生活を送っています。またそのような熱い気持ちを持っていると周りからも応援してもらえますし、私自身、転職後も以前勤めていた会社からR.PROJECTに仕事を依頼してもらえたり、一緒に仕事をしてもらえたり、更に大きな仕事ができたりしました。出会いを大切してください。

上林さん
将来どうなりたいかなんて中々決まらないと思います。私も28歳まで探し続けていました。決まっていないなら色々チャレンジしてみてください。もし決まっているなら、その気持ちや目標をとにかく熱く語ってください。よくマニュアルのような面接をしている人がいますが、それだと面白くありません。あとは、志を高く持つことです。どんな仕事をしたいかも大事かもしれませんが、中々希望通りにはなりません。どのように社会、会社のためになり、誰のために、何のために仕事をするのかを明確にする事で、ブレずに仕事に取り組むことができると思います。


【取材・記事】
大谷 智郎(経済学部3年)

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